皆さま、こんにちは。岩手県花巻市で地域おこし協力隊を担当している栗澤です。
花巻市では、令和5年度から、地域おこし協力隊員が自分で、自身の働き方を選択できるように、現役の協力隊員と一緒になって制度改正や仕組みづくりを行いました。

まず、はじめに地域おこし協力隊の働き方は、主に2つのタイプに分けられます。

①任用型…自治体の有期雇用の職員(会計年度任用職員)として、協力隊活動を行うタイプ
②委託型…自治体と業務委託契約を結んで、協力隊活動を行うタイプ

花巻市では、これまで①の「任用型」のみで運用してきましたが、令和5年度からは、協力隊員が自身の活動テーマやライフスタイルに合わせて、採用時から「任用型」か「委託型」かを選択できるようになりました。

さらに、いったん「任用型」で採用された隊員についても、自分のプロジェクトやライフスタイルの変化に合わせて、市と隊員が活動内容をすり合わせたうえで、「委託型」へと移行できる仕組みとしました。

今回は、これまでの記事で紹介してきた「ぼうまい」と一緒に委託型へ移行した「あかっちゃん」こと赤津有美隊員に焦点をあてて、ご紹介していきたいと思います。

※「ぼうまい」編はこちらからご覧ください。
▼▼働き方は自分で決める!!花巻市地域おこし協力隊「ぼうまい」編その1▼▼
https://smout.jp/plans/11331

▼▼働き方は自分で決める!!花巻市地域おこし協力隊「ぼうまい」編その2▼▼
https://smout.jp/plans/11371

「あかっちゃん」ってどんな人?

 「あかっちゃん」は、350年以上続く花巻市の指定無形文化財「成島和紙」に関連する伝統技術や伝統文化の継承を行うと同時に、新たな発想で新商品開発に取り組むことで、花巻市内外に向けて花巻伝統工芸の普及を行うべく活動している協力隊員です。

「あかっちゃん」は色々なことに興味津々で、伝統工芸をはじめとするものづくりから、畑での野菜作りまで、とにかくいろんなことにチャレンジしています。

そんな彼女に対する私の印象は、やりたいことが爆発している人です(笑)

前回まで紹介してきた「ぼうまい」にも共通することですが、「あかっちゃん」の場合も、やりたいことがどんどん溢れてきます。(協力隊にはこういうタイプが多いのかな?)

そんな彼女と一緒に制度改正、仕組みづくりを進めていくうえで、困ったのがズバリ「活動計画」と「仕様書」の作成でした。

契約の「仕様書」を作るにあたって、まずは1年間の「活動計画」を作成してもらったのですが、最初にそれを見た時の私の感想は、「やること、てんこ盛りだな・・・」でした。

そこから、本当にこれ全部できるのかな~?と不安になった私は、「あかっちゃん」に計画の一つひとつを詳しく聞いていきました。

するとなんてことでしょう。

アイデアはたくさんあっても、まだ具体的に何をするのか、誰とするのか決まっていないものがどんどん出てきます(笑)

そこからは方針転換。計画のスクラップ&ビルドが始まりました。

どんなに頑張っても「あかっちゃん」の身体は一つしかないので、「やるもの」「やらないもの」の線引きをしていき、「やる」としたもののブラッシュアップをしていきました。

そんなことをしていると、「あかっちゃん」のもうひとつの特徴が発動します。

それは、いざ計画が具体的になってくると、それを本当に実現できるのか不安になってしまうところです。

なので矛盾するようですが、担当の私としては、時には「本当にこれができるのか?」と問いかけ、時には「大丈夫。きっとできます。」と励ますという文章にするとなんだかよく分からない状況になっていました(笑)

「あかっちゃん」こと赤津有美隊員

「あかっちゃん」こと赤津有美隊員