都会にいてはなかなか味わうことのできない「風の音」「土のにおい」「大地を踏みしめる感覚」。
それらを茨城県鉾田市に味わいに来ませんか?

2026年2月7日(土)鉾田市の農家「村糸」にていちごの収穫体験を行います。

この体験が少し特別なのは、農業体験に加えて、国際交流の視点があること
村糸の代表・井関拓実さんは、インドネシア・ジャカルタで働いた経験を持ち、現在もインドネシア出身のスタッフとともに農園を運営しています。

畑で体を動かしながら、

  • 海外で働くこと
  • 日本の農業のこれから
  • 国籍の違う人と一緒に働くこと

そんな話を、肩ひじ張らずに聞ける時間です。

  • 農業や食に興味がある大学生
  • 国際交流や海外経験に関心がある方
  • 「地域にいながら世界とつながる」働き方を知りたい方

に、ぜひ参加してほしい体験です。

鉾田市とチイオシプロジェクト

鉾田市は、農林水産省が発表する市町村別農業産出額(野菜部門)で、10年連続全国1位を記録してきた「日本でいちばん野菜をつくるまち」。メロン、いちご、トマトなど多彩な作物がこの土地の気候風土を語っており、地域経済を支えています。

そんな鉾田市と、関係人口創出プロジェクト「チイオシ」が連携して進めているのが、全7回の農業体験企画。 “観光以上・定住未満”の関わり方を生み出す試みで、地域の担い手たちの現場に触れるシリーズです。

今回訪れる農園「村糸」は第六弾。

農園名の「村糸」は、「村」と「Light(光)」を重ねた造語です。

「『村』が元気であれば、街も元気になる。
糸をたどるように人が集まり、迷ったときは“光”を目印に帰ってこられる場所でありたい。」

井関さんは、そんな想いを込めて農園を立ち上げました。

村糸の代表 井関拓実さんについて

インドネシア・ジャカルタから鉾田へ――“点と点が線になる”転機

井関さんは、もともと農家を継ぐつもりはなく、大学卒業後は外国人技能実習生の受け入れ機関である日本語学校で事務として働いていました。その後インドネシア・ジョグジャカルタに1年間の留学。その後もジャカルタの日系企業で現地採用として勤務していました。

海外の職場で懸命に働く中で感じたのは、現地採用と駐在員との待遇の違い、そして将来への漠然とした不安。そんなとき、現地で出会った友人の農業へのまっすぐな野心、そして古本屋で偶然手に取った一冊の書籍が、井関さんの価値観を大きく揺さぶります。
「自分は、これから何を積み重ねて生きていきたいのか。」

点だった経験が、一本の線としてつながった瞬間でした。

熊本での修行と、鉾田市での就農

農業の道を志した井関さんは、まずお父様に「家業のメロン栽培を継ぎたい」と相談します。
しかし返ってきたのは、意外にも「サラリーマンをしっかりやれ」という言葉でした。

それでも諦めず、知人を通じて熊本の農園を紹介してもらい、自身の想いをプレゼン。研修生として受け入れてもらうことになります。

熊本では、いちご栽培を基礎から徹底的に学びました。

「いずれ家業のメロンに戻りたい。
まずはいちご農家として結果を出すことが、父に認めてもらう近道だと思った。」

数年間の修行を経て、井関さんは鉾田市へ戻ります。
現在はご両親、そしてインドネシア出身の実習生とともに、いちご・メロンを中心とした栽培に取り組んでいます。

グローバルな視点とチームづくり

井関さんの農業には、常に“国境を越える”発想があります。

「将来的には、インドネシア・バリ島での栽培にも挑戦したい。
鉾田とバリを行き来しながら働ける人材の循環をつくれたら面白いと思っています。」

現在、「村糸」ではインドネシア出身のスタッフとともに農園を運営しており、日々のミーティングはインドネシア語で行われています。

自分自身が“よそ者”として海外で苦労してきたからこそ、
国籍やバックグラウンドに関係なく、安心して働ける環境を整えたい。

その想いは、日々の農作業やチームづくりの中に、自然とにじんでいます。

農業のこだわり

いちご:地温を操る“職人技”

「村糸」では、いちごを高設ベンチと土耕、二つのスタイルで育てています。
ハウス内に温湯管をめぐらせ、1日の平均地温が18℃前後になるよう微調整。外気温と太陽の動きを読みながら、ハウスを閉めるタイミングを変えるなど、一日の中で小さな判断を何度も積み重ね、味のピークを引き出していきます。

これは井関さん曰く「地温の貯金」。精密さと直感の両方が必要な、まさに“職人技”です。

メロン:糖度を統一する工夫

メロンづくりの核となっているのは、井関さんのお父様が30年以上かけて磨き続けてきた技です。長年の試行錯誤の中で、いかに”ばらつきなくおいしい実をそろえるか”という課題に向き合い、「村糸」独自の栽培方法が築かれてきました。

一般的なハウスでは、畝の外側と内側で温度差が生まれることで、糖度に差が出やすくなります。そこで「村糸」では、すべての実をハウスの内側に寄せて育てるという方式を確立。
この方法により、温度の振れ幅が小さくなり、蜂の受粉も安定し、糖度の揃ったメロンが育ちます。

こうした積み重ねが評価され、コンテストでは鉾田市長賞などの受賞にもつながりました。

農業体験概要

  • 開催日:2026年2月7日(土)9:00~15:00
  • 場所:茨城県鉾田市・村糸
  • 集合:9:00(ヒアリング後、収穫へ)
  • 体験内容
    • 販売用いちごの収穫
    • メロンハウスの締め作業を見学
    • 井関さんとの交流・質問タイム
      天候等により内容が変更となる場合があります。
  • 対象:中学生以上(※小学生以下は不可)
  • 定員:3〜5名程度
  • 参加費:無料 交通費補助 補助は上限5000円
    ※宿泊施設の手配は各自でお願いいたします。
  • 持ち物:汚れてもよい服、長靴(なければスニーカー)、日よけ用の帽子、昼食
  • 駐車場:あり

応募方法

参加をご希望の方は、以下のフォームよりお申し込みください。

募集締切:2025年1月12日(月・祝)23:59まで

井関さんからのメッセージ

「都会ではなかなか出会えない“風の音”や“畑のにおい”があります。
ストレスを抱えている人にこそ、土の近くに立ってみてほしい。
値段だけで選ぶのではなく、“この人から買いたい” と思える関係を農業でもつくりたい。
そんな想いを、鉾田市で感じてもらえたら嬉しいです。」

プロジェクト詳細について聞いてみたい方は以下より「チイオシ公式LINE」を追加してみてくださいね!

友だち追加