地方移住を考え始めると、様々なことを考えなければいけません。移住先を探すこととは別に、例えば「仕事をどうするか」、「地域の医療体制はどうか」、子育てをされている方であれば教育体制や、教育環境も気になりますね。
その中でも大きなもののひとつが、「住まい」にまつわるものではないでしょうか。「若者の移住」調査を見てみると、住まいの希望としては、
・「買い物できる場所がそれほど遠くない」:34.0%
・「持家一軒屋」:31.0%
・「医療機関がそれほど遠くない」:22.2%
となっています。傾向の内訳としては、立地関連が最も多く、次いで住居の形態に希望が多いことがわかっています。
そして実は地方移住促進の一環で、様々な「住まい」に関する支援策も用意されています。そこで今回は、地方移住の際の住まいの探し方をまとめてみました。
この記事の目次
地元の不動産屋に頼る
首都圏在住者の方であれば、多くの方が住まいを探す際に、ネット上の紹介サービスを活用し、現地の不動産屋さんを利用するという方が多いでしょう。
しかし一般的に、地方に行くほどネット上に出ている物件情報は少なくなっていきます。大手サイトに掲載されているものでさえ数件ということも少なくありません。
そこでおすすめなのが、移住先の不動産屋さんを頼るという方法です。ネット上に掲載されていないだけで、実は豊富に物件があるというパターンも多くあります。
しかしここで注意点がひとつ。どの不動産屋さんを頼れば良いのかということについては、ぜひ地元の方の意見を参考にしてみましょう。
住み続ければ土地・住宅を無償譲渡
自治体が提供する物件を契約するというのも方法のひとつです。中には、住み続ければ、土地や住宅を無償譲渡してくれるものもあります。
例えば、宮城県七ヶ宿町は、20年住むことで「土地・受託を無償で譲渡」という取り組みをおこなっています。40才以下でお子さんがいる家庭が対象ということで、ある程度広い家を想定される際に良いかもしれません。
その他にも島根県雲南市も同様の取り組みがありますし、各自治体で条件が異なりますが、探してみるのもおすすめです。
家賃補助で負担軽減
月々の家賃を支援するという制度もあります。おそらく実施している自治体が多いのがこの取組ではないでしょうか。移住者を対象に、月々の家賃を助成するというものです。
金額も2万円〜5万円ほどと様々なです。広く広報をしておらず、問い合わせがあった際に案内するという自治体もあるようなので、ぜひ調査してみてください。
住宅の新築・中古購入を助成。リフォームのサポートも。
新築の住居を対象とした助成金や融資の制度がある自治体もあります。例えば北海道標津町では、新築で最大300万円、中古物件の購入で最大100万円の支援が受けられます。
また、中古物件購入後のリフォームの費用を支援したり、融資としたりする制度をとっている自治体もあります。
空き家探しなら「空き家バンク」
いなかで古民家暮らしという考えの方には、「空き家バンク」もおすすめです。売却や賃貸に関して自治体がまとめており、やりとりもスムーズに進むはず。
ただし物件の状態は本当に様々なため、実際に見に行ったり、現状を確かめることがおすすめです。前述のリフォーム支援制度と掛け合わせ、水回りなど、生活をする上での最低限を手直しするというのも良さそう。
住まい探しは丁寧に。まずは住み始めてからという選択肢も
地方移住を考えた際には、すべてをインターネット上の情報だけで完結させるというのは難しいですし、できる限り避けた方が良いでしょう。
まずは移住先を見つけるのが先決ですが、その後は早急に住まいを決めるというよりも、その土地で生きていくことができるかどうかテストしてみるのもおすすめです。一軒家暮らしを目指しているとしても、まずは賃貸から始めてみて、地域のことを知っていくというプロセスを経ることで、「本来は貸していない物件」を、知り合いだからと借りられる場合もあるようです。
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参考:「若者の移住」調査