和歌山県が、2018年4月から企画している起業・就農、就労の体験プログラムが

「わかやま しごと・暮らし体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、

周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、

移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

株式会社CASE

住所:和歌山県紀の川市久留壁26-3
事業内容: カフェ運営、空き家再生、 地域商社、地域コーディネーター

和歌山県紀の川市は、温暖な気候で自然豊かなまち。農業がさかんで、紀の川ブランドの野菜や果物も人気を博しています。

2022年から、紀の川市で地域活性化起業人として活動している二瓶直樹さん。株式会社CASEの社員として、紀の川市で暮らしながら、地域に寄り添ったまちづくりに携わっています。

地域活性化起業人とは、三大都市圏の企業から地方圏の受入自治体に派遣され、民間企業で培ったノウハウを活かし、地域活性化業務に従事するという国の制度です。

紀の川市でのミッションは、地域活性化と空き家の活用。二瓶さんが紀の川市に来てからは、空き家をリノベーションし、地域の人が交流できる「メリーズハウス」という名のカフェを作りました。カフェ運営やイベント開催など、地域の人との交流を通して、地域資源の掘り起こしと課題解決に向き合っています。

「地域活性化起業人の任期は3年ですが、単に新しいことをするんじゃなくて、その先も残る事業をつくっていきたいです。自己満足で終わらないために、誰のために何がしたいのかという視点を大切にしています」

ホテル支配人という異色の分野からキャリアチェンジをした二瓶さん。知識が増え、自分の実績ができることもやりがいだといいます。やりたいことを叶えるまっすぐなその姿から、一歩踏み出す勇気をもらえるのではないでしょうか。

今回体験できる内容

今回体験できる内容は、メリーズハウスでのカフェ運営、イベント企画、地域の人との交流など、タイミングによってさまざま。体験できる幅が広いため、あなたのビジョンやアイディア、やってみたいことがあれば、ぜひ聞かせてください。

地域活性化起業人の仕事は、地域の人との交流ができないことには始まりません。積極的に地域の人との接点を持つことや、相手の気持ちを想像しながら人間関係を築いていくことが求められます。

地域課題の解決が目的とはいえ、外から来た人をすんなり受け入れてくれる人ばかりではないのも現実。地域の中に入っていくために、泥臭い頑張りが必要になることも。

「体験としては短い期間ですが、やりたいことや学びたいことがあった方が、この体験で得られるものが多いと思います。感情の繋がりを大切にできる人に来てもらえたら嬉しいですね」

スキルそのものより、人柄やその人の信念があるかが大切だといいます。地域密着型の仕事に興味のある人からの応募をお待ちしています。

和歌山の魅力を伝えたい。住みたいと思ってもらえるような活動ができたら

二瓶さんは現在、紀の川市で地域活性化の起業家として暮らしていますが、以前は15年ほどホテル業界にいました。管理職の経験から地域の住民との交流があり、耕作放棄地などの問題や苦労について理解を深めていたそう。

「ホテルの窓から望む美しい景色も、その土地や山を維持する難しさと複雑さがあることを知りました。これは深刻な社会問題だと感じ、地方創生の分野に転身することを決断しました」

休日には県内の道の駅を訪れ、地元の野菜や果物を購入しているとか。地域の理解を深めようとする姿勢が、二瓶さんの生き方に反映されているようです。

「任期は限られていますが、地域の人たちに名前を覚えて頂ける活動を展開していきたいです。紀の川市のことを理解しようとする姿勢や、この土地をリスペクトしていることを地域の住民に伝えるために、どんな取り組みができるかを検討しています」

心と心の繋がりを大切にしたいと話す二瓶さん。地域活性起業人として、紀の川市だけでなく、他の地域での活動経験、同じ志を持った仲間たちとも情報交換しながら、それぞれの地域の良さを統合していきたいと話します。

地方ならではの文化が、紀の川にはあります。お互いを気にかけ、協力しながら生活をしていく。かたちのないものを、かたちにしていく仕事が、地域活性化起業人です。この体験を通して、人の繋がりを作る心を通わせる仕事に触れてみませんか。

体験スケジュール

1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.仕事のお手伝い(カフェ運営、イベント開催のお手伝い)
※時期によって作業が変わります。

2日目(7:30~16:30)
1.仕事のお手伝い(カフェ運営、イベント開催のお手伝い)
※時期によって作業が変わります。

3日目(7:30~15:00)
1.仕事のお手伝い(カフェ運営、イベント開催のお手伝い)
※時期によって作業が変わります。
2.体験の感想、質疑応答

注意事項

最少催行人数:1名
費用:有料(宿泊補助あり)
集合場所:和歌山県紀の川市久留壁26-3

体験経費

参加費:無料
宿泊費:3,000円/泊まで補助あり
※初回の体験のみ適用
食費:自費負担
交通費(自宅~集合場所):自費負担