■世界最大級の渦潮が有名な四国の玄関口「徳島県鳴門市」では、家庭菜園・アルバイト・兼業等、形態や規模を問わず農業を生活に取り入れながら、農業以外の仕事・ライフワーク・得意なことといった、自身のライフスタイルに合わせたX(=天職)で世の中に貢献する新しい生活様式「半農半X(はんのうはんえっくす)」を応援しています。
■令和6年度半農半Xシェアハウス事業 第2弾のなると金時編では、(株)JA里浦ファームと(株)おてつたびと鳴門市とで連携し、参加者のみなさんにシェアハウスで交流していただきながら、午前中は鳴門市のブランドさつまいも「なると金時」の農作業、午後からはフリータイムの鳴門暮らしを約2週間体験していただきました!
今回は、東京都から参加の長谷川 喜咲さんにお話をお聞きしました。
この記事の目次
思い切って仕事を休み「徳島県鳴門市」へ!
不安だったシェアハウス生活
「絵やデザインの勉強がしたい!」と退職し、現在は東京の美術館で働いている長谷川さん。
友人から「徳島県」と「おてつたび」の話を聞いて、それぞれに興味を持っていたそうです。さらに鳴門市が実施している半農半Xシェアハウス事業の『半農半X』に魅力を感じ、今回思い切って美術館の仕事を長期で休み、鳴門市を訪れました。
自然が大好きで、将来的には農業などの自然を身近に感じられる生活をしたいと思っている長谷川さんに、今回応募を決めたきっかけについて聞いてみました。
「大学の卒業旅行で行った山陰の帰り道、寝台特急の車窓から見た美しい自然に心を打たれました。その時、将来は農業などの自然に触れられる環境で生きていきたいなと感じました。ただ、東京では自然に触れる機会はほとんどない上農業の経験も全くないので、まずは農業がどんなものなのか知りたくて応募させていただきました。」
しかし、今回の応募にあたってはこんな不安もあったそうです。
「これまで1人が気楽かなと思って1人旅をすることが多かったので、誰かと常に一緒に過ごすという今回のシェアハウス生活は、初めは不安だったんです。」
半農半Xシェアハウス事業では、1人1部屋の個室はあるものの、1物件につき2~3人でのシェアハウス生活を約2週間送ってもらいます。
彼女のように、全く知らない人との2週間もの共同生活が不安なものだろうということは、私たちにも共感できました。
そこで、シェアハウス生活を体験してみた感想を聞いてみると、
「1人旅では、人とまともにしゃべらずに1日が終わるということもあったので、『農作業』という共通のテーマで時間や行動を共有できる空間があることがすごく楽しいです。これは1人旅では経験できないことだと思いました。」
とのこと。
ルームメイトとはその日にした農作業のことを話したり、一緒に料理をしたりと、参加前の不安を払拭するほどの楽しい時間を過ごしているようでした。
さらに、別の部屋の参加者とも夜に集まってボードゲームを楽しむなど、良好な関係が築けているようでした。
「学生みたいに夜通し遊ぶといった無茶はせず、全員が翌日の農作業のことを考えて早めに解散するといった感じで、参加者みんなが共通の目的を持って行動できているのもすごく過ごしやすいです。」
フリーの時間は穏やかに過ごす
半農半Xシェアハウス事業~なると金時編~では、午前中のみ農作業を行い、午後からの時間は完全なフリータイムになります。
長谷川さんが午後からの時間をどんな風に過ごしているのかを聞いてみました。
「私は絵を描くことと日記をつけることが好きなんですが、農作業のあとは昼食を摂って、絵を描いたり日記をつけたりして過ごしていますね。あとは農家さんに教えてもらった飲食店に行ったりしています。」
「観光には行ってないんですか?」との質問には、
「お休みの日に祖谷のかずら橋に行きました。次のお休みの日には渦潮を見に行こうと思っていますが、そのくらいです。これまで、旅行で地方を訪れたときは観光地を巡っていましたが、鳴門市では好きなことを好きなときにして、心の赴くままに生活しています。」
とのこと。
