「コーヒー、淹れようか?」。これはきっと、思わず笑みがこぼれてしまう魔法の言葉です。好きな音楽を聞く時間に、人との語らいに、仕事や家事の一息に、コーヒーがもたらしてくれる幸せは計り知れません。そんな至福の一杯を求め向かったのは、尾道市の対岸、向島。スペシャルティコーヒーを専門とする「珈琲豆ましろ」を訪ねました。
向島から届ける、とっておきのスペシャルティコーヒー
本州側からしまなみ海道をわたり、一番目の島である向島。尾道から渡船を使い約5分で行ける近さもあり、気軽に島旅が楽しめる地として知られています。1周約18kmの小さな島に佇む「珈琲豆ましろ」は、コーヒー豆を焙煎して販売する専門店。地元の人や観光客はもちろん全国にファンを持ち、コーヒーのある日常を広く届けています。

一歩足を踏み入れると、芳ばしいコーヒーの香りがフワッと鼻孔をくすぐり、なんとも良い気分に。ミニマムな空間には、焙煎されたコーヒー豆はもちろん、牛乳と割るだけでカフェオレが楽しめるカフェオレベースや、器具不要でお手軽なダンク式コーヒーなど、コーヒータイムの風景を彩る、さまざまなアイテムが並んでいます。

「ましろ珈琲」で取り扱われるのは、ハイエンドなコーヒー豆として知られるスペシャルティコーヒーです。仕入れた豆は、それぞれの個性が最大限に活きるよう、豆ごとに最適にロースト。常に新鮮な状態で提供するため、可能な限り小ロットで焙煎するなど、島の小さな自家焙煎所ならではのアプローチを追求しています。
コーヒーが教えてくれた笑顔の時間
焙煎から販売までを1人で手がけるのが、店主の須山祥平さんです。
SETOUCHI+ 2022年10月31日
TEXT/大須賀あい PHOTO/大須賀あい、タイラデザイン
