徳島県鳴門市の東部に位置する撫養町岡崎。小鳴門海峡に面し、瀬戸内海国立公園指定の岡崎海岸からは大鳴門橋や淡路島を眺めることのできる閑静な町です。岡崎海岸から程なく歩くと妙見山公園や日本で唯一「NFT」を扱うNFT鳴門美術館といった観光面も充実しているスポット。そんな岡崎にハーレーダビットソン専門で整備・修理・カスタム・チューニング・中古車販売を行う『Pacific Motorcycles(パシフィックモーターサイクルズ)』はあります。

「通りを一本入ったところに店はありますが、曲がるところが如何せん分かりづらい(笑)。静かな町なのでエンジン音でお客様が近くまで来たなとわかるのですが、迷われて電話がかかってくることもしばしば。この秘密基地っぽさが個人的には気に入っています。周りの目を気にせず、存分にバイクについて語り合えます」。

そう話してくれたのはオーナーの池渕真弘さん(28)。四六時中バイクのことを考える大のバイク好きで、高校卒業後、メカニックを志し国内唯一のハーレーダビットソン専科のある東京工科専門学校(現・東京工科自動車大学校)へ進学。整備士免許を取得するため2年間、ハーレーのいろはを体に染み込ませた後にハーレーダビットソン徳島へ就職しましたが、よりたくさんのバイクに触れたい、より刺激的な環境に身を置きたいと思った池渕さんは単身でアメリカ・ロサンゼルスへ渡ります。

「ロサンゼルスにある貿易会社に付属している整備工場で仕事を始めましたが、日々の仕事内容はメカニックの仕事とは大きくかけ離れたものでした」。

出国前に思い描いていたメカニックとしての再始動!とはいかなかった池渕さん。どうにかしてこの状況を好転させるにはと考えていた時に足を運んだ『So-CAL CYCLE SWAP MEET(通称:スワップミート)』というバイク部品をフリーマーケット形式で売買するイベントで人生を変える大きな転機を迎えます。

「“お前はバイクのメカニックか?紹介したい人がいるからついて来い!” と部品を購入した男性から『Century Motorcycles(センチュリーモーターサイクルズ / 以下=センチュリー)』のティム社長を紹介してもらいました。センチュリーは、修理に定評のあるカリフォルニアでは有名な老舗バイクショップ。アメリカには日本のような車検がなく、壊れたり調子が悪くなったら直すのが一般的なので、現行車から旧車までありとあらゆる年式・メーカーのバイクに触れることができました。日本では経験できない量と課題を徹底的にこなすことで、多くのスキルを習得しました。この時、この場所での思い出や経験が今の僕の血肉となっているので、店の名前はセンチュリーがあった街の「サウス・パシフィック・アベニュー」というストリート(通り)の名前から取りました。開業時にティムにこのことを伝えたらとても喜んでくれましたね」。

当初から自分のショップを持ちたいと考えていた池渕さんは、センチュリーで2年ほど勤めた後に帰国。日本式のカスタムや経営を学ぶため、一度関東でカスタム、チューニングを得意とする複数のバイクショップで経験を重ね、2022年に故郷である鳴門へ帰郷しました。徳島には数少ない、1990年代以降の主にエボリューションからM8モデルまでのハーレーを専門に取り扱う『Pacific Motorcycles』をオープンしました。

「自分のバイクだったらどのようにカスタム・修理するかなど、オーナー様目線になって考えてより良い方法をご提案できるよう常に頭を巡らせています。チューニングに関しては、西日本一の実績を誇る福岡県のショップさんと連携を取ってインジェクション車両(燃料噴射装置を搭載している車両のこと)のチューニングなども行っています」。

気さくな池渕さんの人柄。本場・アメリカで磨いた確かな技術を活かし、幅広い困りごとに対応できるとあって県内外からハーレーオーナーが集まるPacific Motorcycles。ただハーレーダビットソンと聞くと高価で、いつかは乗ってみたいバイク乗りの“高嶺の花” というイメージ。そんなイメージを払拭して、気軽に乗ってもらえたらとの想いから中古バイクの販売を始めたいと計画を少しづつ進めています。

「一口にハーレーといっても、たくさんの種類があって値段もピンキリです。例えば僕の大好きなスポーツスターのエボリューションは同型エンジンを30年以上使い続けているので年式・価格の幅が広い。車重が250kg前後と軽量でもっと気軽に、日常に溶け込ませられるようなカスタムも可能です。ハーレーに乗るという夢を絵空事にしないためにも予算や希望のモデルなどをヒアリングして、可能な限り要望に添えられるようにできればなと。またメンテナンスやカスタムをしたいけれど、どこのバイク屋に持っていこう…と頭を悩ませるお客様にもぜひご相談いただければと思います」。

最後に今後の展望について尋ねると、意外にもハーレーのみならず別の構想がありました。

「2023年11月から電動キックボードの販売を始めました。当店で取り扱う「SUNEMPEROR /SS1(税込18万6,000円)」は免許不要で最速20キロ、ちょっとした買い物や折りたたんでキャンプに持っていったりと多様な可能性を秘めた乗り物です。電動キックボードと聞くとまだ馴染みのない乗り物。危険や不安という声も多いかと思いますが、当店で試乗もできますのでお気軽に足を運んでいただければなと」。

車で通るのでは気が付かない・車では通れないところにある景観や街並み。まさに市内の散策にと白羽の矢を立てた池渕さん。「観光や休日の遊びのツールとして楽しんでいただけたら」と笑います。

「SS1を使って地域活性化、ハーレーダビットソンはより身近な存在に。ハーレーオーナーを一人でも多く増やして県内外からも人を呼び込む。生まれ育った鳴門への恩返しをすべく、これからも頑張っていきたいと思います」。

 

【基本情報】
・企業名:Pacific Motorcycles
・業種:複合業
・事業内容:ハーレーダビットソンの修理/ 整備点検など
・住所:撫養町岡崎二等道路西6-2
・代表:池渕真弘
・設立:2022年

【お問い合わせ】
・電話番号:080-4999-1173
・E-mail:pacificmotorcycles74@gmail.com
・HP:https://sites.google.com/view/pacificmotorcycles
・Instagram:https://www.instagram.com/pacificmotorcycles/
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