移住者インタビュー
移住定住アドバイザー
小林さん 広島県出身(Iターン)
「子育てするのに、不満はないですね!」
そう気持ちよく言い切ってくださったのは、約5年前に結婚を機に広島県から智頭町へIターンした小林さん。現在は、就学前のお子さんの子育てをしながら、智頭町へ移住を検討している方の相談に乗ったりサポートを行ったりする、移住定住アドバイザーとして活躍されています。智頭での暮らしについて、子育てのことを中心に伺ってきました。
わが子を家族のように包んでくれる地域の人
広島県で生まれ育った小林さんは、ご結婚相手が鉄道関係のお仕事に就くということもあり、結婚のタイミングで智頭町へ移住されました。アパートを借りながら一年間空き家を探されたそうですが、条件に合う物件に出会うことができず、最終的には空き家を購入し取り壊して新築を建てるという選択をされたそうです。それでもトータル費用は3,000万円以下だったそう!
移住した当初は智頭町がどんな町か全く知らなかった小林さんでしたが、その後お子さんを妊娠・出産されて智頭町の子育てのしやすさや支援の手厚さを知られたそうです。
例えば・・・
保育料は3歳以上はもちろんですが、3歳未満も無償、給食費や副食費(減免申請必要)も無償。=保育園への支払い基本0円
小中学校の給食費:無償 / 町内スクールバス:全額補助
町内には、保育園と森のようちえんがあり、自然派は森のようちえん!というイメージを持ちがちですが、保育園の周辺も山や田んぼに囲まれているので、森の中を散歩したり、近所の酪農経営をされているところへ出かけて牛と触れ合ったりと、自然の中で活動することは頻繁にあるようです。
「『田んぼに生えてるのは、ご飯になるんだよ~!』と、私が教えていないことも知っていることがよくあるんです!」
保育園に通わせながら、都会では味わうことができない自然体験や農業体験ができるというのは魅力的ですね!
「近所に子どもがたくさんいるわけではないですが、図書館や子育て支援センターでのイベントに行けば、みんなが集まるので、もちろんみんな知り合い(笑)という状況です。保育園に通わせる前から知り合いができてつながりができるので、ひとりぼっちで子育て・・・という不安はないです。」
「(人が少ないことについて)近所の方は、”この家に子どもがいる”ということを知っているので、当然名前も覚えてくれているし、何かあれば声をかけてくれたり助けてくれたりします。子どもの方が、近所のおじいちゃんやおばあちゃんと仲良かったりします!(笑) まるで家族のよう。異変に気付いてくれやすいので防犯の面でもメリットだと思います。」
一方で町内に産婦人科がない現実もあります。鳥取市内に出ないといけないので、一番近い産婦人科でも約40分はかかります。生活の面では、買い物で困ることは特になく、コンビニもあり今はネットで何でも買えるので、生活に支障はないそうです。
「雪は多いのではじめは驚くかもしれませんね。でも大きい道は除雪車が通るので、朝ちょっと早く起きて家の前の雪かきを頑張れば大丈夫!(笑)」
ほとんど雪の降らない広島県出身なのに、なんともたくましい発言!暗い中、まず布団から出ることがツラいのですが・・・(独り言)
自分が心地よいと思える暮らしを探す
智頭町の人口が減っているのは確か・・・あちこち空き家だらけ・・・
どうしたら人口が増えるのか、移住を考える上で大切なことはどんなことか一緒に考えてもらいました!
「智頭に人を呼ぶには『職』が大事だと思います。今の智頭は、仕事は選ばなければあるけど、そうは言っても人それぞれ条件があるので仕事を選べないのやっぱり厳しい・・・。智頭に戻ってくる人は、地元愛が強い人か就きたい仕事があるからという人が多いのではないでしょうか。(夫のように)仕事に憧れを持って智頭に住む人もあるわけで、そういう人が増えれば、自ずと人口は増えるのでは・・・。
あと、資金計画はとても大事です。先のことをしっかり考えて移住しないと絶対後悔することになります。」
とても、核心を突くご意見をいただきました!
移住というと、起業する人でしょ?転職せずにテレワークできる人でしょ?と思っている方、案外多いのではないでしょうか。しかし実際は、今回の小林さんのように、きっかけが結婚などのいわゆる”普通の移住”という方が断然多いです。だからこそ、子育て環境や支援制度は良くても、住環境や仕事のことが整わなければ定住にはつながりませんね。移住者が増えている智頭町でもまだまだ課題山積。
「これからの人生、ずっと智頭町にいると決めているわけではないんです。今は、夫の仕事のことと子どものことを第一に考えているので、智頭町での暮らしに満足しています。子どものことで何か問題が起きたり、子どもが大きくなってからは、智頭町を出てもいいと思っています。そこは柔軟でいたいなと。」
もともと地元ではないからこそ、そのくらいの感覚で、肩の力を抜いて”自分自身が快適と思える場所”を探しながら移住するのも、新しい暮らしのスタイルなのかもしれません。
智頭町で活躍中。イラストレーター:ぎりチャン
今回この記事のトップ画を、智頭町観光協会や飲食店などで勤務しながらイラストレーターとして活動している、Iターン移住者でもある、ぎりチャンに描いていただきました。この柔らかくて優しい絵がとても癒されます。
Instagramでは『ぎりチャン日記』というタイトルで、くすっと笑えて心があたたかくなる智頭での暮らしが綴られています。
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Instagram:ぎりチャン日記/智頭町総合案内所暮らし屋スタッフ
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