移住を考えたときに、気になるのが「どこでどんな風に働くか」ということ。
「会社に勤める」という働き方以外に「農業」という選択肢もあるのでは?
東みよし町では、いま求人活動を積極的に行っている職場見学と町巡りが同時にできる視察ツアーをご提案しています。
※「視察ツアー」の詳細は下部の問い合わせリンクURLにてご案内しています。

今回ご紹介するのは、全国的にも珍しい、いちごの周年栽培を行う「近藤農園」さんです。

 

東みよし町の絶景エリア「水の丸」で育つ 夏秋いちご

東みよし町役場から南に車で45分、山をあがると「水の丸」と呼ばれるエリアに到着します。
すすき野原の先に町が一望できるこの場所は、標高が1,000メートルを越え、パラグライダーのフライト基地があります。
ゆるいカーブを描く山道を抜けると、ビニールハウス群が見えてきます。

水の丸ふれあい公園を徒歩で5分ほど登ると、ぐるりと360度の展望が楽しめます。2010年、パラグライダーのアジア選手権が行われました。

“涼やかな風が吹いて、平地よりも気温が低い”
そんなメリットを生かして、水の丸いちご生産組合が夏から秋にかけて収穫できるいちご栽培を行っているのです。

※冬は積雪により山に登ることができない為、平地での栽培になります。

 

全国的にも珍しい!水の丸でのいちごの周年栽培

水の丸いちご生産組合には13軒が加入しており、そのうちの8軒が年間を通していちごを栽培する周年栽培を行っています。

現在、生産組合の組合長を務める近藤農園の近藤政志社長に、詳しくお話をうかがいました。

-夏や秋にいちごを収穫って、すごく意外な気がするんですが。

「そうですよね。
いちごといえば冬から春に収穫するイメージが強いと思うんですが、水の丸では40 年くらい前から夏秋いちごの栽培を行っています。
徳島県の農業支援センターが夏に収穫できる品種を作って、水の丸で栽培が始まったと聞いています。
昔は暑い時期には輸入物のいちごしかなかったので、ずいぶん高値で取引されていたそうです」

-周年栽培ということは、冬や春に収穫できる、いわゆる普通のいちごも栽培しているんですよね?

「はい。6月~12月は標高の高い水の丸でいちごを収穫するんですが、12月~6月は山をおりて(三好市)三野町にある農園でいちごを収穫しています。
ただ、収穫の時期以外ももちろん苗づくりなんかの作業があるので、一年中いちごで忙しくしてますね」

「夏秋いちごの栽培は、涼しい北海道や長野でも行われています。でも、冬春のいちごもあわせて生産している地域というのは、全国的にも珍しいと思いますよ」

ビニールハウスの中で、たくさんのいちごが実っていました。夏に収穫するサマーアミーゴという品種を育てています。

 

どんな経験も今につながる!アメリカでの農業研修

2021年に先代から近藤農園を引き継いだ近藤さん。
「自分では全然覚えていないんですが、『おれはいちごを作る』って子どもの頃から同級生に言ってたらしいです」

大粒のいちごなのですが、大柄の近藤さんが持つと小さく見えます。標高が高い水の丸は日差しが強く、ビニールハウスの中のほうが涼しいこともあるそうです。

 

徳島県立農業大学校を卒業後、2年間アメリカで農業研修を行いました。
「英語はよく分からなかったけど、ジェスチャーでなんとか(笑)。
陽気なメキシコ人の同僚と働くのは面白かったし、スポーツ好きの農園のオーナーが野球やアメフト、バスケットなんかの試合観戦に連れて行ってくれて楽しかったですね」

大学校では家業を継ぐということを念頭に夏いちご栽培の研究をしていたのですが、研修先はビオラやペチュニアなどを栽培する花き農園。
ここで花の種や苗の管理を任されたのですが、始めは慣れない作業に戸惑ったそうです。
でも、この経験がいちごの苗作りに大いに役立っているというのですから、人生何があるかわからないものです。

 

いま困っているのは、地域の高齢化にともなう人手不足

現在、近藤農園では30代の近藤さん夫婦と70代の先代夫婦、そしてパートさん3名が働いています。パートさんたちも、みんな70代なのだとか!

