鳥取県移住者インタビュー

光島 宏美(こうしま ひろみ)さん 岡山県出身(Iターン)


「自分と相手は鏡みたいなもの。移住者だからとか関係なく、こちらが心を開くことで周りの人も心を開いてくれるものよ!」

移住先での人付き合いについて伺った際に、このように答えてくださったのは、江府町(こうふちょう)で奥大山自然塾(おくだいせんしぜんじゅく)のガイドをしながら作業療法士の経験・知識を活かした活動をされている光島さん。子どもの頃から”世界中に友だちをつくりたい”という夢を持ち、青年海外協力隊員として2年間マレーシアに滞在し、そこに住む障がいのある方のケアなどに携わりながらジャングルでの生活を経験されました。帰国後は岡山県新庄村(しんじょうそん)で初の作業療法士として村の困りごとを解決してこられたそうです。国内外での生活を経験されている光島さんの江府町での暮らしについてや奥大山自然塾を通して伝えたいことについてお話を伺ってきました。

今回一緒に取材に行ったのは、今年度から鳥取県庁で兼業をしているANA客室乗務員のうらちゃん!(昨年度まで兼業していたかにコの後任です!)

引き続きInstagramとっとりdiaryをよろしくお願いします(*‘∀‘)♡

江府町ってどんなとこ?>>江府町HP

奥大山自然塾について>>こちらから(リンク先に移動します)

海外を知る、地球を知ることで見えてくるもの

江府町は別名「奥大山」とも呼ばれている。日本最大規模のブナ林や良質な天然水が流れている場所。

光島さん親子お手製お昼ご飯!

この日、昼食は光島さん宅でいただくことになっていたので、もしかしたらマレーシア料理がいただけるかなとワクワクしながら集合場所である江尾(えび)駅へ。そこへ8月の暑さを軽く吹き飛ばすようなはつらつとした挨拶で登場した光島さん。「週末の祭りで息子が取ってきた鮎があるから、今から屋根にあがって焼くよー!」と。明るい方だと聞いていたもののさっそく想像を超えてくる感じ、いいぞいいぞーと取材心に火がつきました(笑)

ご自宅にお邪魔するどころか屋根にまであがらせてもらいました

さっそくみんなでお家の屋根にあがると、息子さんがおこした火がスタンバイ済み!香ばしい煙をもくもくさせながらあっという間に焼けました。楽しみにしていたマレーシア料理もバッチリ用意してくださってました(´▽`*)

バクテー(この日は江府町産イノシシ肉!とスパイスたっぷりのスープ)とテータリ(ミルクティー)、どれも美味しくて危うく仕事だということを忘れそうでしたが、お話聞いてきました!

江府町に移住したきっかけを教えてくださいー

「風が吹きましたね。マレーシアから帰ってきてから村民800人ほどの岡山県新庄村に10年間いたんですけど、その時に関わりのあった鳥取県の地域おこし協力隊から江府町でSDGsを推進する地域プロジェクトのマネージャーになってほしいという話があったんで引き受けることにしました。新庄村の方にも鳥取の人はいい人だから!と背中を押してもらいました。まぁよく言われるけどやっぱりご縁ですよね。呼ばれたから江府町に移住したって感じです!」

実際に江府町に住んでみてどうですか-

左:光島さん/右:うらちゃん

「引っ越し初日の夜に停電したんですよ…うちだけ(笑) そのときに近所の方が何人もかけつけてくれて、ごめんねって言うんですよ。近所の方たちは何にも悪くないのに。江府町に来て初日からこんな目に遭わせちゃってみたいなことだと思うんですけどね。なんて優しいんだろう…って思いました。

結局、地域の世話好きおじいちゃんがやってきて近くの宿泊施設を手配してくれたんですよね。私たちはジャングル生活してたし電気なしでも全然やっていけたんですけどね(笑)

あとはおもてなしやおすそわけ文化がすごい!野菜や果物はほぼ近所の農家さんたちからのいただきものです。大量にいただくこともあって下処理とか大変な時もあるけど、基本的に私は断らないようにしてます。私にあげたいと思って持ってきてくださってるわけだから。江府町の人は義理人情に厚い人が多いなぁ、と日々感じています。」

