和歌山県が、2018年4月から企画している起業・就農、就労の体験プログラムが

「わかやま しごと・暮らし体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、

周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、

移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

農事組合法人 両谷園

住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町熊瀬川459-2
事業内容:農薬を使わない茶葉の栽培販売・自給自足の農業

 

和歌山県那智勝浦町、色川地区は、世界遺産・那智の滝の西側に位置する山あいの小さな田舎町です。人口は320人ほどで、そのうちの半数以上が移住者です。

そんな色川で「安心して飲んでもらえるお茶を作りたい」と農薬をいっさい使わずに茶葉を育てているのが「両谷園」です。

農業には向かないといわれていた土地ですが、温暖多湿で昼夜の寒暖差が大きく、霧の発生しやすい気候は茶栽培には最適で、江戸時代以前から、農家の庭先や田畑のあぜ道で栽培されてきました。

現在は移住者たちが茶園や茶工場を引き継ぎ生産を行っています。

 

今回体験できる内容

もともと農家は「百姓」と呼ばれてきましたが、それは、米を育て、野菜を作り、山を手入れし、梅をもいで梅干しを作る。といった「百の仕事を持つ」ということが由来となっています。

両谷園の仕事も、そんな百姓仕事の一つ。両谷園には現在10名の生産者が所属していますが、専業で携わっている方は居ません。それぞれ自分たちの田畑でお米や野菜を育て自給自足をしながら、収入を得るために地域で協力してお茶栽培に携わっています。

今回の体験でも、自給自足の百姓として畑仕事を中心に手伝っていただく傍ら、お茶のお仕事にも携わっていただきます。

移住のきっかけ

代表を務める外山哲也さんも移住者。もともとは和歌山県すさみ町で農業をしていましたが、両谷園の創立者である榎本静夫さんと親交を持ったことをきっかけに、農園を引き継ぐ形で15年ほど前に色川へ移住してきました。

自宅のすぐそばでニワトリや牛を飼い、畑では野菜を栽培。水は川から引き、薪ストーブで火をおこすなど、地球環境に優しい暮らしを送っていて、「昔話のような暮らしをしている」と外山さんは話します。

そんな色川での体験は、あたたかな山里のしごとと暮らしを感じる時間となるはずです。

体験スケジュール

1日目(14:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.両谷園の説明/仕事について
3.仕事のお手伝い
・百姓仕事の手伝い
※お茶の仕事が含まれない場合があります。

2日目(9:00~17:00)
1.仕事のお手伝い
・百姓仕事の手伝い
※お茶の仕事が含まれない場合があります。

3日目(9:00~14:30)
1.仕事のお手伝い
・百姓仕事の手伝い
※お茶の仕事が含まれない場合があります。
2.体験の感想、質疑応答
※14時52分 口色川会館のバス停から勝浦駅へ

補足事項

最少催行人数:1名
費用:無料(宿泊費別)※宿泊費は一部補助あり。
宿泊場所 :近隣宿泊施設

>>お申込みはコチラ<<

体験者の声

自分がしたいと思う理想の仕事や暮らしが体験できました。仕事や暮らし、その地域の行事も体験をでき本当に楽しかったです。有り難うございました。(40代以上・大阪府在住)
──────────────────────────────────────────
私が理想とする生活そのもので、それが可能であることを再確認できました。今後、自然栽培による自給自足を具体的に検討していくにあたり、そのイメージが具体的になりました。(30代・大阪府在住)
──────────────────────────────────────────
しごとくらし体験は、移住を考える人には大変意味のある試みで有り難いと思います。

外山家ではご家族と同様に食卓を囲み、その日とったばかりの野菜を頂き、釜で炊いたごはん等、全て薪での火力で暖房.料理.お風呂まで、人の手で作ったものばかりでした。
外山さん、奥さんの働き方や考えが良く分かり、実践されながらご家族がとても明るいことがそこに居て心地よいものでした。
子どもさんが元気にはしゃいで遊んでるのは、見てるだけでも楽しい気分になります。

しごとについては、体を動かし初めての事が多かったですが、クヌギの木を植えニワトリの卵をとり鶏糞をまとめて袋詰め、畑での草刈り、畑に鶏糞を撒く…など色々な仕事体験をさせて頂きました。
果たして、自分に同じ事ができるかと言えばかなり疑問ですが、外山さんの仕事や生活はかなり究極の域に達していると思われるので、そのモデルを目指しながら何か一つくらいはできるのではないかという気になりました。

仕事というのは、そもそもお金の為の事なのか?お金だけの為なのか?
生活の為の仕事であって、仕事は元々楽しいものじゃないのか?
という外山さんの考えは、全ての人に当てはまり、今こそ誰もが考えねばならない時が来ていると思います。
毎食手作りして下さるお食事が有り難く本当にたくさん頂いてしまいました。
お気遣い嬉しく思います。
皆さん、ありがとうございました。(40代以上・大阪府在住)
──────────────────────────────────────────