■世界最大級の渦潮が有名な四国の玄関口「徳島県鳴門市」では、家庭菜園・アルバイト・兼業等、形態や規模を問わず農業を生活に取り入れながら、農業以外の仕事・ライフワーク・得意なことといった、自身のライフスタイルに合わせたX(=天職)で世の中に貢献する新しい生活様式「半農半X(はんのうはんえっくす)」を応援しています。
■令和6年度半農半Xシェアハウス事業 第3弾では、(株)フルーツガーデンやまがたと(株)おてつたびと鳴門市とで連携し、参加者のみなさんにシェアハウスで交流していただきながら、午前中はいちごの観光農園でのお仕事、午後からはフリータイムの鳴門暮らしを約2週間体験していただきました!
おてつたび先 フルーツガーデンやまがた
どんな農園?
(株)フルーツガーデンやまがたは、産業廃棄物として捨てられていた「牡蠣の殻」や「鳴門わかめのめかぶ」を肥料として活用することで、農薬の使用を徹底的に抑えたいちご作りに取り組んでいる観光農園です。
いちご狩り農園や鳴門ブランドいちご専門カフェも併設しており、県内外からたくさんのお客さんが訪れています。
また、カフェではオリジナルブランドいちご「うずしおベリー」をふんだんに使ったいちごスイーツを1年中味わうことができます。
どんなお仕事をするの?
いちご農園での収穫前のいちごの手入れや収穫作業の他に、いちご狩りのご案内やカフェの準備作業などが今回のお仕事です。
そんな観光農園と鳴門市での半農半X生活について、参加者のみなさんにお話をお聞きしました!
鳴門市で結んだ『縁』
今回の半農半Xシェアハウス事業には、20代から50代までの4名の方が参加されており、お会いした瞬間から世代を超えて仲良くされていることが感じ取れました。
簡単に参加者のみなさんをご紹介します。
・Iさん
京都府からの参加。令和6年度半農半Xシェアハウス事業~鳴門らっきょ編・なると金時編~参加者。
・Hさん
北海道からの参加。令和6年度半農半Xシェアハウス事業~なると金時編~参加者。
・Mさん
神奈川県からの参加。半農半Xシェアハウス事業への参加は今回が初めて。
・Kさん
兵庫県からの参加。半農半Xシェアハウス事業への参加は今回が初めて。
メンバーは、半農半Xシェアハウス事業へのリピーターさんが2名、初参加の方が2名といった構成です。
それぞれの応募理由
まず、鳴門市の半農半Xシェアハウス事業に応募した理由をお聞きしました。
Kさん
「わたしは、行ったことのない土地でやったことのないことをして経験を重ねたいと思い、参加しました。鳴門市は、(兵庫県の)近隣の『四国』『徳島県』の街であることや『うずしおが有名』ということなど、県外ながら身近な街だと感じていたので、(まったく知らない土地に行くことを考えると)気持ち的に応募はしやすかったです。また、滞在期間が2週間というのもちょうどいいなと思いました。」
Mさん
「鳴門市には20年以上前に1度来たことがあり、また来たいと思っていました。過去にいちご農園での農作業の経験もあり、今回農家さんのお力になれたら、という思いで応募しました。」
リピーターのおふたりには、再び鳴門市に訪れた理由をお聞きしました。
Hさん
「以前お世話になったときに感じた街や宿舎付近の雰囲気がとても好きで、ぜひまた来たいと思っていました。それにいちごは大好きなので、何かいちご農家さんのお力になれたら!という気持ちで応募させてもらいました。」
Iさん
「わたしもいちごが大好きなんです。前回参加したときに、農家さんや参加メンバーとすごくいい『ご縁』をいただいたなと感じていて、また鳴門市で新たな農業にチャレンジし、たくさんのいい『ご縁』を築きたいと感じ、応募しました。」
リピーターのおふたりは、昨年お世話になったらっきょ農家さんやさつまいも農家さんにご挨拶に行かれたそうで、おふたりが鳴門市で結んだ『ご縁』をとても大切にされていることが伝わってきました。
いちご農園でのエピソード
ここまでお話を聞いたところで、Hさんがこんなエピソードを聞かせてくれました。
「Iさんってば、初日から作業中に廃棄分のいちごを食べちゃったんですよ!」
ただ、これにはIさんにも事情があったようで…
Iさん
「わたしは冷凍保存用のいちごの収穫をさせてもらったんですが、社長さんがいちごの収穫時期を教えてくれているときに、『完熟したいちごは冷凍には適していない』という話をお聞きしたんです。参加が決まった時から、ここのいちごがどんなにおいしいかをお客さんに伝えるために味見をさせてほしいなと思っていたので、社長さんに許可をもらって廃棄分のいちごをひとつ味見させてもらっただけなんです。」
無断で食べたのでないのなら、Iさんの言い分は理にかなっているように思いますが、他のメンバーはそうは思わなかったようで…
Hさん