普段都会の喧騒の中で生活されている長谷川さんだからこそ、地方での穏やかな時間の流れをより感じてくれているのではないかと感じました。
「実際に鳴門市で生活してみて、いろいろと分かったこともあります。例えば、車がないと不便だな、とか、でも自転車があれば生活には困らないなとか。半農半Xシェアハウス事業は長い期間滞在できるので、『鳴門に住んでいる!』という実感が持て、実際の移住後の生活がイメージできました。」
農作業体験から得られたモノ
体験を通して変わった「農業」への想い
「まず、日常的に私たちが口にしている野菜が売り場に並ぶまでに、どれだけの過程を踏み、どれだけ手間がかかっているのかがよく分かりました。野菜を育てる土づくりから始まり、こだわりを持って野菜を育ててくれている農家さんへ、感謝の気持ちを持ちました。」
「それから、農家さんから聞いたお話なんですが、農家さんは農業の大変さをすごく分かっているので、自分のこどもたちに農家を継がそうとは思っていないそうなんです。このお話を聞いたとき、さびしい気持ちになりました。確かに私も体験する前から『農業は大変だろうな』というイメージはぼんやりと持っていましたし、実際体験してみてやっぱり『大変だな』と感じました。でも、農家さんの後継者問題に対して『どうすれは若い人が農業に携わりたいと思える環境を作れるだろうか?』ということを真剣に考えてしまうくらい、農業に対する強い想いを持つことができました。」
「また会いに来たい!」と思える関係性
「今回半農半Xシェアハウス事業に参加して、人と人とのつながりを感じられました。東京の人たちはいい意味で他人に無関心です。でも鳴門市では、農家さん同士が車ですれ違ってもお互い会釈をしあったり、地域の人たちは私が困っていると笑顔で手助けをしてくれたりしました。実際に暮らし始めると、その距離感がしんどくなるときもあるかもしれませんが、今はそれがすごく温かくて、人と人とのつながりや人の温かさに感動を覚えるほどでした。今回お世話になった農家さんには、ぜひまた会いに来たいです。」
今後の展望とこれからの参加者へのメッセージ
最後に、今度の展望とこれから参加を検討している方へのメッセージをいただきました。
私の『半X』さがし
「東京には高いビルが多く、山が本当にないので、将来的には山と川がある土地に住みたいと思っています。私はまだ自分の『半X』だと言えるものを探している途中なので、これからも旅行やおてつたびなどを通して、住みたい場所や自分の『半X』だと言えるものを見つけていきたいです。将来的には絵を描く仕事など、パソコンやタブレットがひとつあればどこでもできる仕事をしながら、都市部と地方の2拠点生活か地方移住をしたいと思っています。」
人間関係を築いておくことが移住へのハードルを下げる
「都市部から地方へ移住を考えている人にとって、移住後の人間関係を築けるかどうかということは結構高いハードルだと思います。今回私は実際に鳴門市で生活をしてみて、鳴門市で働く人や住んでいる人の温かさに触れることができ、農家さんともいい関係を築くことができました。このように、移住希望地に住んでいる方とあらかじめ良好な関係を築いておくことは、移住のハードルを下げることだと感じました。そういった点から、地方への移住を考えている人には『半農半Xシェアハウス事業』や『おてつたび』への参加をおすすめしたいです。」
■令和5年度 なると金時編 参加者インタビュー記事はこちら
■令和6年度 なると金時編 参加者インタビュー記事はこちら
鳴門市移住専用ウェブサイト&専用 Instagram【NARUTO.3RD】(なるとさーど)
鳴門市へ移住を検討されている方はぜひ一度ご覧ください。
【移住専用ウェブサイト】http://naruto-3rd.com/
【移住専用Instagram】https://instagram.com/naruto.3rd
生まれた場所でなくてもいい、
育った場所でなくてもいい、
あなたの“ やりたい ”を実現する“ 第3の場所 ”に