和歌山県が、2018年4月から企画している起業・就農、就労の体験プログラムが

「わかやま しごと・暮らし体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、

周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、

移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

もみのき食堂

住所:和歌山県海草郡紀美野町西野685-4
事業内容:飲食店の経営

 

和歌山県の北部、和歌山市からすぐの山間に広がる〈紀美野町〉。もみのき食堂の店主、又野寛さんはこの土地の豊かな自然と人に一目惚れし、一家で大阪から移住してきました。移住当初は地元のマルイチ農園で働いてましたが、米蔵の再生プロジェクトに関わる過程で起業を決断。現在は、米蔵を再生した施設「くらとくり」の中でもみのき食堂を運営しています。

都会から離れた辺鄙なところにあるからこそ、普段とは違う雰囲気の中で美味しいものを食べてもらいたい。田舎まで車を走らせて、いろんな風景をみて、良い時間過ごせたなって思ってもらいたい。そんな想いで運営するもみのき食堂では、ここでしか味わうことのできない料理の数々を提供しています。

「ここでしか食べられないものを召し上がっていただきたいなと思っています。完全に紀美野町産だけではないんですけども、和歌山のお野菜、果物を思う存分楽しんでいただきたいな、と。お店で提供される料理に使われる野菜は、地元の契約農家さんのほか、地元の直売店から仕入れています。多種多様な野菜が集まる直売所は、行くだけでワクワクする空間です。」

もみのき食堂の料理のもう一つの特徴は、ヴィーガン料理であること。料理では、ヴィーガン、ベジタリアンの方も、誰もが美味しいと感じてもらえる味付けを心がけてます。

「極端に味が薄かったり濃かったりとかっていう印象ではなく、野菜だけでも満足感のあるお食事をしていただければと思っています。こんなに沢山の野菜を、一度のランチで食べられるのか。こんなランチ食べたことないって思ってもらいたいんです。」

今回体験できる内容

紀美野町に一目惚れし、他と比較することなく移住を決めたという又野さん。田舎暮らしをする前に、本格的な田舎仕事等に関わる機会はなかったと言います。しかし自分が移住者として暖かく迎えてもらえた経験から、移住を考えている人の背中を押すことができたらと、しごと暮らし体験の受け入れを始めました。

田舎暮らしに向いているかどうかは、少し旅行をしただけではわかりにくいものです。もみのき食堂でのしごと暮らし体験をきっかけに何日か紀美野町に滞在し、旅行では関われない地元の人との関わりや、実際の雰囲気を感じながらじっくりと考えてもらいたい、と又野さん。仕事の体験はもちろん人と話し、この土地を感じ、考える期間になるようにと考えています。

体験できる内容は、もみのき食堂の補助業務が中心となります。滞在期間を通して、配膳の手伝いや、盛り付けの補助、オーダー、片付けなどの一連の業務を体験します。「この地域でやっているから提供できるお料理とか、仕事のやり方があるので、そういう話を交えながら体験していただきたいと思っています。」

夕方の休憩時間はまかないつき。移住者である又野さんやスタッフの視点から語られる、和歌山や紀美野町の魅力、ここで仕事をする意味や食堂へのこだわりなどに耳を傾ける時間は、移住へのヒントに溢れているはずです。

食と農から紀美野町の深みへ

料理に関心がある方は、営業日ではなく仕込み日にかけて、体験を設定することも可能です。時期や状況次第ですが、多種多様な野菜の集まる産直市場での仕入れに同行したり、こだわりをもった料理の仕込みを間近で見たり体験することができます。

さらに一歩深く紀美野町を体験したい人に向けて又野さんがおすすめするのが、「くらとくり」のオーナーでもある紀州マルイチ農園さんでの体験を組み合わせること。時期によって体験できる内容は異なりますが、もみのき食堂で仕入れている食材を生産する農園で体験を行うことで、より紀美野町の自然や農業、食のつながりを実感することができるはずです。

食と農のつながりを通じて、紀美野町での暮らしをより深く知ること。暮らしの大部分を食が占めることを考えるなら、実は正攻法なのかもしれません。

スケジュールイメージ

1日目(15時〜17時)
1. ご挨拶
2. 片付けの手伝い
3. まかないを食べながら談笑

2日目(10時〜17時)
1. カフェ業務補助
・客入れ
・盛り付け補助
・オーダー/片付け
2. まかないを食べながら談笑

3日目(10時〜15時)
1. 仕入れ同行
2. 仕込み見学・体験
3. 最後のまとめ
・体験の感想・質疑応答

※状況や体験者さんのご要望に合わせて変更します。

補足事項

最少催行人数:1名
宿泊場所 :近隣宿泊施設

体験経費

参加費:無料
宿泊費:5,000円/泊まで補助あり
※初回の体験のみ適用
食費:実費負担
交通費(自宅~集合場所):実費負担

体験者の声

紀美野へ移住し食堂を始めた経緯や、食に興味を持った理由なども細かに教えて頂き、大変興味深かったです。食の細部へのこだわりや、幅広いレパートリーも学びになりました。
くりとくらのマルイチ農園さんや、アムリタさんも紹介していただき、紀美野でどんなことをしている人たちがいるのか知れる機会も作っていただき、感謝しています。
農と食に関わりたいとぼんやりとした想いを持っていることへ、親身になってお話してくださり、本を貸してくださり、とても嬉しかったです。
賄いとしていただいたご飯は、毎回とても美味しかったです。
貴重な経験をさせていただき感謝しています。(兵庫県在住)
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