コロナ禍になって2年目の夏。

地方移住への関心が高まると同時に急速に進む働き方の多様化の流れ。

そんな中、昨年から鳥取で新生活を始め、会社に勤めながら多世代がつながる新しい場づくりの活動をしている和泉克軌(いずみかつき)さんに、鳥取での新生活や、自らが主体となって活躍されているプロジェクトについてお話を伺ってきました。

鳥取での新生活

プロフィール

岡山県倉敷市出身、現在鳥取銀行に務める社会人2年目の和泉克軌さん。
また社会人として働きながら、中学生・高校生×大学生×大人という多世代が交流する場を企画・提供する「鳥取だっぴ(だっぴ鳥取支部)」のスタッフとしても活動されています。

ー鳥取との出会いについて
高校3年生の時の担任の先生の影響で「教員になりたい」と思い、卒業後の進路は小学校の免許が取れる大学の教育学部を選択。岡山から近い鳥取大学に進学し、鳥取での新生活が始まりました。

ー「だっぴ」とは?
岡山にあるNPO法人〜だっぴ〜は、地域で若者と大人がつながり、一人ひとりが自分らしく生き方を選び、人と人が支え合う社会を作るプロジェクト活動を行う団体。
「だっぴ」とは、地域で多世代が交流する場所を作り出していくこのプロジェクトのことです。
和泉さんは高校3年生の時、イベントでだっぴとはじめて関わることになります。

鳥取では、一般社団法人 鳥取県地域教育推進局の活動の中に、岡山のNPO法人だっぴと協力しながら同プロジェクトを行うだっぴ鳥取支部があります。大学で鳥取に来て、たまたまだっぴの話題になり、岡山のだっぴに参加したことのあった和泉さんは、大学生活の中で何かしたいという思いもあり、鳥取だっぴの活動に大学1年生の頃から取り組むことに!

当時の鳥取だっぴは、大学生が社会人にインタビューしたり、イベントで大学生と社会人が出会う機会を作ったりと、大人と大学生のキャリア教育がメインでした。

ー充実した鳥取でのだっぴ活動の中で芽生えた新たな目標
鳥取大学ではサッカー部にも所属し、同時にだっぴ活動も行っていた精力的な和泉さん。
大学での3年間だっぴ活動に取り組み、その中で岡山と鳥取のだっぴの違いに目を向け始めました。

鳥取のだっぴは、先にも書いたように大学生×社会人との交流が主なもので、一方岡山のだっぴは、中高生×大学生×大人という多世代交流のプログラムを授業の一環として中学校・高校に届けたりするなど、より教育に注力したものでした。

改めて岡山のだっぴの活動内容に興味を持った和泉さん。
のちに社会人となり、鳥取支部でも中高生に重点を置いた活動をすることになるのですが、その前に大学を1年休学し、実際に学ぶため岡山のだっぴでインターンをすることにしました。

鳥取に移住(就職)した理由

地元である岡山へ帰り、岡山のだっぴで1年間インターンをすることを決めた背景にもう一つ、大学卒業後の進路への思いがありました。

「教員になりたい」と大学に進学した和泉さんですが、当時、教員になる以外の道もあるのではないかと迷ったとおっしゃいます。その理由は「教育に関わる仕事=教員」に違和感があったからなのだそうです。
教員以外の仕事を探る中で選択肢になったのが、岡山のだっぴでした。

岡山でのインターンは、結果的に「教育に関わる仕事=教員」だけではないということに気づき、違和感は払拭され価値観も変わる経験だったといいます。

同時に、生涯を通じて教育に関わりたいという思いが芽生えた和泉さん。
では、どんな風に!?と考えた時に、自分の見てきた世界を伝えられるのが教員の仕事の魅力だと考え、まずは教員ではない社会での就職を決断。

そして岡山でのインターンから再び鳥取へ戻り就職した理由は、インターン中の目標にありました。
それは、岡山のだっぴにある中高生向けの多世代交流プログラムを鳥取でもやりたいと考えていたから。そして鳥取でそれをやった先の世界が見てみたいという思いもあり、鳥取に戻ることを選ばれたそうです。

社会人となって過ごす鳥取での新生活

ー鳥取銀行を選んだ理由
地域で活動、貢献している企業に焦点をあて、また働きながらだっぴ活動もしたかったので、(時間の)余白を作ることができそうだと考えたから。

同期は皆さん鳥取出身で、岡山出身の自分はちょっと特殊だったけど、銀行と縁があったのかなと笑いながらお話される和泉さん。

銀行の仕事は融資担当。これまであまり触れてこなかった数字の世界が新鮮だったとおっしゃいます。
現在も銀行で必要な資格を取得するために勉強されると同時に、大学時代に見ていた地域に、まだまだ知らなかった企業があり、そこにはどういう人たちがいるのかということを知れるところに仕事の面白みを感じておられます。

そして、これまで大学時代やだっぴ活動を通して「教育」のことを常々考えてきた中で、「教育」と「金融」の世界に交わる部分があるのではないかと考え始めていらっしゃいます。
それはSDGsにも通じる企業が社会のために何かできることとして、教育への投資の仕組みづくりなど今後の教育についての課題意識も明確になっていっているようです。

