この記事の目次
1. 地球を、まちを、危機から守る!ソーシャルグッドな「木の駅プロジェクト」
地球の危機と言えば、地球温暖化。そう聞くと自分とは遠そうだけれど、身近にも、10年後や20年後の温暖化の影響をゆるやかにする活動はたくさんあるんです。
その一つが日本の西端に位置する、三方を海に囲まれた長崎県西海市の「木の駅プロジェクト」
西海市は、ヒノキが人工林の94%を占める“ヒノキのまち”。木材生産量は年々増加する一方、木材市場に出荷できない低質材(曲がり材や小径材)が林内に残置される「林地残材(未利用材)」も増加しています。
林地残材も立派な地域資源。
林地残材をしっかり「使う(加工して収益化する)」ことは地域の森林や暮らしを「守る(地域の安全や活性化する)」ことにつながるのです。
そこで、西海市では「木の駅プロジェクト」の体制づくりをスタート!
林地残材をキャンプやストーブ用だけでなく、農業ハウス用ボイラーのバイオマスの燃料として、薪やチップに加工・販売。森林の所有者やボランティアに地域通貨で対価を支払い、地元で消費してもらう仕組みづくりを検討しています。
全国的に地域通貨まで取り入れた計画は珍しく、一歩先ゆくソーシャルグッドな取り組みなんです。
協力隊にお願いしたい仕事は、以下の3つ!
木の駅プロジェクトの体制コーディネートとマネージメント
木の駅プロジェクトで自ら森林整備ができる「自伐型林業」に必要なチェーンソーなどの技術取得
木の駅プロジェクトで回収したヒノキを使った商品開発
「自伐型林業」とは、移住者にも人気が高まっている、自営的な小規模林業。大型機械を使った大規模な伐採に比べて、土砂崩壊や流出を抑止する防災や、森林の植物や生物を保全する視点で、環境に優しい施業が可能です。
2. 森が“少子高齢化”!?「木の駅プロジェクト」の課題
そもそも日本は、土地の約3分の2が森林。
西海市は土地の55%(約半分)が森林。そのうち、人の手で植林された森林の94%はヒノキ。ヒノキの4分の1以上は、いつ伐採しても木材として利用できる大きさの樹齢50年以上という恵まれた環境です。
一方、西海の森林は“少子高齢化”が深刻。“高齢”の木が増え、“若い”木が少ないと、何が問題なのか?
「木の駅プロジェクト」リーダーで、協力隊の上司となる里中さんにお話を聞きました。
「ヒノキなどの人工林は、適度に間伐することで健全な森林に保たれます。また、若い木は、成長が旺盛でCO2をより多く吸収します。伐りどきの“高齢”の木をしっかり使って、その後に植林して“若い”木を増やす。 “高齢”の木と“若い”木の世代交代のサイクルを生み出すことで、持続可能な森林資源になり、地球温暖化防止につながります。西海の森林は、伐りどきの木の面積に対して伐採面積が足りていない状態です。また、伐採する過程で発生する未利用材を、重油などの化石燃料の代わりにバイオマス燃料として使うことで、CO2の排出量を削減します。」
「西海市は、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指す“ゼロカーボンシティ”チャレンジを宣言。その取組みの一つとして、豊かな森林資源を最大限に活かすのが『木の駅プロジェクト』です。」
地域では、木材資源とお金の循環が生まれる。地球では、CO2排出削減につながる。いいことづくめの「木の駅プロジェクト」ですが、地元の人材だけでは解決が難しい課題が。それは、体制づくりです。
「木の駅プロジェクト」には、林業関係者だけでなくクリエイターなど多彩な専門家が関わっています。しかし、それぞれに忙しく人手不足で、それらの人材を“つなぐ”役割を担える人材がいません。
この取り組みには、森林所有者や森林組合など専門家や地域のNPOなど多くの方が参加していますが、新たな体制づくりに重要な“フラットな視点”を持つことが難しいのも課題。そこで、地元人材とフラットな視点でつながることができる人材を求めて、地域おこし協力隊を募集することにしました。
だから、専門的な知識や経験がなくてもOK!
木や森林について学びたい人。多様な専門家とのコミュニケーションを楽しめる人。
日本の西端の地域から、地球を救うヒーローを探しています!!
