鳥取県移住者インタビュー
黒崎 大(くろさき だい)さん
兵庫県出身(Iターン)
「この地域の方にいかに喜んでもらえるかを常に考えています。都会ではまずできないですから。」
移住の原点ともいえる思いを熱く語ってくださったのは、2020年8月に地域おこし協力隊として岩美町へIターンし、任期後の現在は空き家をセルフリノベーションしたゲストハウスを経営しながら、クラフトビールの醸造・販売を行っている黒崎大さん。なんと醸造はすべて手作業という。DIYや低コストにこだわるワケ、常に岩美町と向き合い、ものづくりに励む思いや岩美町での暮らしについて伺いました。
この記事の目次
コロナ禍で自分の人生を考える時間ができた時、よみがえってきた記憶は子どもの頃によく行った母の故郷、浦富だった。
兵庫県神戸市出身の黒崎さんは、大阪で銀行員として就職。ゆくゆくは起業するだろうと考えていたこともあり、銀行員として5年務めた後、完全歩合制だった保険会社に入り、経営のノウハウを身につけられたそうです。その後30代で実務ができるファイナンシャルプランナーとして独立されました。
妻の香織様との出会い・ご結婚もあり、兵庫県尼崎市で生活をされていましたが、2020年に転機が訪れました。「コロナ禍で自分の人生を考える時間が増え、やはり考え方は変わりました。自分の仕事はどこでもできるし、リタイア後にしようと思っていた田舎暮らしをやろう!と思うようになりました。頭に刷り込まれているのか、感覚的に浮かんできたのは、子どもの頃の浦富の記憶でした。」
「ただ田舎に移り住むだけでは、それは引っ越しだなと思ったんです。どうせ住むなら、そこの地域の役に立つ仕事をしながら移り住むほうがその土地に根付きやすいし、受け入れてもらいやすいんじゃないかなと思ったんですよね。当初は尼崎市と行き来すると考えていたので、関西圏から3時間の範囲で移住先を検討しました。趣味でラフティングをしていたので、徳島県でラフティングガイドをするのもいいかなと思ったり。田舎暮らしについて調べていくうちに、地域おこし協力隊の制度を知り、岩美町の”道の駅の魅力発信事業”にたどり着きました。」
その募集を見つけた時は、なんと締め切り1週間前。しかし黒崎さんは焦ることもなく、あっという間に応募様式を超えるほどの内容の企画書を作成され提出されたそうです。
そして、2020年8月に岩美町へ移住され、地域おこし協力隊として着任されました。
「道の駅をどう発展させるかを考えた時に『あそこに行けばあの食べ物、お酒がある!あの体験ができる!』と、”目的型”にすれば足を運んでもらえると思ったんです。」
地域おこし協力隊員時のお話を伺うと、これまでに培われた経験を生かし、3年間とは思えないほどの成果をあげられていました。着任してすぐからテストマーケティングとしてクラフトビール『いわみ碧(ブルー)ビール』の商品開発・販売。2年目は、サイクリング事業を主に行い、サイクルカフェの整備やイベントを実施し、3年目はすでに引継ぎ書の作成。さらに親ガニカレーの開発・販売、任期後に経営することを見据えてゲストハウスの準備。道の駅の運営に関わるノウハウもしっかり引継ぎされたそう。すごすぎです・・・。
ものを作るときに大事なのは「想い」
岩美町に移住されてから、新しい商品を開発したりイベントを企画したりとノンストップで岩美町のために取り組んでおられる黒崎さん。
ご夫婦が好きな『食べることやお酒を飲むこと』を通じて町の活性化に貢献したい、どうせ住むならこの地域のお役に立ちたい、喜んでもらいたいという想いが黒崎さんの原動力となっているようです。お客様や地元のニーズに向き合うために初期投資を抑えることを考えてDIYにこだわったところなど、岩美町への愛が伝わってきます。(DIYに奮闘する様子や商品についてなど、各SNSで随時公開中。記事下部に掲載)
「20数年、形のないもの(金融商品)を扱ってきたから、形があるものを扱うというのは純粋に楽しいですよ!」
妻の香織様とは、なんでもお話される関係のようで「アイデアは妻が出してくれることが多いですね。おりてくるというか(笑)。それは実現可能なのか、継続可能なのか、人に喜んでもらえるかなどの仕組みづくりをするのが自分の役です。夫婦の仲が良いと最悪田舎でなじめなかったとしてもやっていけますね!」
こだわりのビール醸造所は、発酵室なども含めて計3坪の自称”日本一小さな醸造所”。実際に入らせていただきましたが、大人3人が限界かなと・・・(笑) お手製の機械たちを使って麦芽の粉砕からビールの瓶詰めまで全てを一人で手がけ、3種類のビールを造っています。
Made in 岩美のクラフトビール『IWAMI BLUE BEER』のラインナップはこちら↓↓
①「棚田米エール」(写真左:緑ラベル):日本の棚田百選に選ばれた「横尾棚田」のコシヒカリと河合谷高原を源泉とした浦富の水を使い、ご飯に合うビール
②「ベルジャンホワイトワイルド柚子」(写真中央:黄ラベル):岩美町内の山に自生する柚子を自ら収穫・加工した、海鮮料理に合うビール
③「サクラIPA」(写真右:ピンクラベル):いぶした桜の木で香りづけしたホップの香りとパンチのある苦味が特徴的なIPAで、鳥取で豊富な肉料理に合うビール
今後は、昨年の夏にオープンされたゲストハウスにビールが飲める飲食店を併設する予定。公共交通機関が充実していない田舎だからこそ、『飲んで泊まれる宿』を目指しておられるそうです。クラフトビールについても素敵な企画が進行中のようです!クラフトビールの話やこれからの新しい商品、企画を説明してくださる黒崎さんの表情はとても生き生きとしていました!次々と、これまでなかった”ここの暮らしにあったらいいな”と思うものを考え、生み出していく黒崎さんから目が離せません!
移住を検討している方へメッセージ
「『自分たちが移住することでお役に立てることは何か、その地域に貢献できることは何か』から始まるコミュニケーションがあります。そのボタンをかけ違わなければ、地域の方とお互い気持ちよく暮らすことができるはず!町内の人かどうか分からなくても、出会った人には挨拶をすることは大事ですよ。」
「岩美町の浦富海岸は、日本屈指の透明度で”岩美ブルー”と称されています。不思議と毎日見ても飽きないんですよね!岩美町での暮らしは、開湯1300年と山陰最古の源泉かけ流しの岩井温泉があったり日本一の漁獲量を誇る松葉がにをはじめとした海の幸が豊富だったりして魅力満載なのでストレスはないです。鳥取市内が都会に感じるようになりました(笑)鳥取砂丘から少し足を伸ばして岩美町へもいらしてくださいね!」
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