世界最大級の渦潮が有名な四国の玄関口「徳島県鳴門市」には、雄大な大海原と大鳴門橋を臨むロケーションに複数のリゾートホテルがあり、季節を問わず多くの観光客を迎え入れています。
そんな鳴門市では、(株)おてつたびと市内3ヶ所のリゾートホテルとで連携し参加者同士がシェアハウスで交流を深めながら、リゾートホテルでのアルバイトと実際の鳴門暮らしを約3週間体験できる事業を開始しました。
■今回の連携リゾートホテル■
今回は、北海道からのご参加で、キャンピングカーで日本一周旅行をしながら各地でおてつたびに参加されている国広 誠さん・祐香さんご夫妻に、鳴門市での生活とアオアヲナルトリゾートでのおてつたびに参加してみた感想をお聞きしました。
キャンピングカーで日本を旅するご夫婦
福祉用具の営業職をしていた誠さんと看護師をしていた祐香さんが、勤めていた職場を退職してキャンピングカーで全国を周ろう、と北海道を出発したのは昨年の12月のことだそうです。
筆者
「お仕事を辞めて日本一周の旅に出ることに不安はありませんでしたか?」
この質問にはお二人で顔を見合わせて
「なかったよね。」
と一言。
祐香さん
「夫の仕事はとてもやりがいのある仕事に間違いはありません。でも、年を重ねて人生を振り返ったときに後悔のない人生だったと思ってほしい。そう感じ、今しかできないことをしようと考えました。そして夫婦で話し合った結果、日本各地で『観光』『グルメ』『未知の体験』などを楽しみながら、それぞれの土地で何かお役に立つことができればいいね、ということになり、今回の旅が始まりました。」
誠さん
「キャンピングカーの購入を考えたとき、実は少し迷いがありました。というのも、キャンピングカーは決して安い買い物ではなく、我が家の家計を管理してくれている妻が首を縦に振ってくれるかどうかということへの不安からです。ただ、僕の心配は取り越し苦労に終わり、現在の生活があります。」
祐香さん
「もしダメだったらまた働けばいいし、という気持ちで旅を続けています。」
なぜ鳴門?なぜおてつたび?
当初、純粋に旅を楽しんでいたお二人。
おてつたびのことはテレビで知ったそうです。
祐香さん
「テレビでおてつたびの放送を見て、期間を決めてさまざまな仕事を体験できることに魅力を感じました。私自身20代のころにワーキングホリデーでカナダに行き、Nanny※として住み込みで働いたことや、ペンション等のハウスキーパーやレストランのバッサー※2などの仕事をしたことがあったので、おてつたびのシステムに特に抵抗はありませんでした。
また、私たちはほとんどの人生を営業職と看護職に従事してきたので、今までの仕事とは全く違う仕事を体験してみたくて応募したのが始まりでした。」
※Nanny…子供の世話をする仕事。祐香さんは幼稚園と小学生の子のNannyをした経験がある。
※2バッサー…レストランで料理の提供と食器類の片づけなどを担当するスタッフ。
祐香さん
「私たちのキャンピングカーにはお風呂がないので、旅をする上でお風呂をどうするか、ということが大きな課題になります。旅をしながら各地で温泉を楽しむ、というのも当初の旅の目的には含まれていたのですが、おてつたびに参加することで住む場所を提供してもらえ、お風呂や洗濯に困ることのない生活ができることはメリットが大きいですね。」
それから、お二人でいくつもの都道府県でたくさんのおてつたびに参加したそうです。
筆者
「おてつたびの募集がたくさんある中、鳴門市のおてつたびを選ばれたきっかけは何ですか?」
誠さん
「四国には過去に訪れたこともあり、四国の気候や雰囲気はすごくいいなって思っていました。また行きたいなって考えていた矢先、鳴門市さんの『おてつたび』の求人を見つけ、すぐに応募させてもらいました。採用のご連絡をいただいてからは、もう、本当にすぐに徳島にやって来ました。」
筆者
「採用の連絡はどちらで受け取ったんですか?」
誠さん
「栃木です。日光東照宮でお参りしているときでした(笑)。」
誠さんの口調からは、約800kmもの距離を矢のような速さでやってきてくださったことが伝わり、鳴門市への熱い想いを感じることができました。
リゾートホテルで働いてみて感じたこと
筆者
「実際にリゾートホテルで働いてみた感想などを聞かせてください。」
祐香さん
「私たちはホテル内のショップで働かせてもらっていますが、とてもきめ細やかな指導をしていただいています。観光客の方からおすすめの品を聞かれたら何をおすすめすればいいか、ということを教えていただき、私がおすすめした商品を観光客の方が買ってくださったときは、とてもうれしかったです。
また、私が商品の梱包で手間取っているとすぐに助けてくださり、すごくテキパキと梱包をされていてすごいな、と思いました。これまで『お客さん』の立場で店員さんを見ていたときには気づかなかった世界を見ることができて感動しました。」
誠さん
「アオアヲナルトリゾートには、『アオアヲ連』という従業員で構成された阿波踊りの連(チーム)があり、ホテルを訪れたお客様に阿波踊りを披露しているのですが、すごく活気があってとてもいいなと思いました。
また、過去に参加したおてつたびと比べると、従業員食堂の雰囲気が全く違うことに驚きました。だいだいの従業員食堂は、はじめはよそ者が入りづらいような独特の雰囲気を感じることが多いのですが、アオアヲナルトリゾートの食堂は『北海道から来られたんですね』などと気さくに声をかけてくれることが多く、とても過ごしやすいです。
ホテル全体に、活気と人のあたたかみを感じながら働けています。」
祐香さん
「この週末には仕事で仲よくなった大学生が大学祭でダンスを披露するみたいなので、二人で応援に行く予定です。こんな機会でもないと大学祭なんて行くこともないので、とても楽しみにしています。」
他の参加者との交流
今回のおてつたびには、男女3名ずつの計6名の方が全国各地から参加されました。
鳴門市のおてつたびのシェアハウス生活は、様々なバックグラウンドを持つ年齢の異なる方々が交流を深めることができると過去の参加者の方にも好評をいただいていますが、今回のみなさんはどうだったのでしょうか?
