富良野市山部地区。美しい自然に囲まれたこの町でも、全国の地域と同様に「高齢者の移動手段」は課題となっています。
「バスで行っても重い荷物は持ち帰れない」「移動販売は便利だけど、自分で見て選びたい」そんな地域の方々の声に応えるべく、先日、山部活性化推進部会(山部地区総合振興協議会)の主催による、初めての「お買い物バスツアー」が開催されました。
ただスーパーに連れて行くだけではない、地域のボランティアによる温かいサポートが詰まった、笑顔あふれるツアーの様子をレポートします。
「自分の目で見られる!」参加者が握りしめていた買い物リスト
4月21日(火)の午後1時。参加者のご自宅前まで迎えに行くマイクロバスに乗り込んだ皆さんの表情は、少しの緊張と、それ以上のワクワク感に満ちていました。
手には、今日のために作ってきたという「買い物リスト」がしっかりと握られています。
行き先は、富良野市街地のホームセンターやドラッグストアなど。参加費はたったの300円。
しかも、自宅の玄関からお店まで直行し、帰りも玄関まで送り届けてくれるという至れり尽くせりの企画です。
お店に到着すると、皆さんの顔がパッと輝きました。普段はコンビニや移動販売を利用している方も多く、「実際に自分の目で見て選べるのが嬉しい!」「久々に色々なものを買うことができた」と、商品棚の間を嬉しそうに歩き回る姿が印象的でした。

ボランティアが大活躍!「諦めていたもの」が買える喜び
このツアーの最大の魅力は、山部地区のボランティアスタッフが同行し、買い物を全力でサポートしてくれる点です。
路線バスで買い物に行く場合、最大のネックになるのが「荷物の重さ」です。
お米や飲料、そしてこれからの時期に欠かせない園芸用の土などは、自力で持ち帰るには重すぎます。
しかし今回は、ボランティアスタッフが荷物持ちをサポートし、専用の荷物運搬車両まで用意されていました。
「今回の機会がなければ花と土を捨てるしかなかった。重くて自分では諦めていたから本当に助かった!」嬉しそうに大きな園芸用堆肥を購入された方の言葉に、このツアーの価値が表れていました。
物理的な重さをボランティアが肩代わりすることで、参加者の皆さんは「買い物を諦めない」で済んだのです。

買い物の時間は、最高の交流の時間
店内やバスの車内では、参加者同士やスタッフとの楽しげな会話が絶えませんでした。
単に生活必需品を調達するだけでなく、買い物を楽しみ、誰かと会話をする。
そんな「日常のささやかな楽しみ」を共有する場として、このツアーは機能していました。
今回は「お試し」としての第1回開催でしたが、「また行きたい!」「定期的にやってほしい」という声がありました。
この反響を受け、部会では早くも第2回の開催に向けて検討を進めています。
おわりに
地域の課題を、地域の力とアイデアで解決していく。
山部の人々の行動力と、お互いを思いやる温かさ、頼もしさを感じた一日でした。
今後も、部会を通じて展開される地域の活動を積極的に発信していきます!
