“地域マーケティング”という用語は、実は使われていそうであまり使われていない言葉です。(※2020/1月時点)
Amazonで検索すると「地域マーケティング」をタイトルに掲げる本が数冊見つかる程度。またGoogleで検索すると、「エリアマーケティング」という言葉に置き換えられてしまうくらいです。
「地域」を「エリア」と解釈する事自体に違和感はないものの、いわゆる「エリアマーケティング」と、弊社が考える「地域マーケティング」とは、真逆に近い大きな意味の違いがあります。
「地域マーケティング」と「エリアマーケティング」の違いとは
エリアマーケティングは、例えばグローバル企業が、各国に入り込む際に、その国や地域の顧客ニーズや事業環境に合わせたマーケティングやプロモーションなどを行うことを意味します。もちろん国内でも、例えばコンビニエンスストアが、地域ごとに宣伝コピーを変えたり、商品訴求ポイントを変えたり、場合によっては商品の味付まで変えるなどの対応をすることは少なくありません。
こうした、いわば「郷に入れば郷に従え」の戦略を一般的に「エリアマーケティング」と呼びます。当然、その戦略をとる主体は、主に多地域展開を志向する大企業になります。
一方で、我々が定義している「地域マーケティング」は全く違うものです。
主体はあくまで「地域」、すなわち自治体や地域に根ざした企業、組織です。それらの「地域」側に立った主体者が、ヒト・モノ・カネを地域に呼び込むために行う取り組みを「地域マーケティング」と言っています。
言葉としてはシンプルで、それほど誤解を招く表現ではないと思いますが、「エリアマーケティング」との意味付けの違いには、注意する必要があります。「地域マーケター」が地域の未来を拓く
また、弊社ではこうした「地域マーケティング」をリードするノウハウや経験を持った人材を、「地域マーケター」と呼んでいます。情報発信がなかなかうまくいかない、地域の魅力がうまく発掘できない、またそれらを経済価値に変える方法や体制を作るのが難しい等々、地域の課題の主なものの起点は、その殆どが「地域マーケティング」にまつわるものと言っても過言ではありません。
一方で、場所や地理的な障害をものともせず、多くの集客を実現したり、地産品の販売で大きな実績をあげたり、移住者や関係人口を数多く呼び込んだりして実績を上げている地域がたくさん出てきているのも事実。こうした地域には、そう名乗ってはいませんが、非常に有能な「地域マーケター」がいます。
私達は、日本の各地にそうした「地域マーケター」が育つことで、地域の未来が拓けてくると考えています。
弊社(ネイティブ株式会社)は、創業時より「地域マーケティング専門」を掲げており、その言葉の意義を社会的に定着させ、そうした人材輩出をリードしていきたいと思っています。