筆者
「参加者のみなさんとの交流はできていますか?」
誠さん
「先日みんなを誘って、アオアヲ連の阿波踊りを見に行きました。
みんなにもあの熱気を感じてもらいたくて…。
それから参加者のみんなで食事会もしました。
それぞれ仕事の時間や休日がバラバラなので一緒にいられる時間は少ないかもしれませんが、交流を深めることはできていると思います。今回の出会いをきっかけにインスタグラムやLINEでつながることができたので、今後もよい関係性を続けていけるんじゃないかなって思っています。」
お二人の鳴門暮らし
筆者
「正直なところ、鳴門での生活はどうですか?住みやすいと感じますか?」
誠さん
「住みやすいと思いますよ。車で移動できる範囲に24時間スーパーもたくさんありますし。
それから、これは前回訪れたときにも感じましたが、『都会過ぎない』ところがとても過ごしやすいと感じました。私たちは仕事の関係で札幌や千歳などの人口の多い街で生活していたことがあるので特にそう感じますね。」
祐香さん
「渡船※での通勤もとても新鮮で楽しかったです。」
※渡船・・・市街地と島部を結ぶ小型船。徒歩や自転車で移動する人の海を渡る手段として古くから利用されている。詳しくは鳴門市公式HPへ。
誠さん
「ただ、本格的に住むとなると、車があった方が便利だなとは思いました。」
筆者
「正直なところ、鳴門市に住んでみたいと感じてもらえましたか?」
誠さん
「今回のおてつたびに参加して、このままこのホテルで働きたい!と強く感じました。
今回は売店でのアルバイトでしたが、次はこれまで培った営業の経験を活かして北海道からお客様を呼び込むプロジェクトを立ち上げるなど、これまで以上にこのホテルの活性化に貢献したい!と感じています。
もちろんアオアヲ連にも入りたいです。
今回阿波踊りを見て、阿波踊りは徳島の人の『人生の一部』だと感じました。私も北海道でよさこいソーラン祭りに参加したことがありましたが、よさこいソーラン祭りの踊りは高知県の『よさこい踊り』をルーツにした踊りなので、もともと北海道のものではありません。そのため、踊り手は辞めたいときにすぐに辞めることができてしまいます。体の中に根付いた踊りではないんです。それに対して阿波踊りは、徳島の方が子供の頃から慣れ親しみ、体の中に根付いた踊りであり、私はそんな阿波踊りの踊り手の一員になりたいと心から思いました。そして、ホテルを訪れたお客さんを阿波踊りでもてなし、笑顔にしたいと思っています。」
今後の展望とこれからの参加者へのメッセージ
祐香さん
「みなさんにとっておてつたびへの参加は非日常的なことかもしれませんが、私たちにとっては日本一周の旅が非日常なので、おてつたびへの参加はごく日常的なことに感じています。
これからも旅を続けていく中で、その土地でしかできないことを体験しつつ、おてつたびなどへの参加を通して微力ながら誰かのお役に立てることをし、自分たちも観光を楽しみながらその土地の美味しいものに舌鼓を打つ、という生活を続けていきたいと思います。そして、最終的には『住みたい』と思える場所と働く場所に巡り合うことができれば最高だなと思っています。」
誠さん
「今回のおてつたびを通じて、心から『ここで働きたい!』と強く思えるほど良い職場と巡り合うことができました。また、滞在期間中の仕事と休日のバランスもとても良く、鳴門市での生活を満喫することができました。
実際に鳴門市で生活をしてみるとこの街の良さが本当によく分かると思うので、みなさんにはぜひ鳴門市まで足を運んで、鳴門暮らしを体験してもらいたいです。」
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鳴門市移住専用ウェブサイト&専用 Instagram【NARUTO.3RD】(なるとさーど)
鳴門市へ移住を検討されている方はぜひ一度ご覧ください。
【移住専用ウェブサイト】http://naruto-3rd.com/
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