鉾田市を舞台に、地域の農業と人をつなぐ「チイオシ鉾田市プロジェクト」
その第二弾の舞台は、サツマイモと干し芋にこだわり続けるおみ農園です。
 
今回の体験は、おみ農園でサツマイモの収穫を体感できる特別な2日間。
土の温かさを手で感じながら掘り起こし、収穫機に乗って一気に掘り上げる。その両方を体験できるプログラムが用意されています。農家のリアルな声を聞きながら、干し芋づくりの背景や鉾田市の暮らしを知る時間も設けられ、ただの「体験イベント」を超えた学びの場となるはずです。
第一弾・長洲農園での農業体験からバトンを受け取った今回。
鉾田市の「旬を感じるプロジェクト」は、地域の一次産業と都市部の人々をつなぎ、関係人口の広がりをめざして続いていきます。

干し芋の激戦区・鉾田市で輝く、おみ農園
茨城県鉾田市は、全国でも名高い干し芋の産地。スーパーや直売所に並ぶ多彩な商品を前に「どれを選べばいいの?」と迷ったことのある方も多いのではないでしょうか。
 そんな激戦区で、独自のこだわりを貫きながら存在感を放っているのが、おみ農園です。
農園主・小見陽介さんの歩みと想い

代表の小見さんは大学卒業後、一度は東京・神奈川でサラリーマンとして働いていました。
 その後家業を継ぐため茨城県鉾田市へ戻り、学校に通ったのち、今ではサツマイモとミニトマトを中心に栽培。特に干し芋は、栽培から加工・販売まで一貫して自社で行う“顔の見える干し芋”づくりに力を注いでいます。
「農業は大変なことも多い。でも、天候や土の状態に日々向き合っていると、“生きている実感”を得られるんです」そう話す姿からは、自分の手で舵を握りながら生きていく農業への誇りがにじみます。
「会社員時代にはなかった“自分で決められる感覚”がある。だからこそ面白いんです」
農業を「自己実現の場」としてとらえる若き農園主の言葉は、都会で働く人々にも響くのではないでしょうか。
「一から自分たちでつくる」誇り

おみ農園の干し芋には、大きな特徴が3つあります。
まず一つ目は原料の一貫生産。他の農家から仕入れることなく、おみ農園で育てたサツマイモだけを使います。そのため「去年と味が違う?」というばらつきが少なく、安心して“おみ農園の味”を楽しむことができます。
二つ目は天日干しへのこだわり。乾燥機で仕上げるのが主流の中、一度乾燥機にかけたあとに必ず外に出して天日に当てる。
「手間は倍かかりますが、色味も甘さも全然違うんです」と小見さん。
噛むほどに甘みが増す独特の余韻は、この製法ならではです。近年は柔らかく甘いタイプが主流ですが、おみ農園が守るのは昔ながらの“噛み応え”のある干し芋。干し芋は本来、保存食。伝統を受け継ぎながら、今の時代に合う品質を追求しています。
そして三つ目は見た目の美しさ。実は小見さんのお母さまのご実家は、老舗和菓子屋を営まれています。そこから受け継いだ“見た目も贈れる品質に”という感覚を干し芋づくりに生かしています。クッキングシートを敷いて干すことで網目がつかず、つるんとした表面に。さらに、ギフトにも映えるよう薄くスライスして丁寧にパッケージ。「贈り物にしても恥ずかしくない干し芋を」と語ります。