3. 「木の駅プロジェクト」に関わる多様な専門家
「木の駅プロジェクト」に関わるメンバーはこちら!
長崎南部森林組合
長崎県内の4市2町の森林組合が合併。木材生産量、高性能林業機械保有台数など、県内トップ。
http://chounanshin.com
長崎南部森林組合 西海製材所
西海市役所から車で5分。丸太、製材品、フラワーポットやベンチなど手づくりの加工品も販売。
https://saikaiseizaisyo.on.omisenomikata.jp/
タイニーハウス西海モデル開発研究会
市内の建築、林業関係者、地域商社などで2年前に発足し、1年前に西海市産ヒノキをふんだんに使ったタイニーハウスを試作。現在、工程を簡略化したDIYキットの販売を検討中。
(株)西海クリエイティブカンパニー
デザインやマーケティングを行う地域商社。代表的なアプリ「文字起こしばりぐっどくん」はユーザー数15万人以上。
http://saikaicreative.co.jp
西海市農林漁業体験民宿(一社)山と海の郷さいかい
元地域おこし協力隊でローカル雑誌編集長が代表を務める、農林漁業体験民泊のコーディネート会社。
http://yamatoumi.com
他にも、地元の若手ボランティアや市職員など、年齢も職種も多様なメンバーで「木の駅プロジェクト」を試運転しています。
4. 協力隊のミッションとタイニーな職場。退任後の可能性
地域おこし協力隊の、具体的な仕事内容はこちら!
【1年目〜】
●木の駅プロジェクトの体制コーディネート
①まずは関係者に挨拶
森林チームやクリエイティブチームなど多彩な専門家と出会えます。
②西海の森林やプロジェクトを学ぶ
イベントや会議への参加、ほか活動サポートなどを通じて学んでいただきます。
③体制づくり
関わる人とコミュニケーションを重ねて、市職員と一緒に、考えましょう。
●木の駅プロジェクトで自ら森林整備ができる「自伐型林業」に必要な技術取得
学んでほしいのは「チェーンソー」の安全な使い方、機械の取り扱い方などです。必要な道具や装具は、相談しながら市で購入したり、借りられるものがほとんど。個人での準備は必要ありません。
【2〜3年目】
●木の駅プロジェクトのマネージメント
本格運用の際、日時や場所の調整、参加者への連絡、コスト計算などの業務を行っていただきます。
●木の駅プロジェクトで回収したヒノキを使った商品開発
アクセサリーなどの小物からタイニーハウスなどの大物までアイデア募集!加工は、専門家とタッグを組んでも、自身で技術を学びながらでもOK。木工道具を自由に使える施設や、県内外の人脈(木工クラフトや家具製造の職人)などサポート環境は整っています。
家具などの製造経験者は大歓迎ですが、経験がなくてももちろんOK!
それらを相談できる専門家が集まるのが「木の駅プロジェクト」。「木の駅プロジェクト」の体制づくりを通じて、協力隊任期後の仕事や暮らしに活かせるつながりもきっと得られますよ。
また、地域おこし協力隊の拠点になるのは、市役所内の協力隊専用の執務室。さらには、西海市産ヒノキのタイニーハウスも。拠点としてはもちろん、イベントなど、市職員と相談しながら活用してください!
協力隊の任期終了後は、希望があれば、長崎南部 森林組合西海支所の製材所や森林整備作業班への就労など、地元就職もできるだけサポートします。
5. 西海市ってこんなまち
まちの概要編
日本の西のはしっこ。海辺暮らしが楽しめる半島
はしだからこそ「視界いっぱいに海!」の景観スポット多数
待機児童ゼロ!独自アプリなど子育て支援充実
買い物は車で約15分。コンビニもあります
長崎県の二大都市・長崎市と佐世保市へは車で約1時間
暮らし編
アウトドアやキャンプ、釣りが趣味の方には最高〜!
海の幸も山の幸も新鮮で美味!