「わたしたちもいちごが大好きで、食べたいなと思いながら我慢して働いていたのに、図々しいと思いませんか?!」
そのひと言に、MさんとKさんも「そうだ」「そうだ」と加勢。
Kさん
「まだ仲よくなる前のできごとだったので、わたし、ちょっとヤバい人なのかな?って思っちゃいました。(笑)」
そう言いながらも4人の間にイヤな雰囲気は一切なく、誰かが話すとそれに対して他の人が次々に言葉を発して会話をつないでいく様子は、まるで古くからの友人同士の会話を聞いているようでした。
みなさんの姿を見ていると、このようにお互いに影響を与え合いながら関係を深めていったことが、よく感じ取れました。
また、お互いのことを「ヒデさん」や「ハルちゃん」などとあだ名で呼び合っており、約2週間のシェアハウス生活を通して、出身地も世代も性別も違うメンバーがこんなにも打ち解け仲良くなることができるのかと、あらためて『半農半Xシェアハウス事業』で得られるご縁のすばらしさを実感しました。
お客さんとのふれ合い~いちご農園でのお仕事風景~
次に、いちご農園でのお仕事について、お話を聞いてみました。
Kさん
「わたしは直売所で接客のお仕事をさせてもらっています。驚いたのが、お店にやってくるお客さんが、『おはよう』とか『こんにちは!』とか、あいさつしてくれることです。地元ではそんなことはないので、人があたたかくてすごく素敵だな、と思いました!
お客さんに気を遣うこともたくさんありましたが、外国人のお客さんと翻訳アプリを使っていちごを販売させてもらったことはとてもいい経験になりました。」
Iさん
「わたしは冷凍保存用のいちごの収穫をしているのですが、いちご狩りに来ているお客さんと同じハウスでの収穫なんです。あるとき、お客さんからいちごのことを聞かれたので説明をすると、とても喜んでもらえました。人と人とのつながりのあたたかさを感じられた瞬間でした。」
参加者のみなさんは、社長さんやスタッフさんからいちごの摘み取り方やパック詰めの仕方などをとても丁寧に教えてもらったそうです。収穫時期に適したいちごかどうかを確認してもらったり、葉っぱに隠れていて摘み忘れたいちごの存在を教えてもらったりと、小さな失敗を重ねながらお仕事ができるようになっていったと、みなさんが教えてくれました。
半農半Xシェアハウス事業への参加を通して…
最後に、今回鳴門市の半農半Xシェアハウス事業に参加した感想をみなさんにお聞きしました。
Mさん
「知らない土地で知らない人たちと経験したことのないお仕事(農業)をすることは、勇気のいることかもしれません。でも、思い切って自分からいろんな人に声をかけ、その世界に積極的に飛び込んでいくと、とても素敵な体験ができると思います。
鳴門市の半農半Xシェアハウス事業は、一人ひとりに個室を用意してくれるので、安心して参加できると思います。」
Hさん
「わたしは『食物を作る』という一切の妥協を許さない農家さんの姿勢に触れ、その一助になりたいと思っています。農家さんの熱い想いをこの身に感じながら働き、多様な年齢層の方と知り合える半農半X事業は、とても魅力的だと感じました。」
Iさん
「わたしは昨年の鳴門らっきょ編やなると金時編にも参加させてもらいましたが、鳴門市にはまだまだ魅力的な農作物がたくさんありますよね。できれば、れんこん農家さんでも働いてみたいなと思っています。
また、移住や二拠点生活への第一歩は、『人間関係』だと思っているので、今後は2~3週間の体験のみでなく、半年や1年といった長いスパンで鳴門暮らしを体験することができれば、地元の人とももっと仲良くなれて魅力的だなと思いました。」
Kさん
「半日は農業をして半日は観光や地元暮らしができたことは、とても非日常的な経験でした。また、今回の参加者のみなさんと出会えたことで、いろいろな知識や考え方を学ばせてもらい、自分の視野が広がったように思います。
鳴門市は、おいしい料理が食べられるお店も多く、静かで素敵な街だと思うので、ぜひまた戻ってきたいし、友達にも紹介したいです。」
さいごに・・・
鳴門市移住交流支援センターでは、
「鳴門市への移住に興味はあるが、なにから進めていいか分からない」
「長年住んだ地元を離れてよそ(他)の土地に移り住むことに不安を感じている」
などといったお悩みをお持ちの方が安心して鳴門市での生活を始められるよう、全力でサポートさせていただきます。
鳴門市への移住をご検討中の方、鳴門市がどんな街か気になる方は、ぜひお気軽に鳴門市移住交流支援センターへご連絡ください♪
■問い合わせ先
鳴門市移住交流支援センター(商工政策課内)
TEL:088-684-1158
MAIL:shokoseisaku@city.naruto.i-tokushima.jp
■過去のおてつたび参加者インタビューはこちらから♪