スローライフな田舎暮らし、牟岐町出羽島

徳島県南部(みなみ阿波)にある牟岐町には、本土から船でわずか15分ほどの海上に有人の離島『出羽島(てばじま)』があります。本土にも美しい海・山・川があって素敵な田舎暮らしができますが、この出羽島は少し別世界です。周囲4kmほどの小さな島ですが、古くから漁業の島として人が暮らし、近年ではこの環境に惚れて移住してくる人も。今日はそんな出羽島の暮らしを少し覗いてみましょう。

出羽島へは、本土にある牟岐港から毎日片道6便の定期船が出ています。たった15分で到着するので、出羽島に住んで仕事は本土へ通うという生活もできそうです。そして島に降り立つと、離島ならではというか、ただその景色だけですごくゆったりとした雰囲気を感じ取れます。

出羽島の形状を見てみると、さすがは漁業の島というだけあって、島内に入り込む形で港が整備されており、その港を囲むように集落が形成されています。港や集落があるのは島の北側で、南側にはちょっとした山があり、島の形がそのまま津波避けになっているような感じです。さらに集落の周りには家よりも高い防波堤があり、しっかりと災害対策が施されています。

漁業アカデミーから出羽島移住をした野口さん夫婦

そんな出羽島でお会いしたのは、2017年に移住してきたという野口さん夫婦。元々は東京出身の都会っ子で、移住前は神奈川で釣り船の仕事をしていたのだそう。

「都会育ちなんですが、元々都会はあまり好きじゃなくて。ずっと田舎暮らしがしたかったんですよ。それと、2人とも釣りが趣味だったこともあって、漁師の仕事をやりたいなという希望もありました。そんなことを考えていたときに、たまたま旅行で徳島に来て。そのときに徳島県で『とくしま漁業アカデミー』という漁師育成プログラムが始まるという話を聞いたんですよ」

そして、一期生としてとくしま漁業アカデミーに入学した野口さん。そのアカデミーの実習で出羽島を訪れることになったのだといいます。

「元々離島に移住したいと思っていたのもあって、アカデミーの実習場所に出羽島を選びました。離島といえば本土からかなり遠いようなイメージですが、出羽島は本土からすごく近くて。でも車も走っていない島なので、とても静かで良い環境なんですよね。それに、海が近いので歩いて釣りにも行けますし(笑)」

田舎暮らしが好きで、釣りも好きな野口さんたちにとって出羽島はまさにパラダイスのような離島。今では出羽島に完全に移住し、漁業の他に古民家で民泊も営んでいます。

離島移住で都会の人ごみから開放!

漁業では伊勢海老やアオリイカやシマアジなどを獲っている野口さんですが、遊びでもよく釣りに行くのだそう。

「東京に住んでいたときは、片道2時間もかけて釣りに行ったりしていましたからね。今では徒歩数分で釣り場に行けちゃうので、仕事以外でもよく釣りをしています。イカ釣りとか楽しいですよ」

野口さんがよく遊びで釣りをするというのが、島の北端にあるこちらの堤防。アングラーなら分かると思いますが、めちゃくちゃ釣れそうな雰囲気です…! 実際、釣り目的で出羽島にやってくる人もたくさんいるのだとか。その他、東の海岸はサーフィンスポットとしても人気なのだといいます。

出羽島に移住して「やりたいことが全部できている」と話す野口さん。自宅横には畑もあり、いろんな野菜を育てています。

「東京に住んでいたときはもちろん畑なんて持てなかったですけど、出羽島では思う存分自家菜園を楽しむことができています。山の方にはミカンの木もあるんですよ。それに、私たちは都会のゴミゴミした感じが好きじゃなかったので、出羽島に移住して、すごく開放された感じです」

出羽島のスローな空気感の中、開放感たっぷりに暮らす野口さん。決して便利とは言えませんが、その離島暮らしはとても楽しそうです。そんな離島の田舎暮らしに憧れる人は、一度野口さんの民泊に滞在して、出羽島の雰囲気を味わってみては?


野口さんの民泊はこちら
民泊うたタネ
徳島県海部郡牟岐町大字牟岐浦字出羽島24-1
tel.090-2233-4767
https://minpaku-utatane.jimdosite.com/


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