半自給自足の暮らしを実践できます
車は必須。地域の寄り合いは適度でOK
子育てにぴったりの自然環境
6. 募集要項
●募集人数
1名
●募集対象
(1)以下のすべての項目に該当する方
住地要件
過疎・山村・離島・半島地域以外の都市地域に住民票のある方で、西海市地域おこし協力隊員として委嘱後、西海市の活動地域に住民票を異動することができる方
ソーシャル・ビジネスやコミュニティ・ビジネスに関心のある方
地域社会に積極的に入り込み、地域住民等とのコミュニケーションをとって、地域活動に参加できる方
自ら情報を収集・分析し、主体的な企画立案や実践活動ができる方
普通自動車運転免許を有し、実際に運転できる方
パソコン操作(ワード・エクセル・パワーポイントの活用)ができる方
ホームページやSNS等を活用した情報発信に興味を持ち、実践できる方
(2)次に掲げる条件のいずれかに該当する人は応募することができません。
成年被後見人又は被保佐人(禁治産者を含む)
禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることができなくなるまでの人
●地域おこし活動時間
原則として、1週間当たり30時間程度。副業可。
●報償費
月額208,000円(活動日数が20日に満たない場合は、日額10,400円の日割り計算により支給。なお、支給時は、源泉所得税を差し引きます。)
●補助金制度について
(1)★西海市独自の支援★ 任期後も最長2年間サポート!
定着支援交付金:退任後も引き続き市内に居住し、取組を継続する場合は、月額100,000円(年間1,200,000円)の交付金を最長2年間交付します。
(2)協力隊活動をサポート!
活動支援補助金:任務期間中の地域おこし活動にかかる経費について、月額125,000円(年間1,500,000円)の補助金を交付します。
(3)起業をサポート!
起業支援補助金:退任後も引き続き市内に居住し、起業する場合は、必要となる経費について1,000,000円を上限として補助金を交付します。※1回限り
※次の経費は自己負担になります。
引っ越しに係る費用、食費、光熱水費、町内会費など
国民健康保険税、国民年金、介護保険料など
生活に必要な備品、消耗品など
●雇用形態及び期間
(1)西海市地域おこし協力隊として市長が委嘱します。
(2)西海市と隊員間で雇用契約は締結しません。
(3)委嘱初年度は、委嘱の日から当該年度の3月末までとします。
※次年度以降の委嘱の更新は、最長で3年間です。活動状況や実績を基に判断します。
●サポート体制
(1)市役所担当課(農林緑推進課)に、地域おこし協力隊員相談担当者を配置します。
(2)業務内容に関連した団体及び地域住人がサポートします。
●募集期間
募集の日から令和4年10月31日(月)まで(当日消印有効)
※ただし、定員を満たした場合は事前周知なく締め切らせていただくことがあります。お早めにご連絡ください。
●応募方法
(1)応募用紙 1部
応募用紙はこちらからダウンロードをお願いします。
応募用紙.pdf(200KB)
※記入上の注意事項
応募動機、携帯以外のメールアドレスを必ず記入してください。
顔写真を貼付してください。
職務経歴書は必要に応じて添付してください。
自己PRを別紙(A4版)で添付可能です。
連絡先の住所、電話番号(必ず本人と連絡の取れる電話番号)を明記してください。
(2)住民票 1部
●選考方法
(1)第1次選考(書類審査)
書類選考の上、 選考結果を応募者全員に文書で通知します。
(2) 2次選考(面接審査)
第1次選考合格者を対象に、 西海市内で面接を行います。 詳細 (面接会場等) については、第1次選考結果を通知する際にお知らせします。
なお、第2次選考に要する交通費については、 補助金申請をしていただくと、 交通費の2分の1(上限30,000円)を補助します。
(3) 最終選考結果の報告
選考結果 (採用決定) は、 第2次選考後に文書で通知します。 選考の経過や結果についての問い合わせには応じられません。
●応募・問合せ先
〒7857-2392
長崎県西海市大瀬戸町瀬戸樫浦郷2222番地
西海市役所政策企画課政策調整班
TEL: 0959-37-0063
E-Mail: seisaku@city.saikai.lg.jp
7. 応募のご希望やご質問は、下記お問い合わせフォームからお願いします!
応募に関する問い合わせはもちろん、地域おこし協力隊や移住に関する質問もお気軽にどうぞ!
本採用は、日本一の協力隊のサポーターを目指す協力隊OGOBによる組織「長崎県地域おこし協力隊ネットワーク」がサポートしています。