新型コロナウイルスの流行により、テレワークを導入する企業が増えています。もともと2020年開催予定の東京オリンピックを前に、実施が進められていた体制が急遽始まったとも言える事態です。

こちらの記事でも、一時的な対策としての意味以上に、社会にインパクトを与えるのではないかとまとめています。

しかし急遽始まったものである以上、準備不足な面も見受けられます。テレワークが始まったは良いけれど、それは高速なインターネット回線の存在を前提にしているため、急な自宅でのテレワークの際に、「回線がない」という自体に直面している方もいるのではないでしょうか。

実際に、いちはやく全社員をテレワーク体制に移行したクラウドファンディングサービスCAMPFIRE代表の家入氏は、

とTwitterに書き込んでいます。ネット環境は会社、家ではスマートフォンで十分というスタイルの方も多いかもしれません。

そこで、本記事では、テレワーク開始時に需要が高いであろう「オンライン会議ツール」に関して、それぞれをWi-Fiを使わず、モバイルデータ通信をした際のデータ量を確認しました。環境により変動することは前提ですが、おおよその目安にして、テレワークの参考にしてください。

定番のFacebookメッセンジャー

Messengerlogo

今やビジネスの場でも欠かすことができないツールとなったFacebookメッセンジャー。毎日のチャットでのやりとりや、商談等でも利用されている方が多いはずです。

通常の電話の代わりに音声通信をしたり、少人数でのビデオ会議にも使えたりと、気軽に使えるツールとして認識もされています。

1時間の「通話」のデータ消費量は18MB〜20MB

多く見積もったとしても、およそ20MB。電話での商談の多くは、30分〜1時間程度であることを考えると、意外に気軽に使っても問題ない程度の容量ではないでしょうか。

スマートフォンの契約プランの最低値で多い1GBまでには、およそ30時間通話できることになります。

1時間の「ビデオ通話」のデータ消費量は350MB〜370MB

通話に比べるとやはりビデオ通話の方が跳ね上がります。

1時間あたり、およそ350MB〜370MBという結果になりました。1GBを消費するのに、およそ3時間ビデオ通話ができることになります。

手軽に始められるWhereby (旧appear.in)

©Whreby

インストール不要でブラウザだけでWeb会議ができるとして、様々な場面で気軽に利用されているWhereby。

スマートフォン用のアプリも提供されており、無料プランであれば4名までの制限はありますが、たいていの会議では問題なく利用できるはずです。

1時間あたりおよそ510MB〜530MB

気軽に使える反面、今回取り上げた中で最も消費量が高い手段となったのがWherebyです。

2時間で1GBに到達することを考えると、使いどころをあやまると随分と消費してしまいそう。短時間のショート打ち合わせ用などと割り切って使うのが良さそうです。

参加人数が最大100人のZoom

こちらの記事でも記載している通り、現行のオンライン会議であればZoomがベストという方も多いはず。

1時間あたりおよそ310MB〜330MB

クリアな音声と映像で使いやすいZoomですが、通信量の面でも許容しやすいという結果になりました。

3時間つなぎっぱなしにして、1GBを消費することを考えると、別記事の通り、現状ではベストな選択肢と言えるでしょう。

以上、代表的な3つのツールを比べました!

主要なオンライン会議ツールのデータ通信量を比較してきました。それぞれスマートフォンを使った場合で、当然ながら通信環境により大幅に変動する可能性があることも踏まえての参考にしてください。また各社とも、サービスの改修更新により使い勝手がさらによくなる可能性もあり得ます。

少し前であれば、一般的な動画配信は30分で500MBが目安とされていたのを思い出すと、音声や動画の品質向上と共に、利用するデータ量も少なくなっていることがわかります。

工夫と配慮で誰もが快適なリモートワークを

急激な働く環境の変化、刻一刻と変化する状況に動揺しながらも、毎日の仕事をこなさなければならないという方も多いはず。自宅のネット環境を整備するまでとか、どうしてもネット環境がない中で、スマートフォンだけが頼りという方に向けて、少しでも各種オンラインツールを利用する際の目安になればと思います。

誰しもが試行錯誤の中、自分への工夫と、相手への配慮で、非常時だからこそ、価値観がアップデートされるような試みをやってみてはいかがでしょうか。