プロジェクトの成功によって、道後温泉が3年連続
「おんな一人旅に人気の温泉地」第一位獲得の快挙!
「道後オンセナート2014」に大きな反響があったことから、続く「道後アート2015」「道後アート2016」はそれぞれ、蜷川実花、山口晃のメインアーティストを据える新たな試みにチャレンジ。結果、道後の注目度はさらにあがり、2014年から2016年の3年連続で、楽天トラベルの「おんな一人旅に人気の温泉地」第一位に選ばれた。
「すべての年において、道後オリジナルの企画を出してきたことも功を奏したと思います。道後温泉本館っていう重要文化財を蜷川実花でどうラッピングするのか?アーティストからの無理難題に対して、地元の制作ががんばって答えを出す。それだけでも非常に価値があるオリジナルだと思うんです。」(松波)
「道後温泉本館という、釘一本打てない重要文化財にラッピングするというだけでも大変で、いろんな条件をクリアしてあの場所でやるということにも意味がありますよね。」(清水)
「道後オンセナート 2014」の高橋匡太による道後温泉本館ライトアップ
過酷な状況を乗り越える術を見付けることができたのは、地元への愛があったからに他ならない。
「よくあるアート事業って、舞台が過疎地だったり山の中だったりするから展示のためのスペースがあるんだけど、道後の場合は“今生きてる観光地”だから物理的なこと含めて隙間がないんです。そこにうまく落とし込む隙間を見付けてプロジェクトを盛り上げることができたのは、組織のみんなが地域に根差して生活しているからだと思うんです。外からきた人にはわからないことでも、そこで暮らしている人にはわかりますから。」(池田)
「しっかりと向き合って相手に思いを伝えていけば、相手も応えようとしてくれるものなんです。たとえば、2014年にプロジェクトのテーマカラーを赤にしようとしたとき、行政からはOKが出たけど、地元の景観条例ではダメだっていわれたことがありました。それに対して、かつて道後温泉本館を改築して道後温泉を有名にしたことで知られる伊佐庭如矢(いさにわ ゆきや)が、当時松山では珍しかった鮮やかな赤色のガラスを、遠くからでも一目で湯の街とわかる“希望の灯”として道後温泉本館に取り付けたというエピソードがあるんだという話をしたら、それならとGOサインをいただいたんです。」(松波)
「『道後オンセナート2018』もプレオープンを迎えていよいよ佳境に入っているので、これをきっかけに、道後の未来がさらにおもしろくなっていくと思うと、今から楽しみでなりません。」(松波)
左から、松波砂耶さん、清水淳子さん、松波雄大さん。
砂耶さんは雄大さんのお姉さん。東京での広報を担当した。
取材・文・撮影:編集部
写真提供:道後アートプロジェクト
●道後オンセナート2018 基本情報
- 会場
- 道後温泉及びその他周辺エリア
- 会期
- 2017年9月2日(土) 〜 2019年2月28日(木) 18ヶ月間
プレオープン 2017年9月2日(土)
グランドオープン 2018年4月14日(土) ※ホテルプロジェクトなどは作品によって会期設定あり - 主催
- 道後オンセナート実行委員会
- 協賛
- 全日本空輸株式会社・株式会社リクルートライフスタイル・楽天株式会社・株式会社ビームス・日本航空株式会社・株式会社一六本舗・伊予銀行・愛媛銀行・愛媛信用金庫・株式会社ミズカミ・伊予鉄道株式会社・株式会社ハタダ・セキ株式会社・株式会社エス・ピー・シー・えひめリビング新聞社
- 公式サイト
- http://www.dogoonsenart.com/index.html