様々なところで、コミュニティの価値が見直されています。webを中心に、サービスプラットフォームも整い、地方と都市圏をつないだり、地域の中をつないだりという流れも起きています。Nativ.mediaでも、CAMPFIREコミュニティと連携し、地方創生に関連する取り組みを掲載しています。

今回、「CAMPFIREコミュニティのはじめかた」と題し、概要と設計手順をCAMPFIREコミュニティ事業責任者の村田アルマさんより寄稿いただきました(*1)。オンラインコミュニティを始めたい方、興味がある方に広く読んでいただければと思います。

*1: noteに掲載された文章を転載しています。こちらよりオリジナル記事をご確認いただけます。

ネイティブ編集部

この記事では継続課金型コミュニティプラットフォーム『CAMPFIREコミュニティ』の概要と開設に至るまでの手順をお届けします。

購入型クラウドファンディング『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』のサービスの1つである『CAMPFIREコミュニティ』は、クラウドファンディングをはじめるときに設定する「募集期間(終了日)」は必要なく、毎月、支援者から支援金を募ることができる継続課金型のプラットフォームです。

特徴としては、支援者に対して活動報告を送ったり、ZoomのURLをCAMPFIRE上から送付してオンライン定例会を設けたり、支援者に対して翌月に商品を届けたりすることができます。

自己紹介

村田アルマと申します。2016年に株式会社CAMPFIREに入社しました。継続課金型コミュニティプラットフォーム『CAMPFIREコミュニティ』を開発しています。開発をつづけながら、オンラインコミュニティをはじめたい人の相談や設計をお手伝いしています。

書きはじめたきっかけ

イベント中止・自粛を発表したアーティストやイベント事業者、予約キャンセルが相次いで来店客数が著しく減少した飲食店舗・宿泊施設などをはじめ、経営に大幅な支障をきたした事業者を対象に、クラウドファンディングを通じたサポートプログラム「新型コロナウィルス サポートプログラム開始」を開始して2ヶ月が経過いたしました。
(まだまだ受け付けています、ぜひご応募ください)

僕自身も本プログラムの発表以降、東京都内・渋谷区・地元である九州の方を中心にクラウドファンディングの相談を業務時間外でも積極的に話を聞いたりアドバイスをしていました。

その中から無事にクラウドファンディングの掲載がはじまり、短期間で当面の運転資金が確保できた方などを目の当たりにすると、個人としても嬉しく、友人と喜び合い、クラウドファンディングの可能性をひろげるためにこれからも頑張れると思える体験をしました。

一方で、クラウドファンディングを準備する過程で起案者や関係者の止むを得ない事情で断念したり、想定していた金額が集まらず募集期間が終了してしまった方がいるのも事実です。

もちろん、改めて相談の機会を設けて企画を検討し、再掲載の準備をしている方や2回目のチャレンジに向けてサポートを続けてる方もいます。

こういった毎日を過ごす中で個人としてもサービスの開発者としても「何かできないか」と頭を悩ましつづけ、今回の「はじめかた」を書くことにしました。

この「はじめかた」は、継続課金型の資金調達を実現できる『CAMPFIREコミュニティ』をはじめるために必要最低限な情報を載せています。

また、伝えたいポイントは大きくわけてこの3点です。

・CAMPFIREのアカウントをもっていれば今すぐに開設準備ができる
・支援者へのお返し(リターン)はサービス内でも完結できる
・支援者だけの小規模なクラウドファンディングも実現できる