先代の近藤昭さん(一番右)と長年勤めてくれているパートの皆さん。和気あいあいとした雰囲気で、休憩時間はお孫さんの話で盛り上がっているそうです。

 

「昔は町内の人が忙しい時期に手伝いに来てくれていたんですが、高齢化でだんだん減っています。
人手が足りないので、手入れが少なくても育つ省力化品種を使ってはいるんですが、それでも足りない。
もう少し人手があれば、栽培するビニールハウスも増やせるんですけどね。
うちだけでなくて、組合のどの農家さんも同じ状況で困ってます」

パートさんが担当する主な仕事は、摘果摘葉と収穫です。
摘果摘葉は、一つ一つのいちごに十分な栄養を送るために余分な花や実、枯れた葉を手で取り除く作業で、大粒でおいしいいちごを作るために欠かせません。
農作業というと体力的に大変なイメージがあるのですが、しゃがんで作業をしなくても良いように、高設型栽培システムを採用しているので、高齢でも無理なく作業できるとのこと。

いちごの収穫は朝一番に。最盛期は夕方までかかることもあるのだそう。

 

いちごの選別と箱詰めを担当するのは、近藤さんのお母さまと奥さまです。
一粒一粒計量して、実がつぶれないよう箱に詰めるのは、とても気を遣う作業なのだそうです。

近藤農園のいちごは、西日本を中心に出荷されています。見栄えの良い大粒のものが人気です。

 

幸せを運ぶ夏秋いちごを一緒に作りませんか?視察ツアーで水の丸に来てみて!

大切に箱詰めされた夏秋いちごのほとんどが、街のケーキ屋さんでウェディングケーキやバースデーケーキの飾りとして使われます。
近藤さんも自身の披露宴で、農園のいちごをウェディングケーキに使ったのだとか。

「自分が作ったいちごが、どこかでだれかの幸せのシーンに立ち会っているんだと思うとうれしいですね。それが、やりがいにつながります」と笑顔で話す近藤さん。
確かにその通り!真っ赤ないちごがのったケーキを見ると、思わず笑顔になりますよね。

近藤さんが組合長を務める水の丸いちご生産組合では、そんな幸せを運ぶいちご作りを手伝ってくれるパートさんを募集しています。
年齢不問で、体力や勤務時間にあわせて無理なく行える仕事です。
また、組合では、新しく農業を始めたいという方への研修も行っています。
組合員の中には、他県からのIターンでゼロからいちご栽培を始めた方が数人いるそうですよ。

時間のある期間に働く短期パート、じっくり腰を据えての長期パート、本格的な就農と組合にはいろいろな働き方があるので、まずは視察ツアーに参加してみてくださいね。
その際は、水の丸の絶景チェックもお忘れなく!

 

 

★「視察ツアー詳細・申込」は、下記ボタンからご案内いたします。

※エアトラベル徳島「徳島県東みよし町視察ツアー」申込ページに遷移します。

 

以下の求人内容は、記事で紹介した近藤農園のものです。
組合加入の農家ごとに内容が異なりますが、おおむね条件は同じです。


◆募集条件
年齢不問、未経験者歓迎
通勤のため普通自動車免許所持が望ましい(持っていない場合、乗り合わせで通勤可能なケースもあり。応相談)

◆仕事内容
ハウス内でのいちごとトマトの手入れ、収穫など

◆勤務地
徳島県三好郡東みよし町水の丸(6~12月)
徳島県三好郡三野町(11月~6月)

◆勤務形態
パート(短期及び長期)
※できれば長期が望ましい。

◆勤務時間
8時~17時(休憩90分)
※勤務時間や休日は応相談(柔軟に対応可能)


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