長野県大町市は移住PR動画「Live in 信濃大町 2021 ~北アルプスの麓で暮らす~」を市民参加型プロジェクトの第2弾として制作、12月16日に公開した。

北アルプスの玄関口として多くの観光客が訪れる、長野県大町市。移住先としても、各種ランキングで常に上位を走る人気の長野県にある北アルプス地域の中心的な自治体だ。しかし、長らく人口減少が続いている上、Uターン移住者の割合が近隣自治体と比べて少ない、という課題がある。そこで大町市で暮らすことの魅力を多くの人に伝え、知名度を高めるためのプロモーション動画制作を市民参加型プロジェクトとして株式会社ポニーキャニオンと計画、今回で2回目の取組となった。

 今回集まった“大町市移住ムービーサポーターズ”は15名。前回からのリピーターや地元高校生など老若男女、バラエティに富んだメンバーが、プロの映像クリエイターを講師に招いたワークショップでのアイデア出しや撮影技術などのレクチャーを経て、みんなが扱えるスマートフォン等を使用して撮影。インタビューやアクティビティの模様はグループで、市内の魅力的な風景などは各々の日常生活の中で撮影。集まった映像素材をプロのクリエイターが編集し動画を仕上げた。

 インタビューは、最近大町に来たばかりの移住者夫婦に、大町市で叶える笑顔あふれる暮らしを仕事や趣味のアクティビティなどを交えて語ってもらい、その模様の一部を撮影した。圧巻なのはマウンテンバイクで山中を疾走するシーン。プロ並みのアングルで撮影に挑戦している。

 撮影に参加した高校生からは「プロのクリエイターからカメラワークやアングルなどの撮影技術を学ぶことができただけでなく、プロジェクトに参加することで、これまで感じていなかった魅力を知ることができた。」という感想が寄せられるなど、本事業を通じて地域の魅力再発見にもつながった。

一方、市役所担当者は「市内の高校生から60代の方まで、地元で長く生活している人や移住してきた人、近隣から通っている人など様々な人が、大町市の動画を作るという目的で集まり、話し合い、動画を作っていく。普段あまり接点のない人同士の新しいコミュニティだからこそ、新たな地元の魅力に気付き、周囲の人への発信につながるのでは」と語る。

 コロナ禍以降のこの先も都市部で生活する人々には、テレワークやリモートワーク、在宅勤務が浸透し、さらに加速すると言われている。具体的な移住先を思い描き、地方での暮らしを検討する人も確実に増加している。
 移住して豊かに暮らす、とは自分にとってどのようなことなのか。自分が生まれ育った地域に愛着を持つためにはどのようなことが必要なのか。この動画を観た人で移住を検討している人には将来の生活イメージの好例として映り、本プロジェクトに参加したメンバーには地元・大町の良さを再発見するきっかけとなるであろう。

長野県大町市定住促進サイト https://iju-omachi.jp/