生まれは夕張ですが、当時は酪農に興味があり、サンルの牧草開発の仕事を見つけて下川町に辿り着きました。
しかし続けるのが難しくなり、木工を学ぼうと思い立って1998年に砂川市にある「北海道障害者能力開発校・家具工芸科」に入校しました。
鉋にハマったのは、その時ですね。
自分に木工なんて無理だと思っていたんですが、使い方を学ぶと仕組みやコツがわかって、どんどん楽しくなっていったんです。
1999年には学校を卒業してから下川で「木子精」をオープンしました。
使う材料も、製品にならないような木材を近隣の木工所や製材所からもらってきて作っています。
加工できない木は、障がいがあるとも捉えられます。
でも、鉋をかければ、木の本来持っている寿命の分だけ製品は長持ちするし、何回でも生まれ変われる。例えば外装材を削り直すと元々の木の質感に戻ります。
鉋で削ると、木が蘇るんです。そういう良さを知ってもらいたいと思って、鉋を使ったものづくりを始めました。

現在は主に箸作りを行っています。
お店では子どもから大人まで誰でも箸作りの体験もできます。
鉋を使えば紙やすりの削りかすが飛び散らなくて後片付けが楽なんです。
中には鉋を使ったことがないお客さんもいますが、今まで怪我をした人はいません。
体験に来てくれたお客さんのほとんどは町外の方ですが、下川町認定こども園「こどものもり」に通う子どもたちが小学校に入学する前に、自分たちのお箸作りを毎年体験しています。
箸も、使い込んでいくうちに、自分の手に馴染む箸がだんだんわかってくると思いますから、時間が経ったら鉋かけをして長さが合わなくなるまで使って欲しいですね。
いま東京にある箸専門店の注文が来ていて、箸作りに没頭していることが多いので、体験をしたい場合は事前に連絡をもらえると、助かります。
あと5年は頑張るつもりですが、もし箸作りや鉋を使ったものづくりや別の木工に興味がある人がいれば、教えられることはあるかなと思っています。
インタビューのロング版は、「タノシモ、下川」でご覧いただけます。
下川で暮らすさまざまな人たちの声も、ぜひご覧ください。

