目次
1. 歴史ある観光地が、新たなステージへ
小樽といえば、誰もが思い浮かべる風景があります。
石造りの倉庫群が立ち並ぶ運河沿いの、あの風景がそれでしょう。
歴史ある佇まいは、単なる洋風ではない北海道ならではの雰囲気もまとい、その独特の風情を醸し出しています。近年では、韓国映画のロケ地として使われたことをきっかけに、アジア圏からのインバウンド観光客が増え、今や年間800万人が訪れる一大観光地になりました。またその流れはいまも続いていますが、状況は更に変化を見せています。アジア圏の旅行者が中心だったインバウンドに、欧米豪からの旅行者が加わり始めています。Japowと呼ばれる世界的に支持を得る日本のパウダースノーを求める観光客によって、ニセコをベースにするのではなく、小樽を拠点として道内を回るスタイルも生まれてきたからです。
こうした流れを受け、小樽市の観光産業も今大きな転機を迎えています。令和8年度(2026年度)から宿泊税が導入され、この予算を市の観光基本計画の策定と連動する形で、地域独自の観光戦略を実行する体制が、いよいよ整ってきたのです。
この変化は、小樽市の観光産業にとっても非常に大きな転換点となり得ます。
そんな中、市の観光施策を担う一般社団法人小樽観光協会(DMO)では、その戦略の中核となって、次の時代に向けた新たな観光マーケティングを実行する人材を募集することになりました。
この人材募集について、その詳細をお伝えしたいと思います。
ご興味、ご関心のある方は、ぜひ最後までお読みください。
2. そもそも、小樽ってどんなまち?

小樽市は、北海道の西部に位置し、日本海に面した港町です。札幌から約40kmに位置し、電車では最速で約35分、新千歳空港からも約70分という距離にありながら、人口は約10万人。コンパクトながら、歩いて回れるエリアに歴史と文化が凝縮されている魅力の詰まったまちです。

明治から大正にかけて、小樽は北海道経済の中心として栄えました。金融機関や商社が軒を連ね、日銀の北海道支店もかつては小樽に構えられ、北日本随一の経済都市の地位を誇りました。その頃に建てられた石造りの倉庫、洋館、坂道が、いまもまちのあちこちに残っています。歴史的な建造物が当たり前のように生活空間と隣接しているのが、このまちの独特の質感です。

[日本銀行旧小樽支店金融資料館]
一方で、課題もあります。
札幌から近いことが逆に作用し、観光客の多くが日帰り客だということが一番の悩みです。市内の観光関連事業も、そうした環境ありきで成り立っているので、ナイトエコノミーがなかなか育ちにくいのも大きな課題です。
とはいえ、それらも裏を返せばこれからさらに発展する余地でしかありません。こうした課題に、ダイナミックにチャレンジする姿勢が、地域全体から求められています。
3. CMOに期待するミッション
一言でいえば、DMOの経営戦略を現場から動かす中核になることです。
CMO(Chief Marketing Officer)は、その名の通り、マーケティング戦略を担う最高責任者ということですが、今回の人材に期待することは、必ずしもマーケティング「だけ」をやってくれればいいというニュアンスとは、少し異なります。
前述の通り、宿泊型観光地への転換や、ナイトエコノミーの育成、戦略的なインバウンド観光客へのアプローチなど、いわゆる教科書的な課題は小樽市においてもほぼ例外なく対処すべきものといえます。そのための観光施策は、もちろん在住の方々の努力や意志の積み重ねではあるものの、必ずしもこれまでは戦略的になし得てきたものではないようです。そういう意味では、マーケティング的な発想をしっかり組み込み、その戦略立案から実行計画、そしてPDCAのサイクルまでを一気通貫で見ていける人材が求められていることは言うまでもありません。
しかし一方で、必ずしもそのための「専門家を招聘する」という意図ではない。一般社団法人小樽観光協会 専務理事の徳満さんは、このポジションに求める人物像についてこう話しています。

