いよいよ、福岡を発信地に本格的なチャレンジが始まる。

福岡と東京の往復生活もあっという間、八重洲でのプロジェクトを現場のリーダーに引き継ぎ、福岡での事業立ち上げが本格的に始まった。鎌苅さんは、不動産領域の事業全般をカバーするポジション。
これから本格稼働させるのは、今宿エリアを起点に不動産を軸としたサービスの拡充。さすが移住計画もやっていて、自身も移住組だからこそのことかなと考えたが、実はそうではなかった。

「今後は特に宿泊や住まいに関する部分もどんどんやっていきたい。働きに来てもらって、暮らし体験もしてもらって。あとは、観光を楽しんでもらう要素も取り入れていきたいと思っていますよ。地域を体験し感じてもらうような部分です。逆に言うとそういう付加価値がないただのワークスペースは自分たちもやらないし、連携も難しいでしょうね。」

不動産を通じて、働き方と暮らし方そのものを変えていきたい。

純粋に鎌苅さん個人としての課題意識、夢や想いがそこにはある。
福岡市都心部と郊外周辺は、一度訪れるとそのコンパクトさ、都市と自然のバランスを誰もが強く感じる街だ。アジアに近く、グローバルアクセスのポテンシャルもとても高い。さらに近年ではスタートアップ創造都市として行政も旗を上げている。そんな環境を持った土地だからこそ、東京ではできなかったことに本質的に挑戦できるのかもしれない。鎌苅さんは、今後もっと仲間を増やしていきたいという。

「今後は事業もチームも拡大していきたい。東京ではない地域の不動産の価値転換。その必要性を感じていて、やりたいひとはすごくいいんじゃないかな。是非一緒にやっていきたいですよ。」

自らの持つ課題意識や違和感を、仕事を通じて自らが提案していく。そんな自己表現にも似た感覚で新しいビジネスに挑んでいる。

取材・文・撮影:編集部
写真提供:スマートデザインアソシエーション

●鎌苅 竜也(かまかり たつや)

大阪出身、新卒で都内大手私鉄系不動産会社に入社。不動産の開発事業、シェアオフィス事業などに従事したのち、2016年より福岡移住計画(SDA社)へ。福岡を拠点に不動産領域の事業立ち上げなどを統括。