• 移住相談では何が分かるんだろう?
  • 移住相談の経験談が知りたい
  • 相談後はどんな悩みが解決するの?

  これから移住相談を考えている方の疑問に答えます。 

 

✓この記事で分かること

  • 移住相談で得られる情報と得られない情報
  • 移住相談に行っても解決しない悩み
  • 移住相談に行っても解決しない悩みの解決法

 

✓本記事を書いた人 こんにちは!

東京から淡路島へ移住した、地域ブロガーのこばだんなです。

現在は、地域おこし協力隊として古民家のリノベーションをしたり、過疎集落の地図インフラを構築したりしています。

 


移住相談は、経験豊富な相談員と気軽に話し合える有意義な場所ですが、実は移住相談だけでは解決しない悩みもあります。

本記事では、わたしが地方移住する時に何度もお世話になった「移住相談」の経験を基に、以下の3点をお伝えします。

 

【本記事のポイント】
移住相談で解決しない悩み3選

  1. すぐ住める理想の古民家は見つからない
  2. あなたの背中を押す移住を決断する理由は見つからない
  3. いくら生活費がを稼げば移住先で暮らしていけるのかは分からない

 

地方へ移住するには、地域のことを調べたり移住に必要な情報を得るために、移住相談の場を利用するのが望ましいです。

なせなら、移住する上で知っておくべき内容や着眼点、先輩移住者からのアドバイスが受けられるきっかけになるからです。


しかし、移住相談ですべての疑問や悩みが解消されるわけではありません。

  • せっかく参加したのに知りたいことが全然分からなかった
  • いくつも移住相談に参加したのに時間の無駄だった

こんな残念な思いになってしまう場合もあります。


本記事の内容を理解すれば、移住相談で解決する悩みと解決しない悩みの違いが理解できるようになり、ムダに移住相談に時間とお金を使わなくてもよくなります。

また、限られた時間を有効活用してスムーズに移住の検討を進めることができるようになるので、これから移住相談を予定している方は、ぜひご覧ください。

 

移住相談だけではすぐ住める理想の古民家は見つからない

移住相談にもいくつか種類はありますが、移住相談だけで希望のエリアの古民家の情報を見つけることはできません。

 

特に、大規模な移住相談フェアや都道府県が開催するような移住相談会では、移住を考え始めた人向けの入門情報が多く、具体的な住居(空き家など)の情報量は少ない傾向にあります。

 

こういった相談会は、「そもそも地方移住をどうやって進めていけばいいのか分からない」「どうやって移住先の情報を調べたらいいのか分からない」方にとっては、情報が充実し、有意義な時間になります。

あなたが移住の進め方を聞けば、相談員の方も丁寧に回答してくれるでしょう。


一方で、「すぐ住める古民家を探している」といった要望には、「空き家バンクから探せます」程度の情報しか移住相談では得られないことほとんどです。

 

実際のところ、移住しようと思っても「理想の空き家がなかなか見つからない」ために、移住にたどり着かない方も多いでしょう。

 

日本国内では年々空き家の数が増えていますが、比較的キレイですぐ住めるような古民家や空き家は、なかなか見つからないと感じる方も多いのではないでしょうか。

 

空き家の状況

総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は13.6%と,平成25年から0.1ポイント上昇し,過去最高となっている。
空き家数の推移をみると,これまで一貫して増加が続いており,昭和63年から平成30年までの30年間にかけて452万戸(114.7%)の増加となっている。

出典:平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計 結果の概要|総務省統計局

 

これは決して空き家がないわけではなくて、移住希望者に情報が伝わるまでに、状態の良い物件はすでに埋まってしまっているという構造にあります。

 

空き家の情報が伝わる順番を見てみてみましょう。

空き家が生まれた時に、一番最初にその事柄を知るのは近隣住民の方です。

 

次に、近隣住民の方の知り合いを通じて、住み替えや移住を希望している地域内外の人に情報が伝わります。

 

その後、地域内の住民同士の世間話や自治体の調査によって空き家の存在が認知されます。

 

最後に、自治体を中心に空き家バンク情報に登録をされることによって、地域外の方が自由に空き家情報を確認できるようになります。

 

この構造を見て分かる通り、地域外の移住希望者よりも地域内の住み替え希望者や、知り合いを通じた移住希望者へ情報が先に届くようになっているので、状態の良い物件は先に埋まっていくわけです。

 

理想の空き家を見つけるためには、住みたいと考えている地域に近くに仮移住(2段階移住)をして、地域の内側に入ることが有効です。

また、すぐに移住ができなくても、短期移住や定期的に足を運んで地域の人との関係を紡いだり、移住希望者であることを認知してもらったりすることで、いち早く物件情報が手に入る可能性が高まります。

 

人から情報がやってくることを意識して、行動に移してみましょう。

 

