和歌山県が、2018年4月から企画している起業・就農、就労の体験プログラムが

「わかやま しごと・暮らし体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、

周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、

移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

矢作農機

住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町小阪1675
事業内容:農機具の修理・レンタル業

 

和歌山県那智勝浦町の色川小阪集落で農機具の修理・レンタル業を営んでいるのが「矢作農機」の矢作忠さんです。生まれも育ちも横浜の矢作さんが色川に移り住んだのは2013年のこと。

地域の方々から話を伺ううちに、横浜でのバイク修理の経験を生かして農機具の修理・レンタル業を思い立ち、仕事にしました。修理依頼が届くとすぐに現場に駆けつけ、現地で農機具を修理しています。修理は短時間で終えることをモットーにしているため、農家さんに大変喜ばれています。

現在では町内はもちろん、町内以外の地域からも修理依頼が届くほどの反響を得ていて、特に春から秋にかけての繁忙期には一日中現場を回っているほど、忙しく過ごしています。

今回体験できる内容

移住して間もないころは、農機具の修理ができることを積極的に売り込んでいましたが、信頼関係がない状態では、うまく行きませんでした。転機になったのは、色川にある棚田を復元する取組を行っている「棚田を守ろう会」への参加。

活動を通して信頼関係をつくり、会員が持つ農機具の修理を行ったことをきっかけに、紹介によってお客さんが広がっていきました。今では地域を超えて修理の依頼が、矢作さんの携帯に毎日のように届いています。

今回の体験では、矢作さんの仕事に密着し、現場での修理の見学のほか、お手伝いできることがあれば、修理のお仕事にも携わっていただきます。

移住のきっかけ

「田舎は仕事が無いと言われますが、需要があれば、どんな仕事でも可能だし、お金を稼ぐ手段はいっぱいある」と話す矢作さん。

農機具の所持率が高い田舎では修理の需要も高く、矢作さんの元でしばらく修行をすれば、農機具修理屋として活動するのも無理では無いそうですが、農機具修理以外にもアイデア次第で仕事はいくらでもあるそうです。

縁もゆかりも無かった新しい場所で仕事を生み出した、矢作さんと一緒に過ごす体験は、田舎で暮らすための仕事を作る上で、いろいろなヒントが得られる体験となるはずです。

補足事項

宿 泊 場 所 :近隣宿泊施設