地方移住と聞くと、ちょっと大きな話のように聞こえませんか? ひと昔前の移住は、仕事を辞めて転職、あるいは起業や就農など、大きく生活スタイルを変える必要があった。だけど今どきの移住は、もっとライトな感覚。この半年で色々なスタイルで移住している人と出会ったので、今回は今どきの移住スタイルについて整理してみます。
アルファベット(U/J/I等)+ターン移住
移住話になると、やたら○ターン、△ターン、□ターンと言う人がいる。でも正直意味がわからなかった(汗)。 一般的に使われるのは、Uターン/Jターン/Iターン。まずはここを押さえましょう。C/E/Mは、筆者造語です。
■Uターン移住
故郷を離れ、進学や就職で都心へ移住した人が、故郷へ再移住するケース。
やっぱり地元が一番って人は、このパターン。
■Jターン移住
故郷を離れ、進学や就職で都心へ移住した人が、故郷近郊の地方へ移住するケース。
若い世代の移住者は、このパターンが定番。
■Iターン移住
進学や就職を機に故郷を離れ、別の地域に移住するケース。
東京生まれの人が起業などを機に移住するのは、このパターン。
■Cターン(キャリア移住)
キャリア形成のために、特定の地域へ移住するケース。
スマートシティで経験を積んだり、地域おこし協力隊などで地域貢献するのは、このパターン。
■Eターン(教育移住)
教育環境の整った地域へ移住するケース。
独自教育を行っている小学校などへ入学するために移住するのが、このパターン。
■Mターン(移住婚)
移住婚は、結婚を機に地方移住すること。移住と婚活を同時に行うイメージ。
町おこしの一環として移住婚イベントを開催する自治体も増えている。
週末移住、季節移住、テレワーク移住
完全移住しなくても、家族や自身の生活スタイルに合わせた移住を楽しむ人も増えてきた。
■週末移住
週末移住は、休日などを利用して好きな土地で暮らすこと。二拠点居住やデュアルライフと呼ばれることも。移住の第一ステップとして、週末移住という選択は今後ますます増えるだろう。東京からだと2時間あれば、北関東だけでなく長野や山梨にも簡単にアクセスできる。別荘感覚で移住先を選定し、のんびり暮らしを楽しんでいる週末移住者は多い。
■季節移住
夏場は北海道で過ごし、それ以外は東京で暮らすという季節移住者も近年増えている。移住というよりロングステイと考えた方がいいかも知れない。毎年、夏休みを利用して沖縄にロングステイしている友人もいれば、1年の半分は地方で農業をしている人もいる。地方では季節貸ししている賃貸物件も増えているようだ。
■テレワーク移住
地方にテレワーク拠点を構える移住。テレワークが日常になったとは言え、テレワーク環境が整っていない自宅では結構なストレスがかかる。テレワーク生活を軸に考えた時、地方に新たにテレワーク拠点を持つのもありだろう。最近はテレワーク移住で補助金を出す自治体も出てきた。
アドレスホッパー型移住
これは移住というよりトラベラー的な移住。定額住み放題サービスやシェアハウス等を利用すれば、転居費用を抑えることができるし、サービスによっては光熱費等も不要。お試し移住的に様々な地域に仮住まいすることが可能。
■定額住み放題ADDress(アドレス)
日本各地の家に定額で住めるサービス。月額4万円~住み放題。電気代・ガス代・水道代は全て込。
⇒定額住み放題ADDress(アドレス)公式ホームページ
■定額世界中住み放題HafH(ハフ)
定額で世界中の約400の拠点に住み放題。都度決済も不要。HafH厳選拠点を安心して利用できる。
⇒定額世界中住み放題HafH(ハフ)公式ホームページ
■田舎暮らしサブスクwataridori
日本各地の古民家や空き別荘を渡り鳥ハウスの会員として利用できるサービス。原則1ヶ月からの利用。
⇒wataridori公式ホームページ
■田舎ホームステイサービスFamilyinn
田舎の空き部屋のあるホスト宅に、1ヶ月から共同生活可能な大人の田舎ホームステイサービス。
⇒田舎ホームステイサービスFamilyinn公式ホームページ
今どきの地方移住の特徴
今どきの地方移住の特徴は、若年層の移住だと思う。今どきの若年層は、家族重視、行動力あり、仕事スキルもあって東京で活躍しなくても地方で活躍できる人が多い。そんな彼らが能動的に地方移住している。東京脱出という概念すら古いのかも知れない。移動やコミュニケーション手段が発達し、アドレスホッパーサービスも充実している現代で、東京とか地方を区別する必要がないのかも知れない。
筆者の地方移住の進捗
会社がリモートワークを推進していることもあり、移住へのハードルはかなり下がった。とは言え、大学までは都内で学びたいという娘の要望があるため、完全移住は少し先になりそう。なので第一ステップとして週末移住あるいは週中移住を検討中。家族としては、私が単身移住することで、ひと部屋自由に使えることになるし、思春期まっさかりの娘にとってパパ不在は願ったり叶ったりらしい(笑)
今のところ、移住第一ステップとして都内アクセスが良いテレワーク移住を検討
・山梨県(都留市、大月市、甲州市)
・茨城県(結城市、那珂市、土浦市)など
【著者】加藤 椎成(かとう しいな)
大阪市出身、都内在住。関西大学経済学部経済学科卒業。通信インフラ、Web広告会社を経て、大手旅行会社に勤務。2016年からは地域交流事業に携わる。学生時代から現在まで国内外100都市を旅する。仕事や旅を通して、地方の素晴らしさを再認識し、近い将来の地方移住を計画。移住先探しノウハウや地域メモを個人メディア(地方移住してテレワークで働けば、人生めちゃ楽しいやん!と思う。)で公開中。地方で自分らしく生きるを目標に、テレワーク中心のあたらしい働き方も実践中。2020年より移住先探しダイアリーを執筆。