「生きている実感」をくれる農業
小見さんはもともと農家志望ではなく、大学で経営学を学んだ後、都市部で営業職を経験しました。都会で培ったスキルや人とのつながりは今の経営にも生かされています。
一方で農業に取り組むようになってからは、天候や土と向き合う日々の中で「農家だからこそ得られる、生きている実感」を味わっているといいます。
 「農業は毎日がアドリブ。天気で予定が変わるし、機械が突然壊れることもある。大変だけど、収穫の瞬間や自然に触れると“生きてるな”って思えるんです」
おみ農園のこれから
おみ農園は今後、干し芋の端材を活用したペーストやパンなど、新たな加工品開発にも意欲的です。
 また、西日本で干し芋の知名度が低いことを踏まえ、新しい市場の開拓も視野にあるのだそう。
雇用を増やしながら「高付加価値な農業」を通じて従業員の誇りとモチベーションを高めたい。
 そんな素晴らしいビジョンを小見さんは語ってくださいました。

参加方法
今回の「チイオシ鉾田市プロジェクト第二弾」では、2ステップで鉾田市と関われます。
どちらも2025年9月19日(金)から申込受付中!
Step1|オンライン座談会に参加する
- 日時:2025年9月24日(水)19:00〜20:00
 - 会場:オンライン(Zoom/耳だけ参加もOK)
 - 内容:
・今回のおみ農園さんのプロジェクトについて詳しく解説
・鉾田市について
・参加者からの質問も大歓迎
・おみ農園について - 💡アーカイブ動画は座談会申込者全員へメールで共有させていただきます!
 - 💡座談会はYouTubeにて9/27(土)20時よりプレミア公開されます
 
Step2|現地でサツマイモ収穫体験!
- 日時:2025年10月25日(土)〜26日(日)
 - 会場:茨城県鉾田市・おみ農園
 - 体験内容:
・手掘りと機械、両方でのサツマイモ収穫
・農園主による品種や品質管理のレクチャー
・フェノロジーカレンダー作成のヒアリング - 定員:3〜5名予定
 
申込について
- 座談会・現地体験ともに、2025年9月19日(金)から申込可能!
 - 応募締切:2025年10月5日(日)23:59
 - どちらか一方の参加も可能ですが、
▶座談会で概要を知ってから現地体験に進むのがオススメです。 
記事を読んでいる方へ。小見さんからのメッセージ
「僕自身も、農業をやろうなんて最初は思ってなかった。でもやってみたら、大変なことも多いけれど、生きてる実感があります。ぜひ一度、現場に来て感じてもらえたら嬉しいです」
2日間のプロジェクトスケジュール
■10月25日(土)
10:00 鉾田市集合
 10:30~12:00 おみ農園さん到着 ヒアリング
 12:30~13:00 13:00~16:00
 ・説明
 ・手掘り1時間
 ・収穫 2時間
 15:00 午後休憩
 ~その後交流会を予定
■10月26日(日)
午前中 ほこたツアー
 14:00 昼食後に解散予定
▽体験内容
 収穫する野菜:サツマイモ
■作業の流れ
・最初は手掘りから
 土を掘りながら、サツマイモが顔を出す瞬間を楽しみます。
・次に機械収穫を体験
 収穫機に交代で乗車し、畑一面に広がるサツマイモを掘り出します。
 掘り上げられた芋は拾ってコンテナへ。
コンテナの重さについて
 1つ20〜25kgほど。年配の方や女性には少し重いかもしれません。必要に応じてスタッフが補助します。
 実際に農園では60代の女性もパートで活躍しており、体力に合わせて無理のない範囲で体験できます。
■持ち物と服装
動きやすく汚れても良い服(黒っぽい服がおすすめ)
※サツマイモの切り口から出る「ヤラピン」という白い液体が服につくと黒いシミになるためひざ下まで隠れる長めの長靴
帽子(キャップやハット)
おみ農園で用意できるもの:
手袋(サイズS/M/Lを事前に確認)
ゴーグル
■注意点
・雨天の場合は収穫作業を中止し、室内での説明に切り替えます。
 ・土曜日に収穫が難しい場合は、翌日の日曜にスライド。
 ・機械に乗る際は、作動部に手を入れないなど安全面に十分配慮してください。
 ・コンテナ運びなど重い作業がありますが、子ども連れの参加もOK。小さなお子さんは手掘りで体験できます。
 