『CAMPFIREコミュニティ』は2016年8月にリリースしてユーザーの皆様に愛され支えられ、ユーザーの皆様と成長してきたサービスでもあります。

今、価値観の変化が加速している時だからこそ、今度は僕たちが恩返しをする番。そして、恩を共に繋げていきたいなと考えています。

この「はじめかた」を読んで何か感じた方は僕たちは相談にも乗ることができると思いますし、協力もできると本気で信じています。

ぜひ目を通していただければ幸いです。

1:CAMPFIREのアカウントをもっていれば今すぐに開設準備ができる

※必要となるURLは下記に一覧にしています。

まず、継続課金型の『CAMPFIREコミュニティ』を開設するにはCAMPFIRE上でアカウント登録が必要です。

登録にはメールアドレスが必要となりますが、Twitterアカウント、Facebookアカウント、LINEアカウントでも登録が可能です。

登録に関する費用はかかりません。また、支援者もアカウント登録が必要な場合もあります。

次に、開設には支援を募るページの作成が必要となってきます。

このページ作成はWordファイル・PDFの提出は不要で、インターネット環境があれば誰でも無料で作れるようになっています。

ページ作成時に必要な情報を入力していくことは大変かもしれません。画面に表示される「ヒント」も読みながら作っていきましょう。

例えば、

○目標金額

目標金額は年間○円の支援が必要かを逆算して設定するといいです。
クラウドファンディングとは異なり、継続課金型は毎月集まった金額*1が支援金として受け取ることができます。

集まったお金で当面の活動費用を確保できたり、支援金が集まった場合は80日以上の資金調達が実現可能となります。

○メイン画像の設定

飲食店の外観写真、立ち上げたご本人の顔が見える画像、一目でコンセプトが理解できるイラスト など設定ができます。

メイン画像はとても重要です。CAMPFIREのURLをコピーアンドペーストしてTwitterやFacebookのタイムラインにシェアすると設定したメイン画像が表示されます。

メイン画像を設定する際に「限られた時間でインパクトが残るテイスト」が求められる場合もありますが、大事なことは、立ち上げたご本人が連想できるような世界観が効果的だと考えています。

○ページ本文

支援を募る際に一番目にとまるのはページ本文です。

ページ本文にはご自身の想いをつづり、感情的になっても構わないので自分の言葉で文章を書きましょう。

・ご自身の紹介
・この取り組みをはじめるきっかけ
・どんな人から支援を募りたいか

など友達や家族に語りかけるように書いてみてください。

まずは感情的に書き、次はこのページで受け取れるリターンを説明する流れをおすすめします。

最後に、必要な情報をすべて入力したら、CAMPFIREの審査チームに申請が可能となります。

無料でアカウント登録・ページ作成・申請などが進められ、それらはインターネット上で完結し、審査結果もアカウント登録時のメールアドレスに届きます。

継続課金型の『CAMPFIREコミュニティ』は掲載にかかる費用も年間の更新料もかかりません。支援金が集まった場合に限り、手数料10%が発生します。

「コロナで社会はどう変わるのか?」がニュースなどで目に入るようになってきました。これまでインターネットを使ってお金を稼いだ経験がない方は不安な毎日を過ごされているかもしれません。

このサービスはインターネットを通して支援者とコミュニケーションできる機能は一通り揃っています。

・ドメイン … ドメインはCAMPFIREが設定したドメインが発行されます。
・決済機能 … 支援者は、クレジットカード、キャリア決済(Softbank、au)、PayPal決済のいずれかを選択できます
・支援者へのメッセージ機能
・アクティビティ機能 …無料で使えるブログのような機能です
・会員情報管理…管理画面上で確認もできますが、CSVデータでダウンロードも可能です

など様々な機能を追加費用なく使えることが利点です。

2:支援者へのお返し(リターン)はサービス内でも完結できる

購入型クラウドファンディング『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』は支援者に対して有形・無形にかかわらず対価を用意する必要があり、それらを「リターン」と呼びます。