移住相談をしてもあなたの背中を押す、移住を決断する理由は見つからない

移住相談しただけでは、「住む場所」「働く場所」を変えるといった大きな決断をするための「確たる理由」は見つからないでしょう。

 

移住相談をすることで多くの地域情報が得られたり、移住者の様子を知ることができたりします。

 

ですが、「自分が移住しても大丈夫か」「移住後に家族とともに暮らしていけるか」自分の物差しで判断するには、移住相談をきっかけに自分で情報を深堀していく必要があるわけですね。

 

特に、ご家族がいる場合や転職・独立が伴う方は、得た情報を自分に置き換えて考える必要があるでしょう。
もちろん家族とのコミュニケーションも大切です。

 

わたしも移住に伴って会社を辞め、個人事業主として新しい働き方になったり、こどもを含めて家族全員の暮らしの環境が変わったりと、大きな環境の変化を前に、移住する前には多くの葛藤と不安がありました。

 

わたしが移住を決断できるようになったのは、移住相談をきっかけに多くの先輩移住者を紹介してもらい、自分と似た家族構成、職種の方と出会い、具体的に移住後の生活イメージを描くことができたからです。

 

自分の属性に似た先輩移住者を見つけることによって、移住後の生活収支や子育て環境などの不安が少しずつクリアになっていき、決断を妨げていた不安が軽くなっていく実感がありました。

 

移住を決断するには、自分事の情報を自分の足で集めていく必要があります。

 

移住相談はあくまで情報の入り口として捉え、あなた自身の手で深い地域情報を探るきっかけづくりに活用してみてください。

 

移住相談ではいくら生活費が稼げれば移住先で暮らしていけるのかは分からない

移住相談では、具体的に「いくら生活費を稼げれば、移住先で暮らしていけるのか」お金の話を知ることは難しいです。

 

「生活費」は、家族の状況や仕事・趣味の有無などによって、各家庭によって前提条件が異なります。

 

そのため、移住相談員の方も明確な答えを持ち合わせていません。

 

移住支援を担うポータルサイトやわたしが発信しているブログ「移住後の働き方戦略室」のような田舎暮らしの体験談では、これから地方移住を志す”みなさん”に向けて、田舎暮らしのお金の話をしています。

 

でも、不特定多数の誰かに向けられたこの発信は、今この記事を読んでくれているあなただけに100%向けられた発信ではないわけですよね。

 

「いくら生活費を稼げれば、移住先で暮らしていけるのか」

 

この疑問に対する不安が解消できないと、なかなか行動に移すのは難しいものです。

 

地方移住をしてみた経験から、この疑問をクリアにしていく最も効果的な方法は「先輩移住者に聞くこと」でした。

 

自分と属性の似た先輩移住者を見つけて体験談を聞こう

最も納得感のある方法は、自分の家庭状況や仕事が似ている先輩移住者を見つけて体験談を聞くことです。

 

わたしの場合は淡路島に移住する前に、「こどもの数や地域おこし協力隊という仕事、年代、元IT系の職種」といった、移住後のわたしにかなり近い属性を持つ先輩移住者に巡り合うことができました。

 

移住相談でご紹介いただき、移住後の暮らしや家計の状況について、詳しくお伺いすることができ、かなり不安の解消につながりました。

 

自分に状況が近い先輩移住者から話を聞くことができたので、わたしも移住に踏み切ることができました。

 

どんな先輩移住者がいるのか、先輩移住者と巡り合るためには移住相談を利用するのがオススメです。

 

自分の現在の状況を整理して「先輩移住者と話してみたい」相談時に伝えれば、比較的スムーズに先輩移住者を紹介してもらうことができるでしょう。

 

移住相談で話した終わりにするのではなく、きっかけとしてあなたから先輩移住者にアプローチをしてみてください。

 

【まとめ】知っておかないとがっかりする移住相談で解決しない悩み3選

【本記事のポイント】
移住相談で解決しない悩み3選

  1. すぐ住める理想の古民家は見つからない
  2. あなたの背中を押す移住を決断する理由は見つからない
  3. いくら生活費が稼げれば移住先で暮らしていけるのかは分からない

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

地方移住を検討されている方の参考になれば幸いです。

 


 

本記事のライターは、Nativ.mediaの地域ブロガーとしてチャンネルを開設しているこばだんな ( @iju_kobayashike ) です。

 

地方移住や地域おこし協力隊、移住後の働き方について発信するメディア「移住後の働き方戦略室」を運営しています。

 

移住後の働き方戦略室では、テキストメディアの他に音声メディア(stand.fmでも情報を発信をしています。

読者・リスナーの方が無理なくインプットできる”ながら聴き”向けに、毎日1話あなたの耳に役立つ情報をお届けしています。

 

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