日本三大秘境・椎葉村。
その昔、壇ノ浦の戦いに破れた平家の落人が逃げ込んだと言われており、その立地環境から、現在では都会の喧騒から離れたい人たちが密かに集まる場所でもあります。
九州中央山地のほぼど真ん中に位置するこの村は、その一部が国定公園に指定されています。その公園内に立地し、エメラルドグリーンに輝くダム湖を臨むキャンプ場が、今回のプロジェクトの舞台です。
つぶれる寸前だったこの施設に惚れ込み、マイナスの状態からリノベーションを進めてきましたが、まさかのコロナ禍で村全体が鎖国状態に。口コミを広げられないという廃業寸前の大打撃を受ける中で、なんとか設備の改修を進め、宿泊施設として勝負できる環境は整いました。コロナ禍と同時にキャンプブームも落ち着いてきた今、キャンプだけじゃない、宿泊型の体験施設として「攻め」に転じようとしています。
仕切り直しの第二創業期とも言えるこのタイミングで、僕の相棒として、一緒に未来を描き、実現していく仲間を募集します。

サウナとコテージを活かしてキャンプ場をゲストハウス化したい!

日本三大秘境のキャンプ場「BASE CAMP shiiba(ベースキャンプシイバ)」は、村の中心地から車で30分ほど。ダム湖を挟んで裏側にあります。元々は村有村営の施設ですが、現在では民間の指定管理者が運営する、公設民営のキャンプ場となりました。
開設から30年以上が経ち、もう潰そうという話もありましたが、僕たちが管理に入ってからは老朽化が進んだ施設の改修を少しずつ進め、おかげさまで古びた素朴さと居心地の良さを兼ね備えた場所となりつつあります。

ハード面の設備については「薪ストーブとクラフトビールの専用サーバーがあるカフェラウンジ」「暖房便座とウォシュレット完備の公衆トイレ」「住宅と同等の機能を持つ木造コテージ」といったふうに改修が進んでいます。加えて「森林浴も同時に楽しめるテントサウナ」と「ダム湖を見渡す唯一無二のデザイナーズサウナ」も整備されました。元々ある五右衛門風呂や、焚き火ができるファイヤーピットも合わせて、今後はこれら設備を活かしたソフト面を強化していきます。
具体的には『ゲストハウスみたいなキャンプ場』をコンセプトに、管理人のホスピタリティと利用者同士の交流、そして地域のハブとしての機能を備えた場所として、テント泊もできるゲストハウスというイメージでの展開を想定しています。また、宿泊利用以外にも、映画上映会やLIVEなどのイベント、ブッシュクラフトやワークキャンプなどの研修での集客も視野に入れています。

設備だけで言えばもっと充実した施設は他にもあるでしょうし、上を見ればキリがありません。ただ、天然の暗闇に天の川が肉眼で見える星空、人工音のしない静寂といった、この場所ならではの自然環境があります。月明かりに照らされた山の神々しさやダム湖の水蒸気が生み出す雲海は、都会ではまず得られない体験です。秘境と呼ばれるが故のアクセスの悪さはどうしようもないですが、それを逆手に取り、わざわざ行く必要のある距離感からこそ得られる体験を取り揃え、この場所を聖地化する。それができれば、世界にたったひとつの場所として価値を生み出すことは充分可能だと考えています。

デザイナーズサウナ「寄添い壁」は必見です

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改修したコテージ。ここに入れる家具選びも仕事のうちです

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