和歌山県が、2018年4月から企画している起業・就農、就労の体験プログラムが

「わかやま しごと・暮らし体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、

周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、

移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

クラフトビール醸造所「Nomcraft Brewing

住所:和歌山県有田郡有田川町長田546-1
事業内容:クラフトビールの製造・販売

 

和歌山県のほぼ中央に位置している有田川町。ここにクラフトビールを製造、販売している「Nomcraft Brewing(ノムクラフト ブリューイング)」があります。

有田川町は、全国的に良質なみかんの産地として知られています。ここには、多くのみかん畑があるだけでなく、早ければコスモスが夏から赤やピンクの花を咲かせ、野鳥のヤマガラがさえずる、豊かな自然を感じられる場所です。

町の名前になっている有田川の目の前にあるのは、THE LIVING ROOM。ここは元保育園をリノベーションした施設で、店舗やゲストハウスが入っています。まちの人たちがくつろげて、遊びに来た人をおもてなしもする場所。その一角に「Nomcraft Brewing」があります。

マネージャーである金子 巧さんは、大学卒業後、バックパッカーとして30カ国弱を回られていたそう。旅の途中、アメリカのポートランドを訪れた際に、たまたま有田川町の方々と出会います。これをきっかけに、金子さんは帰国後、有田川町を訪れることに。

「ちょっと遊びに来ただけのつもりだったんですけど、(アダムさんとベンさんという)2人が、有田川の人達にクラフトビールでまちづくりをやろうっていうプレゼンをしてて。たまたま英語がちょっとできたんで。通訳としてミーティングに入ったら、その流れでここで働くことになったんです(笑)」

そんな経緯で、金子さんはアダムさんとベンさんと共に「Nomcraft Brewing」を立ち上げることになりました。偶然の出会いが重なった金子さん。今、この有田川町でクラフトビールを通じて、まちづくりに挑戦しています。

今回体験できる内容

今回のしごと暮らし体験では、クラフトビール醸造所「Nomcraft Brewing」の仕事の一部を体験できます。麦の粉砕、ホップの計量、醸造体験、麦のかき出しといった、醸造に関するサポートをしていただきます。

また滞在中には、メンバーの皆さんと一緒に食事をする時間も設けています。メンバーは全員移住者(それぞれ愛知、神戸、アメリカ、イギリス出身)で、様々な経緯から有田川町に移り住み、「Nomcraft Brewing」で働いています。

クラフトビールを通じたまちづくりを行う「Nomcraft Brewing」。まちの方々や遊びに来られた方々とどのように関わっているのか。モノづくりに関わりたい、まちづくりに関わりたいと思われている方にとって、何かヒントがあるかもしれません。いろんなことを質問してみましょう。

しごとのこだわり

「『ビールをお店で飲んでここに来たよ』『ビールで有田川のこと知ってここに来たよ』っていう方が結構いるんで。こんな缶一本から生まれる、そういう反応が楽しいですね。」

お客さんの「おいしい!」という反応や、つくったビールを通じてお店や有田川のことを知ってもらえることが、金子さんの仕事でのやりがいになっているそう。

「Nomcraft Brewing」では、なんと年間100種類近くの新しいクラフトビールを製造しています。ビール専門店に商品を卸す際、1回あたりの種類は少なくても、毎回新しく、おいしいビールが出てくることを珍しがってもらえる。お客さんの反応もまた、モノづくりの意欲を搔き立てます。

日々、他社の様々なビールを飲み、「どうやってこの味を出してるんだろう?」というところからイメージを膨らまし、味の狙いを定める。それが思い通りにできた時が、作り手として楽しい瞬間。

「同じレシピやってるの本当少ないんです。ほぼほぼ新しいビールを作ってるので。そういうどんどん新しいチャレンジするのは楽しいです。」と金子さんは話されます。

常に新たなモノづくりをされている「Nomcraft Brewing」。モノづくりを通した人との関わりは、まちづくりへ繋がっていきます。移住を検討されている方の中でも、モノづくりに関わりたい方にとって得ることが多い時間になりそうです。

スケジュールイメージ

1日目:水曜(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.醸造の仕事の説明
・施設紹介についての説明
・Nomcraft Brewingについて
※実際の仕事状況によって変更があります。

2日目:木曜(9:00~14:00)
1.仕事のお手伝い
・麦の粉砕、ホップの計量、醸造体験、麦のかき出しなど
※実際の仕事状況によって変更があります。
2.テイスティング
※午後に移動の予定がなければ、実施可能です。

3日目:金曜(9:00~13:00)
1.仕事のお手伝い
・麦の粉砕、ホップの計量、醸造体験、麦のかき出しなど2.最後のまとめ
・体験の感想、質疑応答

補足事項

最少催行人数:1名
宿 泊 場 所 :有田川町ゲストハウス「TADONO the bedroom」(THE LIVING ROOM内)
その他 :体験曜日は「水木金」で実施予定。

体験経費

参加費:無料
宿泊費:3,000円/泊まで補助あり
※初回の体験のみ適用
食費:実費負担
交通費(自宅~集合場所):実費負担

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