地方移住への関心が高い中、月刊誌『田舎暮らしの本』(宝島社)2月号で、「2020年版 第8回 住みたい田舎ベストランキング」が発表されました。

このランキングは、移住定住を促進する市町村を対象に、移住支援策、医療、子育て、自然環境などの230項目のアンケートを実施し、629の自治体から集めた回答から田舎暮らしの魅力を測定したものです。人口10万人を境界線にし、10万人以上を「大きいまち」、10万人以下を「小さなまち」として、それぞれに「総合部門」「若者世代部門=若者が住みたい田舎部門」、「子育て世代部門=子育て世代が住みたい田舎部門」などの4つの部門が設定されているというものです。

【若者世代部門】で第1位、四国エリアでも1位になった愛媛県西条市

本記事で注目したいのは、「大きなまち」カテゴリーの「若者世代部門」で全国1位となった愛媛県西条市です。合わせて、他の全4部門でも四国1位を獲得する快挙となっています。

愛媛県東部に位置する西条市は、南に西日本最高峰の「石鎚山」、北は瀬戸内海に囲まれ、温暖ですごしやすい地域として知られています。今回のランキングでのポイントになったひとつが、起業支援です。

西条市は全国に先駆けて地域おこし協力隊制度を起業支援に特化した「ローカルベンチャー誘致・育成事業」を展開していることでも知られ、若者世代や起業を目指す人の移住に成果をあげています。(もっと知りたいという方は、こちらをご覧ください。)

市民自らが発信するメディア「LOVE SAIJO」

今回の発表を受けて、西条市に興味をもった方におすすめしたいのが、西条市在住の市民ライターが情報発信しているメディア「LOVE SAIJO」です。

キャッチフレーズに、「LOVE SAIJO まちへの愛が未来をつくる」を掲げ、この言葉には、

、“まちを知り、好きになることが新しいあなたと未来の西条市をつくる” というメッセージを込めています。 住む人も、訪れる人も、まちを想う人も。 西条への「好き」が何かを始めるきっかけになりますように

引用元:LOVE SAIJO

と宣言されています。これらのメッセージは、市民の有志や、市職員がワークショップを重ね、未来志向で生み出された西条市が進んでいきたい方向を示すものでもあります。

そんな想いのもと、暮らす、働く、福祉・子育てといった視点で情報発信を行うのは、10代〜50代の市民ライターたち。有志で「さいたーず」というチームを編成し、市民ならではの視点で西条市のいろいろなことが伝えられています。

まちの魅力がどう発信されているのかを知るローカルメディア

「LOVE SAIJO」のような地域発信のメディアを「ローカルメディア」と呼びます。全国各地に、それぞれ扱うエリアの大小はあれど、様々なローカルメディアが運営されています。

多くは、まちの魅力を発信するという観点で行われているので、地方移住を検討する方にとっておすすめの情報獲得の手段でもあります。

通常、地方移住の検討と言えば、各地域が主催する移住イベントにでかけたり、移住コーディネーターに相談するというところから始まります。

しかし気になってはいるけれど、実際に話しを聞きに行くのは腰が重いという方も多いはず。そんな時に、気になる地域のローカルメディアを探してみてはいかがでしょうか。

それぞれのメディアのコンセプトなどに基づき、自分たちのまちをどのように捉え、どのような切り口で発信しているかがわかるものだからです。

今回取り上げた『田舎暮らしの本』で、気になる地域に出会った方は、まずはその地域がどのようの表現されているのかを知るところからスタートしてはいかがでしょうか。