みなさん、初めまして!
大学を1年間休学し、出身の茨城県から愛媛県にプチ移住をしていました、えひめダイアリー編集部のナッパこと髙橋和佳奈です。(写真:左)今回は自己紹介も兼ねて、現役女子大学生である私が愛媛県にプチ移住した背景や経験談をまとめてお届けできればと思います!
森の国にやってきた
今から約2年前の春、私が大学3年生になる頃でした。新型コロナウイルス感染症拡大によって「世界一周がしたい」という私の夢が延期になりました。
やるせない気持ちで学校の授業に集中できる気がせず、休学を決意。海外に行けないなら、この期間に日本中を回ってやる!と、北海道一周やヒッチハイク旅、リゾートバイトにも挑戦しました。
その期間で、私は新型コロナウイルス感染症拡大の影響をものともせず、自分のやりたいことに打ち込む人たちと出会いました。刺激を受けた一方、その人たちと比べると自分には何も強みや軸がないように感じ、しだいに心の中のモヤが大きくなっていきました。
そんなときに知り合いが紹介してくれたのが、「森の国」と呼ばれている松野町でした。「古民家を借りるから面白い場所作ってみない?」と、声をかけてくれたのです。もともと「場づくり」というキーワードに興味があった私。「これだ!!」と、自分の直感を信じて縁もゆかりも無い松野町の集落にプチ移住することを決めました。
古民家DIYに挑戦
松野町の小さな集落にある古民家を地元の農家さんに紹介してもらい、家を借りられることになりました。しかし、いざ中に入ってみると、以前住んでいた人の私物や家具で、家の中があふれかえっていました。さらに、雨漏りしている箇所があったり、水道管が破裂していたりと、普通の生活をするためには手直しが必要な状態でした。
そこでDIYに興味があった友人を誘って家の改修をすることに!
漆喰を塗ったり囲炉裏を作ってみたり、家のオーナーさんが駆けつけて、ぼっとんトイレを簡易水栓にしてくれたり…、なんと雨漏りやお風呂場、押し入れも近所の人たちが一緒に修理してくれました。
時が止まっていた古民家がいろんな人たちの協力で徐々に息を吹き返していき、みんなで1つの場所を作っている感覚でした!もはやDIYとは言えませんね。笑
ビフォーアフターの写真はえひめダイアリー内で紹介しているのでこちらからチェックしてみてくださいね。
田舎暮らしの魅力
DIYで集落の人の優しさに感銘を受けた私は、この地域のコミュニティの強さにも驚かされました。
ある日、近所の方に誘われたBBQで、疲れ果てていた私はひょんなことから軒先の田んぼへ落ちてしまいました。笑(まだ水が張られている稲刈り前の田んぼだったので怪我はありませんでした)
そして翌日の朝、「お前昨日、田んぼに落ちたんやろ(笑) 大丈夫か?」と、BBQにはいなかったはずの近所のおじいちゃんに笑われたのです。田舎は噂話が広まるのが早いと聞いたことがあったのですが、流石に早すぎてど肝を抜かれました。笑 今では一生使えるネタの1つになっています。
もちろん、田舎の噂話などが嫌な人もいらっしゃるかと思います。ですが、このように地域の強靭なネットワークがあるからこそ、私のように家のことで困っている人がいたとしても、誰かが噂を聞きつけて駆けつけてくれたり、紹介してくれたりということが可能なのです。
「あんたのとこ、みかんないやろ?食べるやろ?」と、いろんな人に言われ続けて家に70個ほどみかんが溜まったことも…笑
隣の部屋に住んでいる人の顔も知らないような都会より、毎日ご近所さんの顔が見える地域コミュニティの方が私にはあっているな〜、楽しめるな〜と感じました。
ちなみに私が大学に復学をする時には、地域の人たちが「古民家暮らし卒業式」を開いてくれました。笑 この地域コミュニティは本当に強くて温かいです。また、地域の方たちの暮らしをのぞいてみると、田舎暮らしに隠された強さを見ることができました。
地域住民の方たちはこう言います。「地震とかが来てもなんちゃ怖くないんよ。食べ物も蔵にいっぱいあるし、ガスや水が止まったとしても、そこら辺の木を切って火を焚べればいいし、山水だって使えるやろ?」
この言葉を聞いた時、田舎は生きる知恵であふれているな〜と感じました。
もちろん山の中の暮らしは、土砂崩れや川の氾濫など自然災害による被害も考えられます。しかし、インフラに頼りがちな都会と比べると、田舎の暮らしにはいざというときに「どうにかできる力」が備わっているのです。
現在の関わり方
移住期間中、集落の人たちや暮らし自体の魅力に惹かれた私は、オンラインコミュニティを作ったり、集落のツアー企画に携わったりと魅力・価値の発信に力を入れていきました。
その影響もあり、日本の地域を研究している大学生や旅人、田舎暮らしに興味がある人など、数ヶ月でたくさんの人たちが日本各地から会いに来てくれました。地域の人たちと外から来た人たちが新しい繋がりを作るきっかけになれたのが、とても嬉しかったです!
去年の春から大学に復学した私ですが、今でも愛媛の人たちに会うために1ヶ月に1回のペースで関東から通っています。今年の12月からは、念願の世界一周の旅に出ることにしました。世界中でいろんなことを吸収して、人間として大きくなって愛媛に帰ってきたいと思っています。
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えひめダイアリー編集部一同