リングロー株式会社は、パソコンなどのOA機器のリユースをメイン事業とされている会社です。小さなお子さんからお年寄りまで幅広い世代が笑顔で使える機器の提供を通して、情報化社会に新しいジャンルを創るリメイクカンパニーとして、新しい選択肢を提供することをビジョンとされています。

この度、あわえの主催するマッチングイベントにご参加いただき、廃校を活用したサテライトオフィス進出を果たされました。その背景や今後の展望などを代表取締役 碇 敏之 様にお伺いしてきました。
地方進出を検討している企業のみなさま、ぜひ参考にしてみてください。

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サテライトオフィスの検討背景

 

あわえ:「どのような背景があって、廃校を活用したサテライトオフィス開設をされたのでしょうか?」

碇代表:「もともと廃校活用が目的だったわけではないんです。弊社の課題は、自分たちが商品を卸した後の、全国の販売店やユーザーのお客様のサポートをもっと身近にできないかということでした。地方となるとリユース品の回収も、数がある程度集まらないと回収コストがかかるため、お伺いしたくともビジネスとしてサポートができません。ですから、会社としてやりたい新規事業で拠点を地方につくることで、既存事業のサポート範囲の拡大も見込んでいました。さらに、自分たちのサービスをもっとたくさんの人に使ってもらえるようになるために、パソコンなどのOA機器に興味をもってもらう活動ができないかということでした。」

 

インタビューに答える碇代表

 

 

あわえ:「そのような活動を推進するために、地方の廃校を選ばれたのですね。」

碇代表:「全国各地を飛び回る中で、少子高齢化で学校の統廃合が増加傾向にある、というのはずっと頭の片隅にあったんです。廃校になった地域ということは、周辺は人口密集地ではないので、自分たちのお客様の市場の邪魔をせず、1歩2歩引いたところからのサポートが可能です。また人口密集地ではないからこそ、パソコンやIT機器をうまく使えないご年配の方が多かったりするので、パソコンが安価に買えたり、習えたりという場所ができたら、貴重な存在になれると思いました。廃校の立地が、弊社のサービスの性質上、すごく望ましかった。」

あわえ:「そこで廃校に可能性を見出されたのですね。」

碇代表:「そうですね。廃校がある地域であれば、競合の会社が展開している可能性は少ないですし、その地域でのIT関連の困りごとがあれば、相談してもらえるし、また会社のPRにもなるだとうという思惑もありました。」

 

 

 

関東圏から地方が舞台に、おかえり集学校プロジェクト

 

あわえ:「貴社が推進されている『おかえり集学校プロジェクト』の一校目は山形でしたよね?」

碇代表:「はい、本当は近隣の関東地域で探していたのですが、なかなかハードルが高くて思うように進みませんでした。たまたま、山形県の舟形町の元町長とお会いする機会があって、その縁で、現町長に直接プレゼンする機会を頂けました。理解ある方で、その場で即答してくださったんです。うちが一校目ってどんどんアピールしてくださいね、って(笑。トップの方と話すとやはり話が早いですね。」

あわえ:「それはありがたいご縁ですね。そこから関東近郊ではなく、他の地方に目を向けられたのですね。」

碇代表:「ええ。そこで貴社のマッチングイベントに参加して、立山町さんに出会いました。しかも町長さんがいらっしゃって、直接話ができたのは大きかったですね。町長もフットワークが軽く、弊社にお越し頂き、山形にも視察に来てくださって、とんとん拍子に立山町への進出が決まりました。さらに立山町は企業を呼びこんで、町とタイアップして街全体を変えていこうという構想をお持ちだったので、なおさら新しい活動がやりやすい土壌がありました。」

あわえ:「首長と直接話ができると、地方進出も一気に加速しますね。また迎えてくださる町が、積極的に受け入れてくださると、企業側も入りやすいですよね。今後のおかえり集学校プロジェクトの目指すところを教えてください。」

碇代表:「廃校を私たちが独占するのではなく、空いた教室にいろんな企業さんが入ってもらい、にぎやかな場所にするのが理想ですね。以前は学校は子ども達が集まる地域のシンボルだった。その場所をいろんな人たちが集まる拠り所として新しいシンボルにしたいんです。どうしても企業はビジネスですから、進出する時に数の理論を考えてしまうんですが、ビジネスはスケールメリットだけじゃないんですよね。都市部は1回きりのお客さんが多いですが、地方では一旦つながりができ、信頼関係ができれば、より深く息の長いお付き合いができると思います。実際に、立山町様からも、IT周りの相談をいろいろと頂戴しております。そうした新たな交流を生み出す場であり、その関係性の上に成り立つビジネスも展開できる場にしていけたらいいなと思います。」

あわえ:「ありがとうございます。まさに、地方にこそビジネスチャンスがある素敵な事例ですね。」

 

 

株式会社リングローの提唱する「おかえり集学校プロジェクト」

 

碇代表:「最終的には200、300と廃校を活用したビジネス展開を考えています。全国的に増えれば増えるほど、うちの社員の働く環境の選択肢も増えていくと思うんです。人生のそれぞれのステージで、どのエリアで生活したいかって変わるものだと考えています。スタート時期、学校出てすぐは関東や都市部でバリバリ仕事やりたいだろうし、でも結婚して出産・育児を考えるとやっぱり田舎がいいなとかね。そうした各ステージにおいて、退社せずに職場環境を変えられるようになるのも、たくさんの展開を目指している狙いのひとつです。」

あわえ:「ありがとうございます。自社サービスの市場の拡大、顧客サポートの強化、新規案件獲得、地域活性化、社員の定着率アップと、本当に1石何鳥もあるプロジェクトですね。ぜひ、あわえでもその全国展開のお手伝いができればと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。」

 

 

 

碇代表、お忙しいところインタビューへご協力くださり誠にありがとうございました。
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