アースデイ・システムで、住宅事業を中心に仕事に関わってきた藤本さんは、広島県福山市で暮らしています。
地域に根ざした家づくりや、無理を前提にしない働き方。
同社について語られてきた考え方を、現場ではどう受け止め、どう実践しているのか。
藤本さんの言葉をたどっていくと、仕事と暮らしを切り離さずに考える視点が浮かび上がってきます。
住宅の仕事を「売って終わり」にしない理由
藤本さんが関わっているのは、主に住宅事業です。
家を建てて引き渡すことがゴールではなく、その後の暮らしまで含めて仕事だと考える姿勢は、入社当初から変わっていないと言います。
「売って終わりの仕事にはしたくないんです」
そう話す藤本さんにとって、住宅は引き渡し後からが本当のスタートになります。
住宅は一度建てたら、長く使われるものです。
住む人の生活は、引っ越した瞬間に完成するわけではありません。
数年住んでみて初めて分かる不便さや、家族構成の変化によって生まれる新しい要望もあります。
「何かあったときに、すぐ相談できる距離にいるかどうかは大きいと思っています」
その考え方から、住宅事業では対応できる範囲を超えて無理にエリアを広げることはしてきませんでした。
会社として掲げられている「家づくりで街づくり」という言葉も、藤本さんにとっては抽象的な理念ではありません。
家を通じて人の暮らしが続き、その関係が地域に残っていくこと。
その一つひとつの積み重ねが、結果として街を形づくっていくものだと捉えています。

引き渡し式で実感する、この仕事の手応え
藤本さんがこの仕事で最もやりがいを感じる瞬間は、家を引き渡すときだと言います。
ダッシュホームでは、お引き渡し式を行うことが多く、その場で初めて「家を建てた実感が湧いた」と話すお客様も少なくありません。
「引き渡しのときに、笑ったり泣いたりされる方も多いんです」
藤本さんは、そうした場面を見ることが一番のやりがいだと話します。
家づくりは、完成までに時間がかかります。
住宅ローンの相談、土地探し、間取りの調整。
どれも簡単に進むものではなく、お客様と一緒に一つずつ乗り越えていく必要があります。
「大変なことも多いですけど、最後に一緒にガッツポーズができるのが、この仕事のいいところだと思っています」
完成した家そのものよりも、そこに至るまでの時間と過程。
藤本さんは、その積み重ねが引き渡しの瞬間に返ってくると感じています。
新しい事業も「必要かどうか」から考える
一方で、アースデイ・システムは住宅以外の分野にも取り組んできました。
防災を目的としたトレーラーハウスや、大規模木造による福祉施設や倉庫建築です。
「新しいことをやるときも、まずはこの地域にとって必要かどうかを考えます」
儲かるかどうかよりも先に、地域に根ざして仕事を続けている会社としての役割を考える。
防災に関わる取り組みも、事業拡大のためではなく、そうした判断から生まれたものでした。
住宅に限らず、暮らしや地域を支えるために自分たちが何を担うべきか。
その問いが、事業の広がり方にも一貫して表れています。
仕事の進め方そのものを、最初からどう組み立てるか
働き方について聞くと、 藤本さんは「残業をしない仕組み作り」という言葉を挙げます。
それは個人の頑張りに頼るのではなく、 仕事の進め方そのものを、 最初からどう組み立てるかという考え方です。 その日にやることと、 今は手を付けないことを切り分ける。優先順位を明確にし、判断を先送りにしない。 負荷が偏りそうな場合は、早めに調整する。 こうした判断を会社として進めています。
「負荷を前提にした働き方は、長くは続かないと思っています」 藤本さんのこの感覚は、 働きやすさだけを目的としたものではありません。
仕事の流れに余白があることで、 一つひとつの判断や対応に丁寧に向き合える。 その積み重ねが、家づくりの質につながっていくと考えています。 スケジュールに余裕があることで、 現場や打ち合わせに落ち着いて向き合える。 結果として、 引き渡し後まで続くお客様との関係にもつながっています。

福山で暮らすという、自然な選択
藤本さんは現在、福山市で暮らしています。
仕事と生活の距離が近いことは、日々の実感として大きいと言います。
「特別なことをしているわけじゃないんです」
そう前置きしながら、藤本さんは週末の過ごし方を教えてくれました。
休日は、家族と近所で買い物をしたり、公園に出かけたり、家でゆっくり過ごしたりすることが多いそうです。
遠出をしなくても、家の周りで子どもと過ごせる場所がある。
その環境が、福山で暮らす安心感につながっています。
仕事のスケジュールが立てやすいため、週末に仕事の連絡が入ることはほとんどありません。
オンとオフを無理に切り替えるのではなく、自然なリズムで生活と仕事がつながっている。
その感覚が、長く働き続けられる理由の一つになっています。
「福山で暮らしているから、この働き方ができている部分はあると思います」
一方で、それは我慢の上に成り立っているわけではありません。
仕事と生活を分けすぎず、近づけすぎず、自分のペースで続けられる。
その距離感が、場所と仕事のあり方に重なっています。

判断を積み重ねながら、続けていく仕事
藤本さんの話から見えてくるのは、派手さよりも判断の積み重ねを大切にする働き方です。
事業をどう広げるか。
どこまで引き受けるか。
どういう距離感で働くか。
その一つひとつを、状況に合わせて選び続ける。
アースデイ・システムでの仕事は、そうした判断そのものが仕事になっています。
藤本さん自身も、判断に時間をかける分、すぐに答えが出る仕事ばかりではないと話します。
それでも、仕事と暮らしをどうつなげていくかを考え続けたい人にとって、この働き方はひとつの現実的な選択肢になります。
福山で働くことも、この会社で働くことも、一度決めて終わりではありません。
続けながら、確かめながら、選び直していく。
その積み重ねが、日々の仕事と暮らしを形づくっています。
