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【福島県大熊町】町民の「やりたい」を応援する「チャレンジ応援プログラム」 写真展、販売会、教室、忘年会も!?みんなが活躍。楽しむ町
大熊町では、町民のみなさんの「やりたいこと」を応援する場がたくさんあります。その1つが、2024年度にはじめて実施された「おおくまチャレンジ応援プログラム」。大熊町の皆さんの「自分がやってみたいことに思い切って挑戦してみる」を応援するプログラムです。
おおくまチャレンジ応援プログラム https://okuma-challenge.com/
町の課題解決や活性化に寄与する取り組みについて、前期・後期それぞれ10件を募集し、採択されると上限10万円(税込)の活動費のサポートを受けられます。大熊町に住民票がある方、町内の事業所に勤務している方であれば誰でも応募でき、イベントの運営に慣れていない方でも、SNSでの発信のサポートなどを受けることができます。
2024年度は町民の多彩なアイデアが実現し、子どもたち向けのイベントも数多く企画されました。今回は、その中から2つのプログラムについてレポートします。
大野駅を探検!JRのお仕事体験
2024年8月に開催されたのが、「運転士さんと車掌さんと一緒に学ぼう 〜鉄道のお仕事&大野駅探検〜」。企画したのは「大熊町鉄道部」の角田涼太さんです。角田さんは普段は大熊町の復興支援員としておおくままちづくり公社で働いており、大の鉄道ファンということで鉄道部を結成しインスタグラムなどで町を通る常磐線などの情報を発信しています。今回は「子どもたちに鉄道の魅力を知ってほしい」とJR東日本原ノ町統括センターが全面協力。イベントには親子連れなど約25人が参加しました。
JR大野駅に集合した一同はまず大野駅を探検。常磐線の運転士さん・車掌さんが今回の企画のために新たに制作した説明パネルを使い、大野駅の歴史や震災前の駅の様子、駅構内の標識などについて説明しました。探検中には特急ひたちなどの電車が大野駅に停車し、車掌さんの動作についても実際に解説。電車が発車すると、子どもたちは写真を撮ったり、元気よく手を振って電車を見送っていました。
イベントの後半は、「KUMA・PRE」に移動し、鉄道のお仕事について学びました。まずは乗務員さんが朝起きる起床装置や電車内で車掌さんが使う発券機、線路にものを落とした時に使うマジックハンドとなかなか体験できな仕事を実際に体験。さらには仕事についての〇×クイズや質問コーナーがあり、質問コーナーでは「お昼ご飯はどうするのか?」、「大野駅の利用者数はどれくらいか?」などの質問があがりました。
会場には常磐線特急E657系のイメージキャラクター・ムコナくんも駆けつけるなど、盛りだくさんのイベントになりました。
角田さんは「やりたいことがひとつかなえられた。子どもたちの笑顔が見られてよかった。協力していただいたJRの方々に感謝です」と話しました。
大人も子どももスポーツを楽しむ「おおくま球技大会」
2025年2月に学び舎ゆめの森を会場に開催された「おおくま球技大会」。「おおくまチャレンジ応援プログラム」の後期のプログラムに採択されました。
町内で定期的に活動している大熊FC(フットサル)、大熊バスケットボールクラブ、おおくま・ふたばVC(バレーボール)が中心となり、大人から子どもまで誰でも参加できる球技大会を企画しました。
大熊町では震災前まで行政区対抗の町民体育祭が開催されており、「おおくま球技大会」の開催には将来的な体育祭の復活につながればという思いも込められています。
町の広報などで告知を行い、当日は小学生から大人まで約30人が集まりました。みんなでそろってラジオ体操をした後に大人・子ども混合で3チームに分かれてフットサル、バスケットボール、バレーボールの3競技を行いました。参加者は普段行っているスポーツではないスポーツにも挑戦することになりましたが、どの競技でも白熱した試合が行われました。さらに、大人に混じってプレーする子どもたちのナイスプレーには大きな拍手が送られました。
参加した社会人からは「ゆるく集まりながらたくさんの人数の中でわいわいするのが楽しい」、「子どもがたくさん集まってくれて生き生きと楽しんでいたし、大人も盛り上がっていいイベントになった」という声があがりました。
おおくまチャレンジ応援プログラムには、他にも町民の多様なアイデアが採択されています。写真展、新鮮野菜を販売する朝市の企画、絵本を届けるサンタクロースや子どもたち向けのものづくり教室、忘年会の企画など様々なアイデアが採択されています。みなさんもぜひ大熊で自分がやりたいことを企画してみませんか?