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寄付上限が10万円以上になるのは年収いくら?
ふるさと納税の寄付額は、申し込みをする人の年収によってその上限が異なります。
大まかに捉えると、寄付上限10万円になるのは、配偶者控除などの適応がない単身者などだと年収700万円、夫婦で子供が1人の家族がいる人だと約800万円の年収くらいです。(参考:ふるさとチョイス[簡単シミュレーション])
正確には、こちらの「控除限度額シミュレーション」(ふるさとチョイス)」などのツールを使って、必ず事前に確認をしてください。
やはり、なかなかの高所得者層がその対象になりますね。
では、「10万円」クラスの返礼品ラインナップにはどんなものがあるのか・・・。数限りなくあるものすべてを吟味するのは難しいので、弊社が関わらせていただいている自治体の中から、完全なる私見で、「おお!これは!!」と思ったものをセレクトしてみました。
おすすめその1:淡路島のふぐセット
今も”天然物”はやはり「超高級品」。しかし近年では、そうした天然物に引けを取らない、養殖のフグも人気。フグ養殖のメッカの一つである淡路島では、「3年とらふぐ」というブランドが大変有名で、現地では毎年多くのファンがその絶品の味を楽しんでいます。
養殖のフグは、従来は2年で出荷するのが一般的でした。その養殖期間を「もう1年」伸ばしたところ、その味が格段に良くなることを発見したのが、淡路島の福良で養殖を営む「前托水産」の前田竹司さん。
こうした地域の名産品も、最近の輸送技術の進歩で、モノさえ仕入れられば通販でも買えるようになり、ふるさと納税でも人気の商品だそうです。
おとりよせでも「ふぐ」を選ぶ機会はなかなかないし、やはり思い切った買い物になりますよね。この機会に、ふるさと納税でというのはいいかもしれません。
おすすめその2: 島根県邑南町のお米定期便
お米は、ふるさと納税の返礼品でも常に人気上位を占める品目です。
島根県邑南町は、中国山地の山間部の美しい町。人口1万人の町で、独自の仕組みで町でシェフを育成し、起業家を育てる取り組みですっかり有名な地域でもあります。(関連特集はこちら)
ここで採れたお米は、名前はそれほどまでに有名ではないものの、やはり美味しさにはかなりの定評があるとのこと。わざわざ周辺地域から買いに来る人がいるそうです。やっぱり「本当に美味しいもの」は、地元の人が一番良く知っているということなのでしょうか。お米5kg×12ヶ月ということなので、年間のお米代は、これでほぼ”解決”という考え方もできます。ふるさと納税を賢く活用するというのは、こういうことかもしれませんね。
おすすめその3: 広島県福山市の人工羽毛布団
ふるさと納税の人気返礼品は、食べ物ばかりではありません。
少し変わったものでいうと、福山市の「人口羽毛ふとん」は、かなり人気になっているようです。「エシカル(」という言葉は、「倫理的に正しく、公明正大で社会的にあるべき方向性に合致している」と言う意味。最近、「エシカル消費」などという使い方で、世の中に広まっています。この「人口羽毛」も「エシカルダウン」という呼び名で、徐々に世の中に認知され始めています。
実は、その画期的な「人工羽毛」を世界で初めて創り出したのは、福山市の老舗寝具メーカー『イシケン』という企業です。。『クラボウ(倉敷紡績株式会社)』と共同開発した人工羽毛素材『エシカルダウン』は、羽毛の軽さや暖かさを再現しつつ、ホコリが出にくく、かつ洗える驚きの新素材だそうです。扱いやすく、アレルギーなども出にくいと言われる画期的な新素材は、世界的に注目されているそうです。グローバルに活躍する企業は、まさに地域の宝。応援もしがいがあります。
おすすめその4: 広島県大崎上島町の高級旅館
ふるさと納税の本来の目的は、その地域に関心を寄せてもらい、できれば訪れてもらうことです。
そのため、各地の旅館や宿泊施設なども、返礼品として人気を博しています。
瀬戸内でもっとも島が多い場所のひとつで、大崎上島からの多島美を見渡せる絶景の露天風呂が自慢の宿、ホテル清風館もその代表例です。「潮待ち会席」という、地元瀬戸内の漁師が獲った新鮮な鮮魚を中心に、旬を迎えた山海の幸をこれでもかというくらい盛り込んだ会席料理も楽しめるそうです。なかなか訪れる機会のない地域の宿を賢く利用するのに、ふるさと納税は一つの選択肢になってきています。
おすすめその5: 沖縄県那覇市への旅行券
今年起こった悲しいできごとの一つに、首里城の焼失という思いもかけない事件がありました。沖縄にご縁がある私達にとっても、大変ショッキングなことでした。
このことについては、発生直後から「ふるさと納税」を通じた寄付支援が始まり、代表例のふるさとチョイスでは「クラウドファンディング型」で約8億円にのぼる金額が集まっているようです。(参考:ふるさとチョイス「沖縄のシンボル「首里城」再建支援プロジェクト」)
もちろんこうした完全寄付型の支援も不可欠ですが、選択肢としてやっぱり「お金だけだとなかなか…」という人もいるはず。地域の方の多くも、本当は「是非来てほしい」と思っているはず。そこで選択肢に入ってくるのが、いわゆる「旅行クーポン」です。前述のように、行きたくなる宿が直接返礼品になっていれば、そのほうが”お得”かもしれませんが、そうでない場合は、自由に選べるのがやはりクーポンならではのメリット。夏のハイシーズンほどは混み合っていない「冬から春にかけての沖縄」は、とはいえやっぱり暖かいし、実はいろいろ楽しめます。さらにクーポンなら注文から1年間は使えるそうなので、毎年沖縄に行く人などは便利でお得だと思います。
ちなみにですが、最近「電子感謝券」というふるさと納税の新しいサービスが広まってきているのをご存知ですか?
「ふるさとチョイス」が運営するこのサービスは、いってみれば「ふるさと納税をチャージできる」アプリ。その地域に納税したリターンのポイントをチャージして、その地域を訪れたときに、指定の飲食店や宿泊施設、小売店などでその支払に使えるというもの。その地域に訪れて初めて使えるということで、波及効果も大きいことが予想されますし、返礼品はもう十分かなという方には、むしろ便利で楽しいサービスです。
「ふるさと納税」の大きな役割としていわゆる「関係人口創出が」期待されていますので、こういう選択肢も今後ますます広まっていく可能性がありますね。
以上、かなりの独断なまとめですが、いかがでしたでしょうか?
このタイミングで、改めて「ふるさと納税」の使い方を考えてみるのもいいかもしれませんね。
ただし、大晦日はどのポータルサイトも混み合うようですので、冬休みに入ったらなるべく早めに決断するのが良さそうです。
画像:ふるさとチョイス、島と暮らす 文:ネイティブ編集部