画像推奨: 嶺北高校の校舎と青空、または生徒たちが笑顔で空を見上げているような、未来を感じさせるメイン写真。

全国の高校生が地方へと越境する「地域みらい留学」。 その選択肢は今や200校近くに広がり、それぞれの学校が「独自の魅力とは何か」を問われています。

そんな中、高知県の嶺北(れいほく)高校魅力化プロジェクトが新たに取り組むのは、地球の裏側にある環境先進国・コスタリカと手を組むという、大胆な挑戦でした。

「数ある学校の中に埋もれてしまうなら、突き抜ければいい」

今回は、嶺北高校魅力化プロジェクトの一環として始まった国際連携と、その背後にある運命的な出会い、そして生徒たちの未来を変えるロードマップについてご紹介します。

運命のキーパーソン、JICA海外協力隊・松村咲哉さん

このプロジェクトの鍵を握る重要なパートナーがいます。現在、JICA海外協力隊員としてコスタリカで活動する松村咲哉(まつむら さくや)さんです。

現地の大学で日本語教師として教鞭をとる松村さん。「現地の学生に、教科書だけでなく、もっと生きた日本を感じてほしい」という彼の情熱と、嶺北高校の「生徒にもっと広い世界を見せたい」という願い。この二つが海を越えて共鳴しました。

実は松村さん、以前にも高知県内の高校とオンライン交流を成功させた実績を持っています。生徒の主体性を引き出し、目を輝かせるプロフェッショナルである彼となら、きっと新しい化学反応が起こせる。そう確信してのスタートでした。

生徒を成長させる「3つのステップ」

この連携は、単なるイベントではありません。生徒の心の成長に合わせて丁寧に設計された、未来への階段です。

STEP 1:オンラインで「心の距離」を縮める(〜1年)

まずは画面越しに「はじめまして」。 いきなり完璧な英語を話す必要はありません。相手も日本語を学ぶ学生たちです。「伝えたい」「知りたい」という気持ちを育み、お互いに言語学習のパートナーとして交流することで、外国語への心理的なハードルを下げていきます。

STEP 2:海を渡り「リアル」を肌で感じる(1〜2年)

オンラインで仲良くなった友人に会いに、いざコスタリカへ。 夏休みなどを利用した短期研修を計画中です。現地ではJICA隊員の松村さんがサポートし、安全なホームステイ先で生活します。

さらに、生徒の「行きたい!」という勇気を後押しするのが、学校独自の強力なバックアップ体制です。 【費用の90%(最大50万円)】 が補助される予定で、金銭的な不安を抱えることなく、人生を変えるような体験に挑戦できる環境を整えます。

STEP 3:互いに行き来する「真のパートナー」へ(2年〜)

最終的な目標は、一方通行の訪問ではありません。 将来的には松村さんのような国際経験豊かな人材を学校に迎え、コスタリカからの留学生も受け入れることを視野に入れています。日常的に国際交流が生まれ、お互いの国の生徒が行き来する「学びの場」を作ること。それが私たちの目指す姿です。

まとめ:世界への扉は、嶺北にある

地方の高校だからこそできる、顔の見える濃厚で手厚い国際交流。

嶺北高校は、このプロジェクトを通じて「世界とリアルに繋がる学びの場」へと進化しようとしています。 教室の窓の向こうには、嶺北の豊かな自然、そしてその先にはコスタリカ、世界が広がっています。

この場所から、どんなグローバルな物語が生まれるのか。「嶺北高校魅力化プロジェクト×コスタリカ」のこれからの展開に、ぜひご期待ください。