「待機児童ゼロ」「女性が働きやすい県全国1位」「子どもの学力・体力が全国トップクラス」「子育て世帯の移住幸福度ランキング全国1位」

今、子育て世代に人気の都道府県がどこかお分かりだろうか。答えは、日本の西側、日本海沿岸の北陸地域に位置する福井県だ。福井県では、子育て世帯のための教育・生活環境づくりのほか経済的負担を軽減する取り組みに力を入れており、実際に子育てにまつわるトータルサポートが手厚いという理由で、近年移住者が増加している都道府県の一つだ。

今回、子育て世代に向けた福井県の魅力を紹介するので、これから移住を考えている方にとって理想的な生活を考えるヒントにしてみてほしい。

移住幸福度は全国No.1、20~30歳代を中心にU・I・Jターン希望者が増加中

そもそも福井県には、現在どのくらいの移住者がいるのだろうか。福井県は、「県・市町の支援を受けて移住した人」を「新ふくい人」と呼んでいるが、2020年度には新ふくい人が過去最高の1,004人を記録。2015年度の新ふくい人の数は460人であったため、5年間で倍以上にものぼっている。

移住者の割合は、関東からが最も多く、令和2年度には平成26年度と比べて約3倍にもなった。続いて関西、中京と三大都市圏からの移住者が多い。

また、移住者全体の5割がIターンかつ6割が20~30歳代、という調査結果が出ている。このことが意味するのは、子育てを始める時期、もしくは結婚などの子育てについて考えるタイミングがきっかけで、移住・子育てのサポートが充実したふるさとの福井県に戻ってくる人が多いのではないかということだ。

子育て世代が移住・定着しやすい環境づくりが魅力

子育て世代への取り組みについて、具体的にどのような環境が整えられているのか。注目すべきは教育・子育ての2つの視点で地域と連携して育てる土壌があることだ。

「家庭・学校・地域が連携して子どもを育てる」が教育力の高さを育む

教育力の高さは福井県の売りであるが、その背景には塾や予備校の少なさがある。一見デメリットに感じられる人もいるかもしれないが、塾や予備校が少なくても、「家庭・学校・地域が連携して子どもを育てる」という風土が根付いている。高等学校卒業までの18年間、一貫した教育が教育力の高さにつながっている。

充実の子育て環境と経済的な支援 

1、子供を預けられる施設が充実

まずは、子どもを預けられる施設が充実している点だ。待機児童ゼロの実績が示すとおり、年度途中からの入所・入園を可能とするほか、休日保育も行える体制がある。また、病気治療中の子どもを預けたいなど、一時預かりができる施設が県内各地にあり、送迎や家事支援も受けることができる。

子育て支援というと就学前の子どもがメインと捉えられがちだが、学童保育など就学後のフォローも怠らない。「サポートが充実している背景には、元々福井県が共働き率の高い県であることが影響している」と、県の担当者は語る。

2、経済的な支援

2点目は、経済的な制度である。「子だくさんふくいプロジェクト」では、所得制限はあるものの子どもが2人以上いる家庭の保育料を無料にしたり、中学3年生までの子どもの入通院にかかる医療費を一部負担したりするなど、子育てを後押しするサポートをとりそろえている。上記のほかにも給食費を無料にするといった市町の独自支援もある。

また、18歳未満の子どもがいる全世帯と妊婦の方を対象に、店舗などでスマートフォンでパスポートを提示すると優待サービスが受けられる「ふく育パスポート」という取り組みも実施。食事、レジャー、美容などで割引を受けられるほか景品もゲットできるため、かなりお得な内容ではないだろうか。

3、都市圏と比較して物価が安く、貯金がしやすい生活環境

これらの子育て環境が充実している点や、都市圏と比較して物価が安いという点から、貯金がしやすいということも大きな魅力である。実際に県が経済産業省の「生活コストの「見える化」システム」を利用して、30〜60歳までに2人の子どもを育てながら貯めることのできる金額を試算したところ、東京都と比べてプラス3,430万円という結果が出た。生活コストを抑えつつ将来へ向けた準備もできる点は、子育て世帯に嬉しいメリットと言える。

今後の子育て環境づくりとしては、雨の日や冬の雪が降る日でも親子で安心して楽しく遊ぶことのできる全天候型のスポットを、2025年度までに全17市町での整備を目指しているとのことだ。

日本最大級のボールプールがある「こども家族館」は福井県で人気施設の一つ(おおい町)

2021年度開設の「移住サポーター」制度!移住前後の悩みを手厚く支援

福井県では、2021年度から「移住サポーター」制度を創設した。移住サポーターとは、移住のサポートや移住後のフォローを行う方々だ。先輩移住者のほか、ものづくり・農業・地域活動など多方面で活躍する人が各地域におり、移住を希望する方と一緒に移住希望先の下見を行ったり、移住相談を受けたりする。

ふくい移住サポーターの皆様

現在、大野市移住サポーターで移住歴3年の安井梨菜さんは、就職・結婚・出産を経てUターンした方の一人。全面的に自治体がバックアップしてくれる子育て環境のほか、自然の豊かさにも癒されており、「子育ての大変さはどこでも変わらないが、親が心の余裕をもって育児ができること、自然豊かな環境で子どもと様々な経験ができることが幸せ」と語る。

大野市で移住サポータ―を務める安井さん

また、あわら市移住サポーターで移住歴8年の野尻知子さんも、同じく結婚を機に福井県へ移住した。育児休暇取得を推進する県の姿勢から、急な子ども関連の休みにも理解ある企業が多いと感じているそうだ。

結婚を機に福井県へ移住の野尻さん一家

さらに、福井県では求人募集サイト「バイトル」と連携し、住まい支援や子育て支援を受けられる企業の求人を紹介している。移住するには日々の生活を賄う仕事が必要だが、こちらの面も抜かりない。至るところで、ゆかりのない福井県でも移住者が楽しく暮らすことができるように、定着できるようにとの想いが詰まっている。

福井県の子育て・教育環境詳細はこちら
https://www.baitoru.com/pdt/fukuiken/211011/index01.html?pname=closeup_b1066602_20211011

【2月13日・19日】福井県移住フェアを大阪・東京で開催 ~福井の仕事・暮らし・子育てを実感!~

2月には東京・大阪で移住フェアを開催する。先輩移住者との交流コーナーのほか、総合および市町の相談コーナーを設置。移住の基礎的な質問からディープな内容までたずねられる絶好の機会となっている。子育て世代も安心のキッズコーナーでは、県が力を注ぐ「木育」の体験も可能だ。来場者限定の特典も充実しているので、気軽に来場してみてはいかがだろうか。

ふくい移住・就職フェア in 大阪

日程:2/13(日) 11:00~16:30
場所:大阪府大阪市北区大深町3-1
グランフロント大阪 北館タワーC8階 カンファレンスルームC01+C02+C03

ふくい移住・就職フェア in 東京

日程:2/19(土) 11:00~16:30
場所:東京都千代田区有楽町2-10-1
東京交通会館12F カトレアサロンA

イベント特設サイト
https://fukui-iju.jp/

■参考
ふくい移住ナビ
https://www.fukui-ijunavi.jp/

福井県子育て応援サイト「ふく育」
https://www.fuku-iku.jp/about-passport.php