海外での生活を経験されていますが、日本に戻られて感じることはありますか-

「世界から日本や自分を見るっていうことは、経験からしかできないと思うんですよね。YouTubeとかで情報や知識はいくらでも収集できるけど、体験したり現地に行ったりして初めて分かることってたくさんあると思います。だから、子どもたちも海外との距離を近くしておきたいし、海外に行った時は日本と違うところを意識させるようにしてます。自分が行きたい、やりたいと思ったことに対してどうやってやればいいのか、行動に移せるようにしておくことが大事だと思います。あと、自分が関わったことで誰かを幸せにできるんだっていう経験も大事なので、どんどん自分たちでやらせてます!これは必ず子どもたちの生きる力になるはずなので。」

「マレーシアでの生活は日本では考えられないようなことが起こります。コブラは出るしワニもゴリラも当然いて…明日食べるものがある、それだけで幸せと思える環境なんですよね。日本は10年先20年先のことを考えて生活しますよね。それだけ安心安全な国ってことなんです。こういうことも海外に行って、ジャングル生活を経験したからこそ感じるんですよね。」

地球は子孫から借りているもの

木谷沢渓流で一番涼しかったポイント

昼食をいただいた後は、光島さんがガイドをされている奥大山自然塾の体験のため木谷沢渓流(きたにざわけいりゅう)へ。

山へ入ると、ハクウンボク(白雲木)の大きな葉っぱやクロモジ、山椒などの説明をしてくださり、さっそく触覚や嗅覚を刺激されました。

(ハクウンボクはお尻拭きに適してるんですって!こういう知識大事!!)

奥大山自然塾のガイドとして伝えたいことはありますか-

ブナ林のおかげで温度も量も綺麗さも年中安定している地下水

「奥大山自然塾は、もともと脚本家・倉本聰(くらもとそう)氏が塾長を務める「富良野(ふらの)自然塾」の7番目の分校なんですけど、夫がマレーシアでジャングルガイドをしていたこともあって、これは使命なのかもと思っています!生きるのに必要な空気や水を作ってくれている森を守るということを本気で考えていかないといけない。そのために自分はつなぎ役になって自然や水の大切さ、地球環境についてたくさんの人に考えてもらえたらと思っています。」

サントリーの天然水でも知られる木谷沢渓流。川の前に立つと空気が一気に冷たくなりました。写真や映像では見たことあったのですが、一瞬で変わる温度、濡れた土や苔の匂いなどは実際に来ないと感じることはできないものです。こういうことか~とついつい目を閉じてみちゃったり。アーシングという言葉があるとおり、自然に触れることで生き物としての感覚が研ぎ澄まされている感じ、とてもよくわかりました。

そして、いつも参加者の皆さんに伝えているというお話を紹介していただきましたので、こちらでも。

鳥類の中で最小のハチドリ

”ハチドリのひとしずく”

ある日、山火事が起こりました。その時に山の動物たちは一目散に逃げましたが、1羽のハチドリだけは川で水を汲み山に戻り、ポトリと水を落としました。逃げている動物たちからは何をしてるの?逃げないと!って言われましたが、ハチドリは何度も何度も水を口に含み、山に戻りました。そして、そのハチドリはこう言ったそうです。

わたしはわたしのできることをしているだけ

「ハチドリは鳥類の中で最も小さい鳥なんです。小さいなことでいいからひとりひとりが自分のできることをしていくことがとても大切。地球に対して何ができるのか考えるきっかけになってほしい。」

階段の石をちょっと直す、道にある枝をちょっと端に置く、それだけでも森を守ることにつながるんだそう

光島さんから発せられる言葉には、とても重みがあり説得力がありました。マレーシアでの生活は、明日自分の命はないかもしれないという状況での生活だったそう。なので今という一瞬を大事にしているとおっしゃっていました。だから普段からあまり迷いがないんだとか。「周りの人のことではなく、”自分はどうしたいのか”を軸におくと迷わないよ!」と。なんだか全部見透かされているような・・・取材した私たちの日頃の迷いを一瞬にして吹き消してくださったように感じました。

取材というとどうしてもお互い構えてしまったりするのですが、光島さんの人柄に救われました。その上、地球レベル、宇宙レベルの話をされるので、自分が悩んでることってちっぽけなことだな~と。これもアーシング効果なのか少し身体が軽くなった気がした取材の帰り道でした。

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9/20(土)【大阪】鳥取来楽暮カフェ あなたは「とっとり、海派? or 山派?」

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9/20(土)・21日(日)【東京】「ふるさと回帰フェア2025」に鳥取県ブース出展!(9/20のみ)

https://furusato.tori-info.co.jp/iju/topics/11345.html

10/11日(土)~12日(日)令和7年度第1回とっとりの農業魅力体験ツアー(締切9/21)

https://www.pref.tottori.lg.jp/item/1346875.htm#itemid1346875