福岡県への移住や就職に興味のある方向けに、地域や仕事場に訪れ、
「くらし」と「しごと」を体験いただく企画が「福岡くらしごと体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、
周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、
移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

 

KIRITO COFFEE ROASTERS


住所:福岡県うきは市浮羽町山北226-9/事業内容:コーヒー豆のハンドピッキング・焙煎・抽出、コーヒー豆の販売

 

福岡県の南部に位置するうきは市。北に一級河川の筑後川が流れ、南には耳納連山が連なっている自然豊かなまちです。豊富な地下水のおかげで一年中おいしいフルーツが食べられる場所として人気。

そんなうきは市に流れる水に魅了され、筑後市から移住してきたのは、「KIRITO COFFEE ROASTERS(キリトコーヒーロースターズ)」店主の濱幾里人さんです。

以前食堂として賑わっていた一軒家を借りて「KIRITO COFFEE ROASTERS」をオープン。インドネシア産のマンデリンというコーヒー豆の専門店として、生豆のハンドピッキングから焙煎、抽出まで全て行っています。

「コーヒーって水がすごく大事なんです。水のおいしさで味が全然変わるんですよ」と濱さんは話します。

濱さんは出店するにあたり、九州各地を回り、湧き水でコーヒーを淹れて理想の味を探し求めたそう。

「熊本県の阿蘇山系の水が九州中に流れてるんですよね。エリアによって地質とか地中を流れる年数とかで、微妙に味が違うんですよ。どこもおいしいんですけど、マンデリンに合う水質の場所に出店して、自分が納得できる味を提供したいと思ったんです」と、濱さんは話します。

そして、理想のコーヒーの味になる水を探し求めてたどり着いたのが、現在の店舗がある場所。

「店のすぐそばのお寺を流れる水も阿蘇の水だよって教えてもらって。50年位かけてたどり着いて湧いている水で、日本名水百選にも選ばれているんですよ。その水が一番マンデリンに合うなと思って」

そんな経緯から、理想のコーヒーを淹れられるうきは市へ移住した濱さん。こだわりの豆、うきはの水で淹れたコーヒーを多くのお客さんに提供しています。

 

KIRITO COFFEE ROASTERS

今回体験できる内容


今回の福岡くらしごと体験では、「KIRITO COFFEE ROASTERS」の仕事の一部を体験できます。

店舗近くのお寺への水汲み、コーヒー豆の水洗、ハンドピッキング(選別)に加え、店舗での接客、焙煎したコーヒー豆の袋詰め、卸先への配達、通販サイトで注文が入った商品の発送対応などを行います。また、現在の店舗近くにある元保育所を買い取り、移転準備を進めています。そのため、平日の午前中のみ保育所の草刈り、室内の掃除も行います。

滞在中は、濱さんと一緒に食事する時間を設けています。独学でコーヒー焙煎を習得し、自分のお店を持った濱さん。コーヒーに関するイロハや店舗経営について詳しくお話を聞くことができます。

コーヒーに合う湧き水を求め、うきは市にオープンしたKIRITO COFFEE ROASTERS。濱さんがうきは市への移住を決断したのは、「人」も大きく影響したそうです。

「店舗の大家さんとか近所の方が本当に優しかったんです。いくら自然が美しくて、風景がいい場所に住んでも、結局、一人じゃ生きられないですよね。地域の人との相性もあると思うんですけど、結果、人の優しさも決め手になりましたね」

今回の体験を通じて、移住に関するリアルを知れるだけでなく、うきは市の人の優しさにも触れられるかもしれません。

KIRITO COFFEE ROASTERS

しごと・くらしの特徴


濱さんは、高校卒業後、福岡にできた有名コーヒーチェーン店の一号店の立ち上げに参画。そこで接客やコーヒーの基礎知識を身に付けていた中、転機が訪れます。

画家であるお父様が仕事の都合でヨーロッパに行くことに。ヨーロッパのカフェ文化を肌で感じたいと思った濱さんは、仕事を辞めてお父様に付いていくことを決断しました。

「あっちでは一日三回とかカフェに行くんですよね。カフェがあちこちにあって、街で知り合いに会ったら『話そう!』と言って、お店に入るんです。それを見て、サードプレイスっていうか、気軽に入れて誰もが落ち着ける空間を日本に戻ってから作りたいと思ったんです」

そんな思いを持って、濱さんは帰国後に独学でコーヒー焙煎を始めます。
「自分で豆を仕入れて、炒り始めたんです。全然知識がないからたくさん焦がしたんですけどね。手探りでやり続ける中で、おいしいんじゃないかなって思えるようになってきて」と、濱さんは話します。

友人や知り合いの方にコーヒー豆を配っていく中で、購入希望者が現れ、イベント出展の声も掛かるようになったそう。濱さんが独学でコーヒー豆を焼き始めてから来年でちょうど10年になります。

濱さんは晴れやかな表情でこう話します。
「お客さんはみんな豆を買いに来て、すぐ帰るっていうのは少ないんですよ。すごい話してから帰られるんですよね」

オンラインでも買い物ができる時代。ただ販売するのではなく、お客さんから「あなたから買いたい」と思って貰えることが大切だと濱さんは言います。

今回の体験を通じて、経営や接客、地域の方々との関わり方など、多くのことを知ることができそうです。濱さんが目指したみんなが落ち着ける場所を、ぜひ肌で感じてきてください!

 

スケジュール


1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.「KIRITO COFFEE ROASTERS」の仕事の説明
3.地域の案内
4.仕事のお手伝い
・お寺への水汲み
・コーヒー豆の水洗
・豆のハンドピッキング
・店舗での接客
・焙煎後のコーヒー豆の袋詰め
・卸先への配達
・通販サイトで注文が入った商品の発送対応
・保育所の草刈、掃除(平日の午前中のみ)
※実際の仕事状況によって変更があります。

2日目(9:00~17:00)
1.仕事のお手伝い
・お寺への水汲み
・コーヒー豆の水洗
・豆のハンドピッキング
・店舗での接客
・焙煎後のコーヒー豆の袋詰め
・卸先への配達
・通販サイトで注文が入った商品の発送対応
・保育所の草刈、掃除(平日の午前中のみ)
※実際の仕事状況によって変更があります。

3日目(9:00~15:00)
1.仕事のお手伝い
・お寺への水汲み
・コーヒー豆の水洗
・豆のハンドピッキング
・店舗での接客
・焙煎後のコーヒー豆の袋詰め
・卸先への配達
・通販サイトで注文が入った商品の発送対応
・保育所の草刈、掃除(平日の午前中のみ)
2.最後のまとめ
・体験の感想、質疑応答
※実際の仕事状況によって変更があります。
※土日祝日の体験実施の場合は、接客・配達・発送対応がメインになります。

補足事項


最少催行人数:1名
宿泊場所 :近隣宿泊施設
集合場所:KIRITO COFFEE ROASTERS|福岡県うきは市浮羽町山北226-9

体験経費


参加費:無料
宿泊費:5,000円/泊まで補助あり
食費:自己負担
交通費(自宅~集合場所):自己負担

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