[一般社団法人小樽観光協会 専務理事 徳満康浩さん]
そしてこんなふうにもおっしゃっていました。
「簡単に言えば、口も手も頭も動く人がほしいんですよね! 小樽の場合、CMOの”M”はマーケティングだけじゃなくて、マウス(口)もムーブも込みで考えてます(笑)」
徳満さんのお話からは、その気さくな人柄だけでなく、今までこの環境を積み上げてきた重みと、小樽の未来への責任、またそれに対する期待感がすべて一つに混ざったような大きなエネルギーを感じました。
4. 求めているのは、こんな人材
徳満さんに、今回募集する人材についてもう少し具体的なイメージを伺いました。それを以下に箇条書きにしてみます。
- マーケティングの実務経験は、やはり期待しています。
- それと同等、あるいはそれ以上に大切にしているのが、人間力とフットワークです。
- 何となくイメージしている年齢は40代中盤から50代前半ですが、年齢に縛られません。
- 男女についても、もちろんどちらも可能性があると思っています。
- 小樽で長く腰を据えてやっていく意志があるかどうかは非常に重要です。
- 観光業界の出身でなくても問題ありません。
- マーケティング、ブランディング、事業開発など、多様なキャリアは大歓迎です。
- 北海道や小樽に縁のある方、あるいは以前から関心を持っていた方は特に歓迎です。
- UIJターンも積極的に受け入れます。(直接の補助制度はありませんが、色々相談に乗れます)
- 語学は必須ではありませんが、海外マーケットへの感度や関心がある人は、そのバックグラウンドを十分に活かせる環境があります。
もちろん、全てを兼ね備えていなければならないというわけではありません。ただこうしたお話の中から、今回の選考の価値観や軸を感じ取っていただければと思います。
5. 働く環境とチーム
事務局のスタッフは12名。30〜40代が中心の、比較的若い組織です。風通しも良く明るい雰囲気の組織だということは、その扉を開けた瞬間の雰囲気で感じることができます。今回採用された方は、このチームの中で一緒に働いていくことになります。

[小樽観光協会のメンバーの皆さん]
「ここでカフェでもやったら、たくさんのお客様来るかもしれないね(笑)」
徳満さんが、そんなふうにもおっしゃるくらい、観光地ならではの環境での勤務になりそうです。また仕事柄、このオフィスに閉じこもってということは、やはりなさそう。まち全体はもちろん、場合によっては世界を股にかけて活躍する環境があります。
6. 募集要項
今回の募集については、主に以下のような条件が提示されています。
| 職種 | チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO) 1名 |
|---|---|
| 雇用形態 | 正社員(雇用期間の定めなし) |
| 年収 | 700万〜800万円前後を想定(手当等込み) 〈内訳〉 給与月額:基本給445,000〜525,500円+管理職手当100,000円/月 住宅手当:世帯主で賃貸の場合、上限27,000円(※所定計算による) 扶養手当:扶養人数に応じて月額6,500円〜 通勤手当:月額10,800円(※2km以上の勤務から発生) |
| 勤務時間 | 9:00〜18:00(休憩60分) |
| 休日 | 週休二日制(土日祝日) |
| 勤務地 | 北海道小樽市港町4番3号(一般社団法人小樽観光協会) |
| 必須資格 | 普通自動車免許(AT限定可) |
| 必須ITスキル | 一般的なPC事務関連技能(Word・Excel・PowerPoint基本操作等)、ポジションに見合ったインターネット、SNS関連知識 |
| 社会保険 | 雇用・労災・健康・厚生 |
| 退職金制度 | あり(勤続3年以上) |
| 定年 | 65歳 |
| 試用期間 | 6か月 |
詳細については、お問い合わせいただくか、面談時にご確認ください。
7. 募集・選考の流れ
今回の募集については、以下に記載の条件・流れで進めていきます。
受付期間:令和8年(2026年)9月末まで常時受け付け(予定)
※ただし一定の応募者が集まった段階で、受付を終了する場合あり。
選考方法
第一選考:書類選考
- 履歴書・職務経歴書・応募動機をまとめた資料(任意)をメールにて提出。
- 1週間以内をめどに、次の選考に進んでいただくかをご連絡します。
第二選考:面談
- オンライン、または観光協会事務所内の会議室にて実施します。
- あまり堅苦しくない、カジュアル面談方式で実施する予定です。
- 結果は、実施後おおよそ1週間以内にご連絡いたします。
第三選考:最終面接
- 役員面接、食事会面談、グループディスカッションなどの方式で実施。
- どの方式を適用するかは、協会内で決定し事前にお伝えします。
- 相互の理解が深まるよう、最適な形式で心を込めて実施します。
- 結果は、実施後おおよそ2〜3日以内にご連絡いたします。
※備考
- 面談の回数や形式は、お互いの状況を見ながら柔軟に対応します。
- 面談・面接の為の来訪にかかる交通・宿泊等の経費については、ご自身で負担をお願いします。
8. 応募・問い合わせ
書類選考をご希望の方は、履歴書・経歴書などを以下のフォームから送信してください。また応募書類を提出する前に、少し話を聞いてみたい、条件や内容について確認したいことがあるという段階でのご連絡も歓迎します。ぜひ気軽にお問い合わせください。
参考情報
先日、テレビ北海道の「けいざいナビ」で小樽観光協会の取り組みが紹介されていました。是非ご覧ください。



