移住フェアに足を運んだり、地域の記事を読んだりしながら、心のどこかで思う。

「今の仕事は続けたいけれど、地域とも関わってみたい」 「これまで培ったスキルを、もっと意味のある場所で活かしたい」

そんな気持ちを、いきなり移住ではなく「副業」というかたちで受け止める入口ができました。和歌山県の「しごと暮らし体験」に、2026年7月29日、副業コースが加わりました。

副業から始まる、和歌山との関わり方があります。

副業コースの3つの特徴

■1. 現地体験から始める相互理解

副業参画を見据えて、1泊2日以上の現地体験をコーディネートします。実際の現場に触れながら、業務や価値観をじっくりすり合わせることができます。

オンラインの面談だけで決めてしまうと、「思っていた仕事と違った」「この人と組めるだろうか」がわからないまま走り出すことになります。だからこのコースでは、契約より先に現地へ行きます。工房を見て、畑に立って、経営者と同じテーブルでごはんを食べる。そのうえでお互いが「一緒にやりましょう」となったとき、はじめて業務委託契約に進みます。順番が逆なんです。

体験料は無料です(交通費・宿泊費・食費は自己負担。宿泊先は事務局がご提案します)。

■2. スキルが活きる現場を体感する

受入れ先は、新しい視点や専門知見を必要としています。現地体験を通して、あなたのスキルが地域の活力に変わる瞬間を体感できます。

100年続く醤油蔵が、SNSの発信を必要としている。60年の技術を持つ工房が、その売り方に悩んでいる。大きな組織では何段階も承認が必要な提案が、ここでは経営者との会話ひとつで動きはじめます。自分の判断が、その場で誰かの仕事に届く。その手応えは、本業ではなかなか味わえないものかもしれません。

■3. 和歌山がもう一つの居場所に

副業はリモート業務が基本ですが、現地での体験や対話を通じて、画面越しだけでは得られないつながりが生まれます。

一度でも現地に行っていると、その後のやりとりの意味が変わります。「あの木くずの匂いのする工房で作っているんだ」「あの斜面の畑の話をしているんだ」と、背景が見えたまま考えられる。月に数時間の関わりでも、和歌山はいつのまにか「取引先のある県」ではなく、「もうひとつの居場所」になっていきます。

副業そのものは、基本リモート

現地体験のあとの副業は、基本的にリモートワークです(一部、現地通勤型の募集もあります)。月10〜20時間ほどの稼働を想定している募集が多く、本業を続けながら無理なく関われる設計になっています。

募集中の副業の例

カネイワ醤油本店(有田川町)/ EC・SNSマーケター
有田みかんの産地として知られる有田川町。その山あいで、大正元年から100年以上、木桶仕込みを守り続けている醤油蔵があります。高野山系の水を使い、国産原料で一貫生産する日本で唯一の醤油屋です。

蔵に入ると、木桶の中でもろみが静かに発酵している音がします。この景色を、まだ知らない人にどう届けるか。5代目・岩本庄平さんとともに、自社EC・ふるさと納税・Instagramの発信をまるごと設計し直していただきます。食品やD2Cの経験は必須ではありません。

口熊野かみとんだ山桃会(上富田町)/ 販路開拓パートナー
熊野への入口にあたることから「口熊野」と呼ばれる、上富田町。町の木である「やまもも」を育て、商品にして売る団体です。観光案内所の運営や地域イベントも手がけています。

代表の樫木美喜恵さんと、新しい取引先を開拓し、事業計画づくりまで一緒に考えていただきます。基本はオンラインでのやりとりで、年に数回、現地に足を運んでいただけるのが理想です。

farm&lab(日高郡由良町・日高町)/ ECサイトマーケター
和歌山の柑橘とバジルを育て、無添加のジャム・ジュース・ドレッシング・バジルソースに加工している会社です。加工場は、廃校になった小学校の校舎。子どもたちの声が消えた教室が、いまは食品加工の現場になっています。

自社ECを「売れる仕組み」として、代表とフラットに話しながら一緒に立ち上げていただきます。

みかんのみっちゃん農園(有田川町)/ SNSコンテンツクリエイター
有田みかんと、60品種の柑橘を育てる6代目・小澤光範さんの農園。

農繁期の朝のひとコマ、台風や失敗の裏側、お客さまからの手紙。整えられた広告ではなく、日々そのものを5つのSNSで発信していきます。求められているのは「完璧さより熱量」。農業やSNS運用の経験は、あれば嬉しい程度とのことです。 ※こちらのポジションのみ、現地通勤型での募集です。

野上工芸(海南市)/ 販売戦略アドバイザー、新規開拓パートナー
紀州漆器の産地、海南市。ここで、合板を美しく曲げる「成形合板加工」の技術を60年以上受け継ぐ工房があります。手芸用の刺繍枠は全国シェア約8割。曲げわっぱ弁当箱やおひつなど、自社ブランドも展開しています。

「技術には自信がある。でも、それをどう売るかが追いついていない」。二代目社長のこの言葉が、募集の出発点です。既存販路の整理から次の一手までを、膝を交えて一緒に考えていただきます。

このほかにも、和歌山市の不動産実務スタッフなど、複数の募集があります。

詳細はこちらからご覧ください。
https://www.wakayamagurashi.jp/category/work/exabout/sidejob

自分のスキルを通じて地域と関わろう

こんな方に向いているコースです。

・今の仕事は続けたまま、地域と関わる入口を探している方

・マーケティング、EC、SNS、販路開拓、人事労務、不動産などの経験を、届く場所で使ってみたい方

・完璧な正解を出すより、「やってみましょう」と一緒に動けるスタンスの方

・会社の規模ではなく、「誰と働くか」で仕事を選びたい方

・和歌山に、もうひとつの居場所をつくってみたい方

経験が必須の募集は、ごく一部です。多くの受入れ先が「経験はあれば嬉しい程度」と話しています。18歳以上であれば、どなたでも参加できます。

まずは話を聞いてみる、くらいの気持ちで大丈夫です。 副業から始まる、和歌山との関わり方を一緒に考えましょう。