「ええと、取材を始める前に、とりあえずカレーを一品いただきますね。お勧めってなんですか?  

軽い気持ちでそう訊ねると、カウンターの中から予想外の言葉が返ってきました。 

「よく『お勧めは?』って聞かれるけど、分かんないんですよね。だって、初対面の人の好みも、そのときの体調も、いまどんな味を欲しているのかも、こっちは把握していませんから。答えようがないんです」 

ちょっとぶっきらぼうにそう話すのは、「カレー食堂 コモやん」(山口県防府市)の店主、小元眞一さん。 

小元眞一さん  

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媚びないその姿勢から「カレー売っているのか、ケンカ売っているのか分からない」と言われたことも。「僕としては、愛を売っているつもりなんですけどね」
愛情を込めて真剣に作られたスパイスカレーには県外から通うファンも。