イベントの成果を来場者数で測っていませんか。

来場者数は、わかりやすい指標です。ただ、人数だけを追いかけると、イベントは瞬間的なプロモーションで終わりがちです。そして、瞬間的に終わると、誘客のたびにイベントを開き直さなければなりません。予算も人手も毎回かかります。

私たちが目指したいのは、そうではなく、地域の外の方が、自発的に足を運んでくださる「自走する仕組み」です。イベントを何度も開かなくても人が来る。それが、持続可能なプロモーションの理想の形だと考えています。

では、そこにたどり着くには何が必要なのでしょうか。

株式会社フューチャーリンクネットワーク(以下、FLN)は、株式会社uyetと協働し、VTuberの発信力とファンの熱量で地域との接点をつくる「まちスパチャプロジェクト」を、全国8地域で実施してきました。VTuberとは、キャラクターの姿で動画配信などを行うタレントのことです。実践を重ねて見えてきたのは、

① タレントを起用した地域のプロモーションには、地域の外から人が自発的に足を運ぶ仕組みづくりと大きな親和性がある

② 来訪や再訪が企画の大きさではなく、企画の前の設計で決まる

ということでした。

この記事では、その設計のうち「企画の前に何を決めておくか」を3つにまとめます。

▼まちスパチャプロジェクトの公式サイト
https://home.machisupa.com/

決めておくこと① タレントが、まず地域を好きになる設計

仕事として紹介するのと、好きな場所として語るのとでは、ファンへの伝わり方がまったく違います。まちスパチャプロジェクトでは、タレント自身がまちのファンになることを出発点にしています。タレントが地域の「人・体験・場所」に繰り返し関われる接点を、最初から設計するということです。

岡山県新見市では、タレント自身がふるさと市民として登録しました。推す側ではなく、推される側が地域の当事者になったのです。この積み重ねによって、ファンにとってもそのまちが「推しゆかりの地」になる土台ができました。

自治体側で整えておきたいこと

  • タレントが体験できる場・人・資源の受け皿(観光スポット、農家、地元事業者など)
  • 「このまちの何を見てほしいか」の整理

決めておくこと② 一回で終わらせず、関係を「線」にする

単発の企画は「その日だけ」の盛り上がりになりやすい施策です。茨城県鉾田市との取り組みは、2年以上続いています。毎回の施策に「次の接点」を組み込んできたからです。タレントが地域に通い続けるほど、発信の質と頻度が上がり、ファンの地域への関わりも深まります。

自治体側で整えておきたいこと

  • 初年度から、次年度以降を想定した計画
  • 単発のご発注ではなく、年間のプロジェクトとしての位置づけ

決めておくこと③ 「何が増えれば成功か」を先に決めて、そのために動く

「なんとなく盛り上がった」で終わらせないために、見たい指標を企画の前に決めておきます。来訪者数だけでなく、ふるさと納税の件数や、ふるさと住民としての登録数なども候補です。庁内への報告に使える指標まで整理しておくと、次の施策も提案しやすくなります。

また、配信やSNSの発信だけでは、まちの中の動きは生まれません。埼玉県川口市では、約1,000か所の掲示板にポスターを掲出し、探して歩いてもらう企画を実施しました。ファンを迎える現地の準備まで整えておくと、来訪が「まちを歩く」行動につながります。

自治体側で整えておきたいこと

  • 測りたい指標の事前合意と、庁内報告に使える指標の整理
  • 農家さんや観光協会、飲食店など、迎える側との調整

自分のまちで、確かめてみる4つの問い

ここまでの3つを、自治体の担当者の方が企画の前に確認できる形にまとめました。

  1. タレントに体験してもらえる「場・人・資源」を、挙げられますか
  2. 来年度以降も続ける前提で、予算や位置づけを考えられていますか
  3. このまちで「何が増えれば成功か」を、庁内で言葉にできていますか
  4. ファンを迎える側(農家さん、観光協会、飲食店など)に、協力をお願いできる見通しはありますか

すべてに答えられなくても問題ありません。答えに詰まった問いが、次に整理すべきポイントです。

「どう決めるか」は、セミナーで具体的にお話しします

ここまでお伝えしたのは、企画の前に「何を決めておくか」です。実際にどう決めて進めてきたのか、次のような具体的な中身は、関係人口戦略セミナー#12でお話しします。

  • どのタレントと組むか。なぜ、そのタレントだったのか
  • 地域の方は、ファンをどのように迎えたのか
  • イベントの前と後に、何を仕込んでいたのか
  • 初めての施策を、庁内でどう説明し、何を成果として報告したのか

【関係人口戦略セミナー#12】「推し活」で人を呼ぶ!新しい地方誘客とは?〜3自治体の事例から学ぶ、ファンの来訪・再訪を生み出す方法〜

  • 日時:2026年11月5日(木)15:30〜17:00(入場受付は15:00から)
  • 開催形式:オンライン(Zoom Webinar)
  • 参加費:無料(100名限定)
  • 申込URL:https://tayori.com/f/kankei-semi12/

セミナーの詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。

まずは、整理から相談したい方へ

「何から決めればよいかわからない」という段階でも、ご相談いただけます。課題の整理、まちの特色に合う企画の検討、庁内で提案するための材料づくり、予算に合わせた始め方まで、一緒に考えます。企画が決まったあとも、農家さんや観光協会、飲食店など、ファンを迎える地域の方々の巻き込みまで、FLNが担当者の方と並走して進めます。

▼ご相談・お問い合わせ
株式会社フューチャーリンクネットワーク 関係人口創出部
お問い合わせフォーム:https://link-anywhere.futurelink.co.jp/

▼まちスパチャプロジェクトの事例をまとめたインパクトレポート
https://home.machisupa.com/contact6

▼新見市のバスツアーの事例は、こちらの記事で詳しくご紹介しています
https://nativ.media/110661/

 

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FLNの関係人口創出事業