地方移住は単なるブームじゃない。この先もっと地方移住者は増える。テレワーク移住者が増えて、もはや引っ越し感覚。国も会社も地方移住を推進している。移住支援金や自治体独自の補助金も拡充されている。使えるモノは上手く使いましょう。移住関連の支援金や補助金をあらためて整理してみます。
移住支援金とは?
当初は地方で中小企業等へ就業することが、移住支援金の条件だった。それが今では、テレワークによる業務継続で取得条件を満たせるようになっている。何ともありがたい時代ですね。
■地方創生移住支援事業の概要
東京23区に在住または通勤する方が、東京圏外(※1)へ移住し、起業や就業等を行う方に、
都道府県・市町村が共同で交付金(※2)を支給する事業。
地方創生移住支援事業を実施している都道府県・市町村は、⇒こちら
※1 東京圏内の条件不利地域を含む
※2 100万円以内(単身の場合は60万円以内)で都道府県が設定する額
【一都三県の条件不利地域の市町村】
・東京都:檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ケ島村、小笠原村
・埼玉県:秩父市、飯能市、本庄市、ときがわ町、横瀬町、皆野町、小鹿野町、東秩父村、神川町
・千葉県:館山市、勝浦市、鴨川市、富津市、いすみ市、南房総市、東庄町、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町
・神奈川県:山北町、真鶴町、清川村
■対象者は?
移住直前の10年間で通算5年以上かつ直近1年以上、
東京23区内に在住又は東京圏(条件不利地域を除く)から東京23区へ通勤していた者。
■移住先での要件は?
以下の①~④のどれかに該当する必要があります。
①地域で中小企業等へ就業
移住支援金の対象として都道府県のマッチングサイトに掲載されている求人に就業すること。
または、プロフェッショナル人材事業または先導的人材マッチング事業を利用して就業すること。
②テレワークによる業務継続
自己の意思によって移住し、移住先で移住前の業務を引き続き行うこと。
③市町村ごとの独自要件
市町村が地域や地域の人々と関わりがある者(関係人口)として認める要件を満たすこと。
(要件は市町村によって異なるため、詳細は移住希望先都道府県・市町村へ直接お問い合わせください)
④地方創生起業支援事業を活用
1年以内に起業支援金の交付決定を受けていること。
■いつもらえるの?
移住して就業等したのち、移住先の市町村へ申請し、市町村より移住者に移住支援金を支給となります。
起業支援金とは?
■地方創生起業支援事業の概要
都道府県が地域の課題解決に資する社会的事業を新たに起業する方を対象に、起業のための伴走支援と事業費への助成(最大200万)を通して、効果的な起業を促進し地域課題の解決を通して地方創生を実現することを目的とした事業。
■起業支援金の対象は?
以下の①~③すべてを満たすことが必要です。
①東京圏以外の道府県又は東京圏内の条件不利地域において社会的事業の起業を行うこと。
②公募開始日以降、補助事業期間完了日までに、個人開業届又は法人の設立を行うこと。
③起業地の都道府県内に居住していること、又は居住する予定であること。
■いつもらえるの?
まず執行団体へ起業支援金の申請を行います。交付決定後に開業し、
実績報告を終えてから支援金支給となります。
遠距離通勤のための補助金〜関東近隣編
■山梨県
甲府市〜遠距離通勤・通学定期券購入補助金制度(上限は通勤2万円/月、通学1万円/月)
富士吉田市〜遠距離通勤支援奨励金(1世帯あたり10,000円/月、最長2年(24ヵ月))
都留市〜快適遠距離通勤補助金(基本額1万円/月、富士急行利用の場合加算あり)
■群馬県
沼田市〜移住促進通勤費補助金(新幹線定期券購入のための補助、上限2万円/月)
館林市〜移住定住促進通勤支援金(通勤に特急又はグリーン車を利用、1万円/月を上限1/2を支給)
■栃木県
栃木市〜通勤者特急券購入費補助金(都内通勤で購入した東武鉄道の特急券の費用を1万円/月まで補助)
那須塩原市〜新幹線定期券購入補助金(大宮、上野、東京を経由の方の新幹線定期券購入金額を一部補助)
■茨城県
潮来市〜通勤・通学高速バス定期券等購入費助成事業(2020年度から2022年度まで)
■埼玉県
熊谷市〜新幹線定期券購入補助金交付事業(住宅取得転入で40歳未満、上限2万円/月を2年間補助)
*最新の条件や支給額は各自治体ページでご確認下さい。
ちょっと変わった支援金〜関東近隣編
■埼玉県
秩父市〜軽自動車購入費助成金(軽自動車を購入に最大30万円補助)
羽生市〜創業支援制(移住者を対象に経費の2/3以内上限100万円を助成)
■群馬県
桐生市〜新規工房開設補助金(転運営費上限2万円、最大24月または改修費上限40万円を補助)
館林市〜本社機能誘致移住奨励金(社員1世帯当たり20万円・子育て加算上限15万円を支給)
■栃木県
栃木市〜結婚新生活支援補助金(新居家賃や購入費、引越費用に最大30万円)
日光市〜中心市街地若年夫婦・子育て世帯家賃補助(上限月額2万円の家賃補助)
■山梨県
大月市〜転入子育て世帯家賃助成制度(月1万円を上限を支給)
韮崎市〜起業支援補助金(事業所の改修費や設備、備品、車両等の一部を補助)
■長野県
長野市〜移住者起業支援金(50歳未満の方を対象。最大100万円)
大町市〜I・Uターン者に市内で使える商品券(3万円分)を贈呈
*最新の条件や支給額は各自治体ページでご確認下さい。
移住支援金や補助金の調べ方
地方移住の支援金や補助金は以下のサイトで簡単に調べることが可能。オンライン移住相談時に質問すれば、詳細を教えてもらえます。移住候補先に、どういった支援があるのかは調べておきましょう。
■ニッポン移住・交流ナビ JOIN
⇒移住を後押し「自治体支援制度検索ページ」
■goo住宅・不動産
⇒助成金情報「移住支援制度検索ページ」
参考記事:手厚い移住支援金の内容と条件を解説!テレワーク移住支援も
筆者の地方移住の進捗
会社がリモートワークを推進していることもあり、移住へのハードルはかなり下がった。とは言え、大学までは都内で学びたいという娘の要望があるため、完全移住は少し先になりそう。なので第一ステップとして週末移住あるいは週中移住を検討中。家族としては、私が単身移住することで、ひと部屋自由に使えることになるし、思春期まっさかりの娘にとってパパ不在は願ったり叶ったりらしい(笑)
サラリーマンをしながらレンタルスペース事業を地方でやってみようかと、最近思っています。地方でお役立ちできる事業が作れたら本望。なので色んな人にお話を聞くようにしています。地方移住&起業で人生を楽しくしていきます。今のところの移住候補地は以下の通りです。都内からアクセスの良いところを探しています。
・山梨県(都留市、大月市、上野原市) ・神奈川県小田原市
・茨城県(結城市、土浦市)など