■世界最大級の渦潮が有名な四国の玄関口「徳島県鳴門市」では、家庭菜園・アルバイト・兼業等、形態や規模を問わず農業を生活に取り入れながら、農業以外の仕事・ライフワーク・得意なことといった、自身のライフスタイルに合わせたX(=天職)で世の中に貢献する新しい生活様式「半農半X(はんのうはんえっくす)」を応援しています。

 

■令和7年度半農半Xシェアハウス事業 第1弾の鳴門らっきょ編では、(株)おてつたびと鳴門市とで連携し、参加者のみなさんにシェアハウスで交流していただきながら、半日は特産品の鳴門らっきょの農作業、もう半日はフリータイムの鳴門暮らしを約2週間体験していただきました!

 

今回お話をお聞きしたのは、福岡県から参加の庄司 健人さんです。

福岡県でフリーランスのフォトグラファーとして働いている庄司さん。

 

今回のインタビューでは、庄司さんが鳴門市で撮影されたお写真とともに、鳴門市での滞在の様子をお伝えしていきます!

 

 

農業への興味は「食物を作る人たちへの『リスペクト』」の気持ちから

 

「おいしいものを食べることが好きなんです。」

 

そう言って、庄司 健人さんはにこりと笑いました。

 

庄司 健人(しょうじ けんと)さん

 

今回の半農半Xシェアハウス事業に参加された理由について、こんなお話を聞かせてくれました。

 

「僕は、おいしいものを食べることが好きで、食物を生産している人たちをリスペクトしていると同時に、日本の一次産業にとても興味を持っています。今回鳴門市の半農半Xシェアハウス事業に参加した理由は、『農業』という自然に近い環境で働かれている方々と交流を持ち、農家さんたちがどんな風においしい食材を生産しているのかを知りたいと思ったからです。」

 

半農半Xシェアハウス事業の『半日農業 半日休み』という点も、参加を後押ししてくれたそうです。

 

「鳴門市の半農半Xシェアハウス事業の、『半日休み』という点はとても魅力的でした。以前北海道のリゾート系おてつたびに参加したことがあるのですが、1日中仕事だったので終わったころにはもうへとへとで・・・。観光やリゾートをほとんど楽しめなかったことがあるんです。
その点、半日休みとなると、その時間で観光や仕事もできるのでとてもいいと思いました。」

 

撮影:庄司健人さん

 

撮影:庄司健人さん

 

撮影:庄司健人さん

 

 

農家さんとの心あたたまる交流

 

農作業経験はほとんどない庄司さん。

 

実際に農業に携わってみた感想を、こんな風に話してくれました。

 

「収穫して土を落としたらっきょうを水で洗う作業をさせてもらいました。水洗いされたらっきょうが一杯に入っているコンテナはとても重く、はじめは思ったより疲れてしまいました。」

 

機械の奥から入れられたらっきょうは、水洗いされながらサイズごとに分別される

 

水洗いされたらっきょう。真珠のようにつやつやと輝いている

 

「でも1週間もすれば慣れて動けるようになってきたし、何より農業の現場を見られたのがとてもよかったです。

 

また、農家さんとの交流についてもお話を聞かせてくれました。

 

「僕がお世話になった農家さんでは、10時と15時にコーヒータイムがあるんです。奥さんが働いている人全員にコーヒーとお菓子を出してくれて、一度みんなで手を止めておしゃべりをしながらいただくんです。こんな風にあたたかな雰囲気の中でお仕事をさせてもらえましたし、一緒に働いている『切り子さん※』たちの阿波弁がとても耳に心地よかったです。」

※切り子さん・・・収穫後土を落としたらっきょうのひげ根と葉を切り落とす作業をする人

 

 

さらに、農家さんからお手製のらっきょう漬けと塩蔵わかめもいただいたそうです。

 

撮影:庄司健人さん

 

 

フリータイムはアクティブに活動

 

半農半Xシェアハウス事業では、参加者ひとりひとりに自転車を1台貸し出し、通勤や日常の買い物などに活用してもらっています。

 

農園までの交通手段となる渡船は、自転車ごと乗ることができる 撮影:庄司健人さん

 

庄司さんは個人的に電動自転車を借りて、大渦で有名な「鳴門公園」(宿舎から12km‼)や道の駅「くるくるなると」(宿舎から5km)などを訪れたとのこと!

 

撮影:庄司健人さん

 

撮影:庄司健人さん

 

さらに、交通機関を利用してお隣の香川県へ。

ちょうど開催されていた「瀬戸内国際芸術祭2025」も楽しまれたそうです。

 

鳴門市へ来たことをきっかけに、四国旅行も満喫されている様子がうかがえました。

 

日常生活では、宿舎の近くにある「鳴門地方卸売市場」で鯛をまるまる一尾購入してご自分で捌き、刺身から鯛めし、あら汁と、残すところなく堪能されたり、鳴門市内の飲食店で鳴門グルメに舌鼓を打ったりと、たくさんのおいしいものを召し上がられているようでした。

 

撮影:庄司健人さん

 

 

今後の展望

 

農作業の時間もフリータイムも満喫されている様子の庄司さんに、今後の展望をお聞きしました。

 

「日本の観光開発のランキングを見てみると、文化資産の価値も含めて、他国と比較したときに評価が下がってきています。
僕は、フォトグラファーとして『日本のすばらしさ』を世界に向けて発信することで、日本の魅力を伝え、その価値を上げたいと考えています。

 

また、先ほどもお話したとおり一次産業にも興味があるので、フォトグラファーとしての仕事が軌道に乗ったら、農業にもチャレンジしてみたいと思っています。

 

撮影:庄司健人さん

 

撮影:庄司健人さん

 

撮影:庄司健人さん

 

 

今後の参加者へのメッセージ

 

最後に、半農半Xシェアハウス事業への参加を検討している方へのメッセージをいただきました。

 

「まずは先入観を持たずに『やってみる』といいと思います。鳴門市には、お酒が飲みたければ飲み屋もあるし、おいしい食事をとれるお店もたくさんあるので、生活する分には不自由はないです。

半農半Xの『半日』のフリータイムをポジティブにとらえて、いろいろと経験してみるといいと思います。

また、『農業を楽しむ』でもいいし、『旅を楽しむ』でもいいので、鳴門市に来て『何をしたいのか?』ということを自分の中で決めてから来ると、充実した2週間を過ごせると思います。

 

 

 

2025.5 執筆

 


 

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