世界最大級の渦潮が有名な四国の玄関口「徳島県鳴門市」では、家庭菜園、アルバイト、兼業等、形態や規模を問わず農業を生活に取り入れながら、農業以外の仕事、ライフワーク、得意なことといった、自身のライフスタイルに合わせたX(=天職)で世の中に貢献する新しい生活様式「半農半X」を応援しています。
今回、株式会社おてつたびと連携し、参加者同士がシェアハウスで交流しながら、半日は特産品のらっきょう農家さんと農作業、半日はフリータイムの鳴門暮らしを2週間体験していただく事業を実施。全国から6名が参加しました。

愛知県から参加の大塚惇司さんは大学生で進路に悩む中、親御さんの勧めで応募に踏み切ったそう。今まで四国に縁がなく、農業経験も全くない中で、あまり農業に良いイメージを持っていなかったそうですが、実際に体験してみるとがらっと変わったようです。
「なんとなく力仕事が多くてしんどいイメージを持っていたんです。でも実際農作業を始めてみると、身体を動かすことが楽しくて。今までスポーツもあまりしてこなかったのですが、景色がきれいな農場で、のびのび身体が動かせる仕事っていいなぁと思うようになりました。今では農作業をしていると「気持ちいい」と感じるようになってきました(笑)。」

また、生活リズムにも変化があったそう。
「元々夜型で陽の光を浴びない生活でしたが、今では7時に出発して自転車と渡船で30分かけて通勤しています。農業体験が始まってからは毎朝気持ち良く目が覚めて、「今日もいっちょやってやるか!」という前向きな気持ちになっています。」

大塚さんは、さらさらとした砂地でのらっきょうの収穫作業が中心でした。
そこで、空き時間を利用して、他の参加者が行っているらっきょうの洗い作業や袋詰め作業などの様子を自ら見に行ったそう。
「収穫したらっきょうがその後どうなるのかを見てみたかったんです。自分が収穫したらっきょうが商品になっていくのを見るととても嬉しかったです。」

農家さんや他の参加者と交流ができるのも魅力。
「作業の後に農家さんにご飯に連れて行ってもらったり、参加者でシェアハウスの1つの部屋に集まってパーティーみたいなものをしたり。今晩も皆でドイツ料理のお店に行く約束をしています。」と話していました。

「農業のことも鳴門市のことも知らない中参加しましたが、農家さんや参加者の方々だけでなく、地元の方が手を振ってあいさつをしてくれたりするなど、とても温かく接してくれて嬉しかったです。人生の選択肢、そして視野が広がりました。農業に良いイメージを持っていない人にこそぜひ体験してほしいです。」と話してくれました。