串本町に移住し、2022年から「シェアハウス&ゲストハウス はこにわ」を運営する橋本さんに「移住」と「起業」、和歌山での暮らしを実現するまでのお話を伺いました。
「串本町を選んだ理由 」と「起業」について
■■ 串本町を選んだ理由 ■■
橋本さんは元々、高知県で地域おこし協力隊として活動し、任期終了後も高知県でゲストハウスの運営を行っていました。その後、住みたい理想の地域を探すことに。
条件は、山、海、川全ての自然が豊かな地域。
「まずは、『全国サンゴ礁マップ』を見ました。そこで串本町にサンゴ礁が多かった。沖縄県の離島も考えましたが、移住前から飼育しているヤギを診てもらえる病院がある関西か四国で移住先を検討しました」とのこと。
移住経験者である橋本さんは串本町に滞在し、地域の人々との出会いや住まい探しをする中で、移住を決めたそうです。
「よそ者(地域外から転入する人)に対して抵抗がない、逆に言えば、移住者だからと特別扱いもされない」「自分の生活も大事にしたい、でも田舎の良さも感じることができるちょうどよいところ」というのが住んでみた感想とのことです。
■■ 起業について ■■
「最初はゲストハウスを始める予定はなかったんですが、良いお家に巡り会えたので、ここでゲストハウスをしたらおもしろそう」「高知県ではできなかったことを、ここでチャレンジしたい」との思いで取り組んだそうです。
串本町役場の移住担当職員の方から「わかやま地域課題解決型起業支援補助金」を紹介され、申請に着手。「申請するのに、事業計画書の作成やプレゼン資料の作成が大変だった」とのことで、自宅をゲストハウスと兼ねるため「家庭用」と「事業用」の線引きが難しく、大工さんや役場の移住担当職員の方にも多くのサポートを受け、補助金採択を受けることができたといいます。
補助金申請の事業計画を考える中で、「このゲストハウスは、庭での作物づくりを連想してもらい『箱庭』をつくるように、ここに来た人たちが自分たちの暮らしを作っていけるような場所にしたい」という想いに至り、ゲストハウスの名前を「はこにわ」に決めたそうです。

高知から一緒に移住したヤギの「くろべぇ」。