『CAMPFIREコミュニティ』も同様にリターンを登録する必要があり、CAMPFIREの利用規約に定められている範囲内と定義しています。

ここで大切なポイントは、リターンの用意に時間をかけずにページを立ち上げることができるといった点です。

1つ、設定するだけで申請が可能です。500円、1000円、5000円と段階に分けることはありません。はじめたあとにリターンを追加することもできます。

クラウドファンディングは特定期間内に資金調達にチャレンジするため、金額に応じてリターンの内容を調整する必要があります。

継続支援型の『CAMPFIREコミュニティ』は、「少人数の方からどれだけ長い期間の支援を募ることができるか」が必要な視点です。

制作するコンテンツの裏話、またはエピソード、グッズの制作過程など、定期的に支援者に伝え、支援者自身の興味関心を集めることが重要な行動となってきます。

飲食店、宿泊施設、映画館、スポーツチームなど自粛の傾向がある中でも活動を続ける方もサービス内で情報が集約でき、すみやかに支援者に伝えることができます。

・文章や画像をアップロードしてブログのように使えるアクティビティ機能
・支援者全員に自分の今の状況を伝えれるメッセージ機能

これらの機能を使って、

・あなたが何をしているのか
・支援者が参加する理由は
・そして何を応援してほしいのか

を明確に伝えます。伝える頻度は最低でも毎月1回、もし余裕があれば週 1〜3回をおすすめします。

再掲となりますが、時間をかけずに継続的に支援を募ることができます。

準備をする過程で何かを諦めてしまったり、気持ちが続かないことはよくあります。
大きな金額の資金調達にチャレンジすることはとても勇気が必要です。

もちろん継続課金型を立ち上げる場合も勇気は必要となってきますが、長期的に支援者と関係を作っていくことを念頭におくことで、日頃の活動をつづけながらゆるやかな資金調達をこのサービスでは実現ができます。

3:支援者だけの小規模なクラウドファンディングも実現できる

急速な事業環境の変化によってこれまで以上に資金調達手段としてのクラウドファンディングの需要が大きくなると僕自身も捉えています。

今回の出来事がきっかけとなり、はじめてクラウドファンディングを起案する人も周りに増えてきました。その反面、はじめてみて不安に苛まれたり、自身が知人に対して直接の支援を募る働きかけをする動きに抵抗感を覚える方もいらっしゃいます。

僕はその心理的ハードルを下げるためにあなたの周りの『小さなコミュニティ』が鍵だと思っています。

残念ながら、この事業環境の変化に抵抗するためには1つのクラウドファンディングのプロジェクトでは力不足かもしれません。

でも大事なことはこの状況を変えようと気負わず、自分を、そして自分の周りを意識して小さな社会を作ることがこの環境の変化に適応していくために求められてくると感じています。

前置きが長くなってしまいましたが、継続課金型の『CAMPFIREコミュニティ』は募った支援者のみだけに商品販売が可能です。

例えば、あなたのビデオメッセージや音声データ、毎月使えるデジタル会員権、ZOOMで開催するオンラインライブチケットなど小規模な範囲で資金調達にチャレンジすることで、

当初設定したリターンとはまた別のアプローチを使って、あなたが信じる価値を支援者に届けることができます。この機能を『Pay Activity』と呼んでいます。

まだまだ開発途中の新機能ではありますが、未発表曲の販売やフィットネス動画の販売などに活用されるようになってきました。

思いのほか長くなってしまいました。これから出会う相談者の方や現時点で困ってる方が少しでも選択肢が増えればと思ってまとめてみました。

興味を持っていただいた方は下記の参考URLをぜひご確認ください。

■ CAMPFIRE – 会員登録

https://camp-fire.jp/signup

■ CAMPFIREコミュニティ – ページ作成 「いますぐ開設する」ボタンをクリック

■ CAMPFIRE 利用規約

https://camp-fire.jp/term

■ CAMPFIREコミュニティ – Pay Activity

https://campfire.co.jp/press/2019/11/05/payactivity-release/

■ CAMPFIREコミュニティ – 資料請求

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfYOKsG7csu3KyDUbSo6xKFj6Hc1z-xZL9SYPe06q6HOv56Yg/viewform

■ CAMPFIREコミュニティ – 概要とシステムについて(動画)

最後に

今年の2月から『CAMPFIREコミュニティ』では2019年以降に国内のクラウドファンディングサービスにてプロジェクトを実施した方を対象に『コミュ得(とく)』キャンペーンをはじめています。

クラウドファンディングの資金調達額に関わらず応募することができ、従来の手数料より初月の手数料がお安くなります。特に今回の購入型クラウドファンディング『CAMPFIRE(キャンプファイヤー)』の「新型コロナウィルス サポートプログラム」においても対象範囲となりますので、クラウドファンディング終了後の活動を考えはじめた方はご検討いただけると幸いです。

■ CAMPFIREコミュニティ – コミュ得(とく)

https://campfire.co.jp/press/2020/02/12/commutoku/

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