ー現在、会社の寮に暮らす和泉さん。鳥取の暮らしで気に入っていることやよく行く場所について伺いました。

時間の流れがゆっくりで、気が楽になる。
余白の時間があり、その使い方を自分で選択できる環境が好きなのだそうです。

大学進学で鳥取に来られた和泉さんですが、その後鳥取を離れて再び戻って来られたことからも、鳥取での生活は和泉さんにすごく合っていたのですね。

さらにお気に入りの場所は、「Camel0857」というカフェ。
顔なじみのある一つの居場所になっているほど通われているそうです。

また社会人になってから始めたという海釣りでは、「船の上はリラックスできて鳥取でしか味わえない景色と時間がある」と、鳥取ならではの生活を満喫中。

カフェも釣りも新しい人と出会う機会にもなっているそうで、仕事以外でも充実した時間を過ごしておられます。

ー鳥取での生活で困った点
強いて挙げるなら刺激が少ないところ。
現在はオンラインでもさまざまなイベントがあったり、人と会話する機会も増えたり、外に出なくてもある程度解消できてはいるけれど、それまではやはり自分を高めていくための刺激は多くはなかったので、もの足りなさを感じることもあったようです。

ー刺激の弱さの解決法
本を読んだり、動画を観たり、一方的ではあるけれどインプットしていく。

コロナ禍になりよりオンライン化が進んでいるので、出会いたい人とつながることができるし、今まで以上にコミュニケーションが活発になったという印象を持っておられるようです。

これはだっぴ活動でも反映されており、岡山のだっぴともオンラインになったことで一緒にイベントができたり、定期的にオンラインでつないでコミュニケーションを取ることが当たり前になったりと、和泉さんにとってとてもポジティブな状況なのだそうです。

働きながらのだっぴ活動

岡山での1年間のインターンを終え鳥取に戻ってきた大学4年時、鳥取のだっぴも新体制となり、改めて鳥取だっぴのスタッフとしての活動が始まります。

その活動は、高校生・大学生のインターンがメインで、岡山のだっぴメンバーである大学生が鳥取のだっぴでインターンをしたり、岡山とのつながりの深さもうかがえます。

最近では、青翔開智高等学校、青谷高校、高草中学校、千代南中学校と鳥取市内の4つの中学・高校での多世代交流のイベント開催に尽力されています。

実は筆者も昨年、青谷高校で開催された同イベントに参加させていただき、多種多様な業種の方と出会うことができ本当に楽しかったことを覚えています。何より、高校生たちがよく発言していることに驚き、だっぴのしっかりとしたプログラムに脱帽しました。

ーだっぴ活動の先にあるものとは?
中学・高校でのだっぴ活動が文化となって広がっていき、それによって多世代交流を地域に根付かせ、いずれイベントがなくても、大人と中学生、高校生、大学生が普通に話すことができる関係性を地域で築くことができれば、特に若い世代のふるさとへの愛着にもつながっていくのではないかと和泉さんはおっしゃいます。
また鳥取でこのような人と人との交流の場ができることで、都会に行かないと機会がなかったという鳥取における課題の解決にもなっているのではと考えておられます。

ー新しい出会いのために
和泉さんの場合は特に、だっぴ活動を通してイベントで出会った人、地域の人、学校の先生など、さまざまな業種の方とつながる機会が多いとおっしゃいます。
だっぴのイベントでは、いろんなコミュニティの方が来られるので、若い世代だけでなく、社会人や大人の方々にとっても開かれた出会いの場になっているようです。


ー銀行とだっぴ活動、複業の相乗効果
銀行とだっぴ、2つの活動は和泉さんにとって違う知識や刺激が得ることができ、両方やっていて良かったと思うそうです。
また人と会ったり新しいことを知るのが好きなので、いろんな仕事をしたり幅広い世代の方々と出会ったりできる環境が和泉さんの活動を豊かにしているようです。

一方でそれぞれの活動について時間の確保や調整が大変なこともあり、今後の課題もあるとおっしゃいます。

鳥取に進学・就職を考えている方へメッセージ

鳥取には余白がある。

これは和泉さんが鳥取の気に入っている部分であり、鳥取を選んだ最大の理由。

この余白はゆったりとした時間の流れでもあり、未開拓の地であることも示しています。

大学生をはじめとした特に若い世代の方々にとって、何かやろうとしていることがあるならば、あなたの入れる余白があると思うと和泉さんはおっしゃいます。

そして鳥取で挑戦する人が増え、鳥取を盛り上げてくれる仲間ができることが嬉しいと最後にお話してくださいました。

以上です。

常に自問自答しながら謙虚に、自ら選んだ道を大切に歩んでいく和泉さんだから、地に足のついた活動となり、そこから新たなつながりがたくさん訪れるのだと感じました。
そして鳥取の地を活動の場に選ばれた和泉さんからみた鳥取の魅力が、今後の鳥取の未来を切り拓いていくのではないでしょうか。

これから進学や就職、移住など鳥取での新生活を考えていらっしゃる方へ、少しでも参考になれば幸いです。

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