愛媛のファンを世界中に
伊織 コレド室町店
この先、エイトワンが目指すものは、一つ一つの事業を長く成長させて、「100年後の日本を地域から支える会社」になることだ。
「経営者として事業に関わることの利点は、成長を実感できることです。その実感はとても楽しいです。」
主エリアである愛媛県外への展開、そして海外のファン創出への意欲も高い。
松山市は台湾・台北市と友好協定を結んでいる関係で、台湾からの訪日外国人の数も増えてきている。
加えて、LCC(格安航空会社)を使って中国をはじめとするアジア諸国から香川県の高松空港に来る外国人観光客が松山に流れてくることもしばしば。
愛媛を外に売り込む絶好のチャンスが到来してきている。
問題は何をどう売り込んでいくか、ということだ。
「愛媛って個性がないと思われていることが多いんです。みかん、温泉、タオル…。良いものがたくさんあるのに認知されていない。伝えるのがへたっぴなんですね。」
愛媛県の問題は、魅力となるものがないことではなく、魅力を発信しきれていないことなのではないかと村上さんは語る。
「新しい何かを創り上げるだけでなく、もっと外にうまく伝えていければいいなと思っています。そのための手段が各ブランド事業だったり。でもそれは変わる可能性もあって。今後、どんどん、伝えるためにいろんな手段を使って愛媛を発信していくことに関わっていきたいなと思います。」
その手段の一つとして選んだのがアンテナショップ。
「愛媛はもともと単独で東京にアンテナショップを持っていなかったんですけど、それを私たちが開いて、愛媛をどんどんアピールしていくのが長年の夢でした。」
来年3月から、東京で「今までにない」アンテナショップを手がける。
「私たちはずっとマーケットインの考え方でやってきました。従来あったような、売り手側のバランスを気にしたアンテナショップではなく、消費者目線の商品ラインナップを作る事が私たちのできる事だと思います。」
ここにたどり着くまでの道のりは決して簡単なものではなかった。
公的なお金の支援が受けられる3年の後も、長く事業を続けられるような案を日夜考えた。
自社、伊織の店舗も同じ区画内に併設していく事で、なんとか軌道に乗らせる方法を見出す。
路面店での出店を推す競合をおさえ、事業を受託する事に決まった。
「愛媛のファンを世界中に作るというミッションのために、県外でもアピールしていかないといけない。」
村上さんはオープンに向け、目を輝かせてそう語る。
2020年に向け、東京には多くの国から人が押し寄せる。日本から出ずして、愛媛を世界中に売り込む大きなチャンスが到来している。
愛媛を自分たちの手で売り込む、その夢が、今まさに現実のものになろうとしている。
地域のリーディングカンパニーとして、愛媛をアピールする使命を持つエイトワン。
世界中に愛媛のファンを作り出すべく、次のステージへと舵を切り出した。
取材・文・撮影:編集部
写真提供:株式会社エイトワン
●株式会社エイトワン 会社概要
- 所 在 地 : 〒790-0862 愛媛県松山市湯渡町10-25
- 設 立 : 2006年4月
- 代表取締役社長 : 大籔崇
●株式会社 伊織 会社概要
- 所 在 地 : 〒790-0862 愛媛県松山市湯渡町10-25
- 設 立 : 2015年8月
- 代表取締役社長 : 村上雄二